守田です(20230323 23:00)
● 雪の中の立ち往生などふせげた!
1月24日夜から25日にかけて、関西の大雪JRの電車が駅の間で立ち往生し乗客が何時間も閉じ込められました。
しかし滋賀の近江鉄道では問題が起きなかった。JRに何が起こり近江鉄道とどう違ったのか。
この点をJR東海関西支社栗東保線所元社員で、新幹線の保線を担ってきた三代正臣さんにお聞きしました!三代さんは、にしむらしずえさんの市議選への挑戦を支えるお仲間の一人でもあります。
まずは三代さんの話をお聞きください。
立ち往生は、雪がポイントで挟まれて氷になり、ポイントがきちんと閉じれなくなって発生しました。
新幹線ではレールの下にヒータを入れてこれを防いでいる。三代さんはこの当たり前の設備投資をJR西日本が今も行っていなかったことにまずは驚いたそうです。
そうなると融雪機=カンテラを持って行って、レールを温めるしかないのですが、その判断をする人員も現場近くにいなかった。かつてはそれぞれの駅にいた要員が、大阪に集められていたからだそうです。
しかもかつてはならすぐに人が集められたそうですが、それもなされなかった。人員削減の影響もあります。それで近江鉄道にはできたことができなかった。
三代さんは「恥ずかしい」と言われました。「こんな基本中の基本のことで電車を止めるなんて」と。三代さんたちは、何かあったときは「一分一秒でも早く電車を動かせるように」とさまざまな用意をしていたのだとか。
こうした構えを持たず、安全にお金をかけていないJRのあり方を、三代さんは嘆きを込めて教えて下さいました。
三代さんにお話を伺うきっかけとなった、にしむらしずえさんの近江八幡駅前スピーチもご覧下さい。
● 労働者が線路を心を砕いて守ってきた。労働組合が安全対策を進言してきた
続けて三代さんの話をお聞きください。
三代さんは、保線を安全に進めるために、現場を担う下請けの方への教育を担当した経験なども交え、専門的に、レールのことに関わる大切さを話して下さいました。
現場の安全を守るために、労働組合が会社に積極的に発言してきたことも。ところがいまはそうした社員が減ってしまっている。かつては労働組合が安全対策について進言することで、でやっと会社が採りいれていたのに。
三代さんたちは先輩たちにとことんこう言われたそうです。「ええか。現場の人の安全がないような職場に、安全な電車など絶対にないんや」と。
● 現場労働者、技術者の主体性、能動性へのリスペクトが大事
さらに三代さんの発言をご覧下さい。
三代さんは今はJRの社員が、きちんと現場の経験を経ないまま、管理者の側にまわってしまっている危うさも話して下さいました。
経験が浅く対応力が弱い中で、自分の技術が問われていると勘違いし、作業が完全にできてないのに無理をしてしまう可能性があると。
こうした点を改善する必要があるし、やはり安全対策にもっとお金をかける必要がある。
いまの現場は、三代さんたちが積み上げてきた経験がきちんと継承されていないのです。
もっと現場労働者の経験をリスペクトしてその知恵を継承していくことの大切さを感じました。
三代さんのお話を聞いて思ったのは、鉄道は大事な社会的共通資本だということ。国鉄労働者がその守り手として奮闘してきたのだということ。
その大事な点が、「国鉄分割民営化」以降、お金儲け優先のJRによって削られてしまっている。この流れを逆転しなければ。社会的共通資本としての鉄道を取り戻しましょう!
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