守田です。(20130523 23:30)
今週末、5月25日と26日、連続で四日市市でお話します。ともに日本バプテスト四日市教会です。主催は日本バプテスト四日市教会会員有志&フレンズ、協力、日本バプテスト四日市教会です。
僕はこれまでカトリック教会の方たちには何度もお呼びいただきました。プロテスタントの方では、友人の宣教師さんが、大学の授業に何度か招いてくださいましたが、プロテスタント教会では今回、はじめてお話することになります。
僕自身は、キリスト教の信仰を持っていないのですが、一時期、同志社大学の研究室に在籍し、同志社大学の成り立ちについて深く研究したことから、プロテスタント教会に深い思い入れがあります・・・。
さて今回はその教会の場をお借りして、二度もお話させていただくわけですが、主催者のみなさんの意向も踏まえた上で、大まかに内容を二つにわけてお話しようと思っています。
まず25日に関しては、福島や東北、関東の被曝状況、福島原発自身の今、そして原爆を軸にした放射線学の形成と、内部被曝のメカニズムについてお話し、被曝を踏まえて今後、いかに生活していけば良いのかについてお話します。
これに対して26日には、もう少し基礎的に原発とは何かという点をお話しようと思います。一つは原発の構造の基礎、事故がどのように起こったのかについて。二つに再稼働の問題点、電気が足りないという嘘のからくり、廃棄物処理の天文学的なコストを隠していること。三つ目に原発と核兵器の関係についてです。
この三つ目について準備しているときに、毎日新聞の非常にいい記事を見つけました。以下のものです。ちなみに今回の記事のタイトルもこれをもじらせていただきました。
特集ワイド:相手国の民主化ブレーキも 恥ずかしいぞ原発輸出 エコノミックアニマルから「野獣」へ
毎日新聞 2013年05月22日 東京夕刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130522dde012010007000c.html
安倍政権による原発輸出を批判したもので、その姿はもはやエコノミックアニマルを越えて野獣ではないかと書いたもの。全体として非常に説得力があります。ぜひお読みください。
記事はあんな原発事故を起こし、収束もできていないのに、原発を売り込む姿勢を「恥ずかしい」と書いていますが、とくにインドへの輸出の動きを批判したくだりに次のような重要な一節が出てきます。
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日本は民主党の菅直人政権の10年6月、原子力協定の締結に向けた交渉を開始した。だが、「インドが再び核実験を行った際には協力を停止する」という日本側の示した条件にインド側が反発し交渉は中断。その姿勢からは「核」の軍事利用へのこだわりが垣間見える。
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非常に重要なポイントです!各国、とくに第三世界の国々が原発導入に必死になるのはなぜか。答えは単純で、原発を持つことが核兵器開発の重要な一歩だからです。なぜでしょうか。これも答えは簡単で、もともと原子炉は発電のためではなく、核兵器の材料であるプルトニウムを作るために開発されたものだからです。
もう少し詳しく言うと、プルトニウムは自然界にはほとんどないもので、核分裂性のないウラン238に中性子を当てるとある確率のものに生まれてくるものです。これがプルトニウム239ですが、もともと原子炉はこのために作られたのです。
そのとき膨大な熱が発生するため冷やさなくてはならないこと。また中性子によって効率よくウラン235が核分裂し、さらに中性子が飛び出しすして次のウランが分裂するという反応が持続し、結果としてたくさんのプルトニウム239が作られるように、中性子の速度を適度に落とすものが必要とされること。
これらを満たすものとして炉内に水がはられたのですが、そうすると高熱の水蒸気が発生してくる。それを何かに使えないかということで、タービンを回し、発電につなげることで、二次的に生まれてきたのが原子力発電なのです。だから原発を持つことは、プルトニウム製造機を持つに等しいのです。
ではインドはどのような国なのかというと、すでに核開発を行ってきており隣国のパキスタンとこの領域で激しく競争しています。これに対して、アメリカなど核保有国が圧力をかけてきたために、開発の速度が遅れ、原発も老朽化しているのが実情。だからこそあらたな原発が欲しいのです。
したがってこの国に原発を輸出することは核開発競争に加担することにしかなりません。まさに死の商人、野獣としての活動だと言えると思います。もっとこの点に関する安倍政権批判を強めなくてはいけない。
四日市の講演(とくに二日目)では、この点についてもきちんと触れようと思います。
両日ともに参加費無料です。どうかお近くの方、ぜひ日本バプティスト四日市教会まで足をお運びください!
詳しい案内と、その後の6月5日伊丹市、6月15日京都市伏見区での企画案内も貼り付けておきます!
