守田です(20220414 17:00)

● ウクライナの近代史と独ソ戦について

瀬戸内交流プロジェクトが行った春保養に4月3日に招いていただき、瀬戸内市の前島カリヨンハウスにてお話ししました。
動画をご紹介します。ぜひご覧下さい。

現在のウクライナ問題を、かつてかの国ががポーランドに属していたころから説き起こしました。
そしてウクライナがベラルーシとともに独ソ戦の悲劇的舞台となったこと、その脈絡の中で「ネオナチ」問題も捉え返すべきことを語りました。

これを実際にベラルーシのゴメリ(ウクライナとの国境とチェルノブイリ原発の直近の街)まで、ドイツの医師団と共に行った経験を振りかえりつつ解き明かしました。

● チェルノブイリ原発事故により被曝とウクライナ政府報告書

さらに、ウクライナがその後のチェルノブイリ原発事故でもとても悲惨な影響を受けたこと。それを2011年に「ウクライナ政府報告書」で画期的に告発したことについて触れました。
これについてはNHKが克明に報告した番組と書籍があります。本当に深刻な被曝影響が出ていることが分かります。


しかし西側諸国の原子力マフィアが、それを認めずよってたかった否定しました。そしてその後の2014年に、「マイダン政変」が起こってしまったのでした。
あの時、僕はこれで「ウクライナ政府報告書」が消えていくのかと悲しい思いがしました。しかも同じ年、「ウクライナ政府報告書」を強く非難した国連科学委員会(UNSCER)が、福島にも入りこみ、原発事故の影響を否定したのでした。

つまりチェルノブイリ原発事故恩影響の中で、今日にいたる内戦も起こり、現在の事態にまでつながっています。
さらに今回、ロシア軍が占拠したザポリージャ原発も、もともとこの内戦の中で深刻な問題を抱えてきたことを説明しました。この原発の危機は2014年からずっと継続してきたことなのです。

● 戦争はあくまで悲しくむなしい

同時に戦争とは何かについて、長く洞察してきたことも話しました。まず僕が話したのは、国(政府)と民衆を分けて考えようと言うことです。
戦争は国の指導者同士の間で起こります。では民衆同士はどうなのか。煽られて憎しみ合ってしまう場合もありますが、多くの場合、民衆同士はけして相手を恨んでいるわけではない。だから民衆同士は争わずにいようと言いたいのです。

さらに僕が強調したのは、たとえ正義があろうとも、人は人を殺すことをためらう生き物なのだと言うことです。軍隊はこの人のためらいを押しつぶします。それでないと人殺しができないからです。
しかし人殺しの経験は、それを実行したものの内面を傷つけます。戦争と言うと殺される側の方の犠牲ばかりがクローズアップされがちですが、しかし殺す側も本当に深く心を痛めるのです。だから僕は兵士たちに殺し合いをさせたくないのです。

日本はそのことを、あの悲惨な戦争の経験の中からつかみとり、「平和憲法」をしっかりとその手にしました。僕はその日本からこそ、「正しい戦争なんてない」「権力者や軍需産業に踊らされずにく戦争を止めよう」と発信できると思っています。
ぜひこの点を聴いたいただきたいです。とくに「正しい戦争は必要だ」と思われている方、ぜひお聴きください。「憲法は自衛権を否定していない」「いざとなったら自衛隊を使えば良い」と思われている方にも、ぜひ聴いていただきたいです。

なおこの撮影してくださったのは、瀬戸内交流プロジェクトも担っているREIYA Watanabeさんです!ありがとうございました。

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