守田です(20220825 20:30)

この夏、広島、長崎と駆け抜けてきました。広島には4日から7日まで。長崎には8日から11日まで滞在しました。とても実りの多い旅でした。
ただし帰ってきてから疲れが出て、「明日に向けて」を、そこそこ休ませていただきましたが、ようやく心身の力が戻ってきたので配信を再開します。

● 平和記念公園と宇品港で思いを馳せてきました・・・

今回の旅、僕にとって被爆地を訪れ、痛みをシェアし、今一度、戦争とは何か平和とは何かを問うてくる旅でした。
8月6日には、式典には参列できなかったものの、平和記念公園内をくまなく歩きまわりました。もう何度目かですが、感慨深くそれぞれの碑と向き合って来ました。

元安川対岸から見た原爆ドーム 2022年8月6日 守田撮影

7日に旧陸軍桟橋のある宇品港も訪れてきました。日本陸軍兵士の大半が海外へ出兵し、そのまま還らなかった地です。
そこからの輸送船の運航や上陸を担い、宇品に司令部があったのが陸軍船舶隊、それはまた僕の父が所属した部隊でもあり、中国侵略戦争の際、「大発」「小発」という上陸用舟艇を世界で初めて開発、戦争末期に特攻ボートを作って若者を米艦に突入させた隊でもありました。 

父、守田文也 陸軍船舶幹部候補生隊附陸軍少尉に任官して香川県豊浜に着任 23歳 19440707 父のアルバムより

父はその教官もしたようです。その教え子たちの一部は、出兵を待って広島の島々にいる間に原爆に遭遇。直爆は免れましたが、被爆直後の爆心地に救援に入って奮闘しつつ、深刻な被爆を受けました。その名残りの場も取材してきました。

日本陸軍が開発した上陸用舟艇「大発」 父のアルバムより

日本陸軍が開発した上陸用舟艇「小発」 貨車から海に降ろそうとしている 父のアルバムより

● 長崎の痛みをもっとシェアしなければ・・・
    
長崎は二度目の訪問で初めて式典に参加させていただきました。拍手が圧巻で、参列している方たちの思いが心に飛び込んでくるようでした。
その後、平和公園内の碑を一つ一つ撮影し、原爆落下中心地、原爆資料館、追悼平和祈念館、そして長崎平和資料館などを訪ねました。
被爆したことは確実なのに、国に被爆者として認められず「被爆体験者」と呼ばれている方の講演も聴くことができ、その後、個人的にもお話を聞けました。

8月9日、式典に参加させていただきました

都合、4日間の旅で長崎の痛みを可能な限り、心にシェアしてきました。
それでも長崎についてはまだまだ僕の中ではほんの少しを学べただけ。
ああ、もっと長崎の痛みを深くシェアし、平和の心へと結びつけねばと思った旅でした。

爆心地浦上にあった被差別部落の人々が後に建てた「原爆犠牲者之慰霊塔」「涙痕之碑」 守田撮影

● 資本主義の矛盾の根っこに戦争と原水爆がある!

総じて2つの被爆地の訪問を通じて思ったのは、現代社会、とくに資本主義の問題の一番の根っこは戦争であり、その頂点に原水爆があるのでは? ということでした。

第二次世界大戦終盤にアメリカが開発したB29戦略爆撃機 日本と朝鮮に壊滅的な空襲を繰り返した
ニューメキシコ州ニュークリアサイエンスミュージアムにて守田撮影

現代資本主義の中軸産業は軍事産業であり、それもまた核兵器を軸に形成されています。
これまでの資本主義批判の中にこの点の捉え返しが今一、弱かったとは言えないだろうか。
だから社会主義を志した人々が、核兵器や原発に手を染めてしまい、実はそのことで資本主義に?み込まれてしまったのでは?

広島・長崎の虐殺に使われた核爆弾のレプリカ ロスアラモス・ブラッドバリーミュージアムにて 守田撮影

またこの点を解き明かすためには、日本は唯一の戦争被爆国であるという捉え方の誤りと向き合うことが、とても大切なのではないか。
国は被爆などしない。被爆したのは広島、長崎とそこにいた人々であり、さらには核実験の行われた場にいた人々なのです。
被爆国という言い方は、多くの人々を被爆させてしまった国の責任をあいまいにさせてきています。

● 原爆と戦争を新たな視角から観ていきたい

今後、これらの点をさらに深めていこうと思います。ぜひご注目下さい。
さしあたり8月28日(日)午後6時半から8時半まで、京都市内で報告会を行います。
ひとまち交流館第4会議室にてです。詳細は以下をご覧下さい。

広島・長崎を訪れて ー 原爆と戦争を新たな視角から観る
https://www.facebook.com/events/1289615168512688

参加費1000円。zoomからも参加できます。お申し込みはこちらから
https://forms.gle/wukSiNfaj2Ua9zXJ8

被爆77年、もう一度、原爆とは何か、戦争とは何か、一緒に考えていきましょう!

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