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5月25、26日 三重県四日市市
原子力災害・内部被曝学習会
5月25日(土)14:30~17:30
つなごう、いのち~私たちは学びたい
原子力災害の真実
内部被曝、東京電力福島第1原発事故の現状、これからをどう生きるか、防災-渾身の取材に基づくおはなしをしていただきます。講演、参加者交流、自由懇談etc.
5月26日(日)13:30~15:30
わたしたちはどう向き合うのか~原子力発電の本質
そもそも原子力発電ってどうなの? 何が問題? 基本的なことから学んでみましょう。
キリスト教信仰の立場からの応答(当教会牧師、加藤英治より)もあります。
会場 日本バプテスト四日市教会
〒510-0815 三重県四日市市野田1-1-27
電話 059-334-7755
http://www2.cty-net.ne.jp/~blessing/
近鉄名古屋線川原町駅徒歩15分、三交バス「末永橋」下車。
どちらの集会にもどなたでもおいでになれます!
託児あり(申込5月19日まで)
臨時駐車場あり(徒歩5分)
「神が造ったすべての物を見られたところ、それははなはだ良かった。」(創1:31)・・・
参加費無料 カンパ歓迎!
主催 日本バプテスト四日市教会会員有志&フレンズ
協力 日本バプテスト四日市教会
連絡先 加藤美代子(電話・FAX 059-329-7987)後藤 健(携帯 090-9229-8342)
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6月5日 兵庫県伊丹市
2013年度 伊丹市公民館事業推進委員会企画 市民講座
未来へつなぐ地球環境
~しあわせのヒントを探しに~
昨年より、中国の大気汚染のニュースがクローズアップされ、今や私たちの大きな関心事になっています。私たちが住む地球環境は、地球温暖化やオゾン層の破壊等、深刻な環境問題に直面しています。
いまの「地球環境」の現状を、様々な視点から正しく認識し、未来へつなぐ「これからの暮らし」のあり方について一緒に考えてみませんか。
1 内部被ばくについて知ってほしいこと
~子どもの未来を守るために~
6月5日(水)10:00~12:00
講師:フリージャーナリスト守田敏也さん
・・・その他、様々な講師による3回の連続講演あり。(詳細は伊丹市公民館へ)
定 員:30人(先着順)参加料:1,400円(全回分) 600円(1回)
申込み:直接来館・お電話・FAX・HPで受付中。
http://www.city.itami.lg.jp/var/rev0/0019/2335/2013430144657.pdf
https://e-hyogo.elg-front.jp/uketsuke/dform.do?id=1366869688552
一時保育:一歳半以上就学前までの幼児対象。1人 1日350円。
講座開始10日前までにお申し込みください。
【主催・申込み・お問合せ・会場】
伊丹市立中央公民館(伊丹市千僧1-1-1)月曜日休館
TEL 072-784-8000 FAX 072-784-8001
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6月15日 京都市伏見区
<聞け『ふくしま』の声〜今、そして未来(あした)のために>
日時 :6月15日 土曜日
13時開場 13時30分〜16時(予定)
場所 :龍谷大学深草キャンパス 22号館101教室
(京都市伏見区深草塚本町67)
講演内容:守田敏也さんの基調講演
福島に携わる方、避難されてる方のお話
パネリストによるディスカッション
お話&パネリスト
◆青田恵子(あおたけいこ)さん
原発事故により、南相馬市から、宮城県柴田町を経て、滋賀県大津市に避難。事故に対する痛み・哀しみを詩に託して発信中。
◆荒木田岳(あらきだたける)さん
2000年から福島大学行政政策学類准教授
地方制度史、地方行政専攻。原発事故後、学生たちの被曝軽減のために奔走。福島の複雑な今を、独自の視点から発信してきた。
◆加藤裕子(かとうゆうこ)さん
福島市から大阪府高槻市を経て、京都市伏見区に避難。「命を守りたい!原発いらない!」とTシャツプロジェクトを立上げ発信を続けてきた。現在、「子ども・被災者生活支援法を考える会/京都」共同代表。
◆橘満(たちばなみつる)さん
南相馬市在住
40年ほど甲冑の製作修理に従事。原発事故で滋賀県長浜市に一年半避難し、昨年10月に福島に戻る。
入場 :無料
主催 :「聞け『ふくしま』の声〜今、そして未来(あした)のために」実行委員会
連絡先 :ふしみ「原発0」パレードの会事務局(京都南法律事務所内 0756042133 ミゾエ)
詳細は以下より
http://nonukesfushimi.blog.fc2.com/blog-entry-141.html
http://nonukesfushimi.blog.fc2.com/blog-entry-144.html
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- 原爆と原発