守田です(20220328 20:00)

● 国際民主法律家協会(IADL)の声明が最も公平で公正なのでは?

ロシアのウクライナ侵攻をどうトータルに捉えるのか?
僕は国際民主法律家協会(IADL)の声明が最も公平性、公正性を体現していると考え、支持を打ち出しました。
再度、この声明を紹介した「明日に向けて」(2175)をご紹介しておきます。

国際民主法律家協会(IADL)の声明を支持します! 平和への道を見いだそう! 明日に向けて(2175)
https://toshikyoto.com/press/7303.html

ポイントはロシアのウクライナ侵攻を、国連憲章違反の侵略として非難し、ロシアに撤退を求めるとともに、そもそも攻撃的軍事同盟であるNATOもまた、国連憲章違反であることを指摘しているところです。
IADLさらにNATOによるこの10年のロシアへの圧迫もまた、明確な国連憲章違反であり、ロシアを包囲する基地を撤去すべきだとも述べています。これが最も公平、公正な見方なのではないでしょうか?
いま読み返してみても感銘するし、問題の整理が図られます。ぜひ多くの方に、広げていただき、戦争を止めるために活用したいです。

IADLホームページより

● 日本国憲法第9条についての決議

その国際民主法律家協会(IADL)が、第16回大会(2005年)に、「日本国憲法第9条についての決議」を上げていたことを知りました。今回はこれをご紹介します。

「我々、フランス・パリで行われている第16回IADL大会に出席している法律家は、平和のために奮闘してきたIADLの歴史を想起しつつ、以下のとおり決議する。
1946年に制定された日本国憲法第9条(以下、「第9条」という。)は、一切の戦争放棄を定めている。それゆえ、同規定をめぐって、日本の平和勢力と保守勢力は約60年間にわたって激しい対立を続けてきた。
1990年代に軍事大国化の道を歩み始めた日本の保守勢力は、ここ数年のうちに第9条を廃棄するための具体的な動きを開始している。

IADLは、第9条の改訂問題が、日本の国内問題にとどまるものではなく、国際社会の重大問題であることを確認する。
なぜなら、第9条は、第2次世界大戦とアジアの植民地支配を反省した、日本の国家・民衆の世界の国家・民衆に対する平和の誓いだからである。
IADLは、日本軍がアメリカ軍と一緒に肩を並べて世界各地で軍事力を行使することを容易にするために第9条を変えることに反対する。

アメリカの戦争行為への日本の大手を振っての参加は、世界の平和への重大な挑戦以外の何物でもない。
また、21世紀に戦争のない世界をつくりあげることは、人類の悲願である。それゆえ、第9条は、人類の希望の原理を指し示している、人類の宝であると言っても過言ではない。
人類の希望の原理を指し示している、人類の宝を破壊することは絶対に許されない。
したがって、IADLは、第9条改悪阻止のために奮闘している日本の法律家・人民を支持し、世界の法律家・平和を愛する人民が大きな連帯の輪をつくりあげることを心から呼びかけるものである。(訳・河内謙策弁護士)

第18回IADLブリュッセル大会 (2013年)で「日本国憲法9条を世界へ」と書かれたバナーを前に討議が行われた IADLホームページより

● 平和の心を日本から発信しよう

戦争モードが世界に広がりつつあり、あたかも武力による以外に、紛争を解決する手段がないかのごとく喧伝されているいま、私たちはIADLがこのように語ってくれていたことに注目する必要があります。
「憲法9条は人類の希望の原理を指し示している、人類の宝であると言っても過言ではない」。
そう。憲法9条こそ人類の希望の原理なのです。希望とは戦争が無くなること、争いの解決が武力によってなされることが永遠に無くなることです。

僕は人類が、熱核戦争で滅んでしまわない限り、いつか必ずそこに到達すると思います。だってそこにしか出口がないからです。そのためにはもはや「核兵器禁止条約」では足りない。「通常兵器禁止条約」に進めばいい。そう思いませんか?
いまはより殺傷能力の高い「特定通常兵器」がいくつか禁止されていますが、さらにここを掘り進めたい。「そんなことはお花畑だ」という方が必ずおられるでしょう。でも注意してみてください。その中に必ず軍需産業の方たちが混じっています。
戦争は勧善懲悪の構造でこそなされます。絶対善が絶対悪をやっつける。でもそんなことこれまで実際にあったでしょうか?戦争では「正義」と「正義」のぶつかり合いの下、民衆や労働者同士が殺し合いをさせられてきたのです。

民衆は、労働者は、互いに撃ち合ってはならない!国の「大義」に巻き込まれてはいけない。「祖国を守る気概」のもと、善良な人々が殺し合うのが戦争です。
憲法はそれを越えることを提案しています。「銃を置いて平和的解決の道を探ろう。そのために相手を信頼しよう。戦争を放棄しよう。自衛権を放棄しよう。武器を捨てよう」と呼びかけたのです。
世界の国が一斉にそれをしたら戦争は無くなります。戦争モードが世界に広がりつつあるいまだからこそ、憲法9条に自信と誇りを持ち、平和の心を発信していきましょう。

参考文献 「通常兵器問題 日本の取り組み」ー外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/dpr/page22_001285.html

小型武器の戦場への持ち込みが「事実上の大量破壊兵器」となっていることを指摘した外務省発行の冊子

● 「憲」という名の候補を推す京都府知事選にご支援を

さて僕はいま京都府知事選の最中にあります。私たちが推している候補は かじかわ憲 さんです。憲法から一字をいただいた方です。
かじかわさんは高校生の時に、当時の知事、蜷川虎三さんから『憲法』と書いた小冊子をいただきました。それからずっとこれを持ち歩いてきたそうです。

かじかわ憲選挙ポスター

実は今回の選挙への取り組みが開始された時、僕も『憲法』と書いた小冊子を、かじかわさんからいただきました。京都府が発行しなくなって以降も「手のひらに憲法プロジェクト」のみなさんが発行してきた冊子でした。
かじかわさんは、好んで憲法前文のこの部分を引用されます。「(日本国民は)平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

僕はかじかわさんとともに、京都から世界にこの平和の心を届けたいと思います。4月10日投開票の、京都府知事選にぜひ力をお貸しください。
かじかわさんの「憲」の字についての発言や、かじかわさんと、弁護士の福山和人さん、守田敏也の鼎談動画などお送りますので、ぜひ拡散してください。

ウクライナ、原発、防災と公共 についてー鼎談 かじかわ憲 守田敏也 福山和人 2022年3月20日

わたしの名は憲法の「憲」

#憲法9条 #国際民主法律家協会 #第9条は人類の希望の原理 #かじかわ憲 #京都府知事選 #ウクライナ #ロシア #NATO #紛争を武力で解決しないで


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