守田です(20210220 01:30)

● 水位低下から考えられること

東京電力が昨日19日に福島第一原発1号機と3号機の原子炉の水位か下がっていることを発表しました。
1号機で1.9メートルの水位が40~70センチ下がり、3号機も6.3メートルあった水位が約30センチ下がっているようです。
東電はこれを13日夜に原発を立地している大熊町と双葉町で計測された震度6弱の地震の影響で、10年前の事故で損傷した部分が広がり、原子炉建屋内に漏れ出る量が増えたためと分析しています。

周辺での放射線値の変化はないそうですが、すでにあった亀裂が広がったのですからとても心配です。
万が一、損傷が拡大して格納容器が大きく損傷してしまうと、いまは格納容器の中に残っているとみられている溶け落ちた核燃料(デブリ)が外に出てしまう。
怖いのはデブリの冷却ができなくなることと、水という放射線に対するシールドも失ってしまうことです。そうなると一気に放射線値が高くなり、今よりももっと原子炉に近寄りがたくなります。


東京新聞より

最悪の場合、福一の現場にすらいられないのではないか。その中でデブリの冷却ができなくなり、対処ができなくなるわけですから避難を拡大するしかなくなってしまう・・・。
その他、あれやこれや考えられますが、明日になったらさまざまな人士にお聞きするなどして状況をより深くつかみたいと思います。ともあれいまは原発に近い方に十分な警戒を呼びかけます。
とくに怖いのは大きな地震が再度起こること。ちょうど20日で気象庁が警戒を呼びかけた一週間が過ぎることになりますが、まだまったく安心できません。

● 地震大国で原発はあまりに危険

今回、私たちはあらためて地震大国におかれた原発があまりに危険であることを突きつけられています。
稼働原発だけではありません。すでに激しく壊れている福島第一原発もとても危ない。今回も揺さぶられて裂け目が拡大しています。
原発は地震がなくても世界各地で深刻な故障事故を起こしていますが、その上に日本では世界で起こる震度6以上の地震の2割が起こっているのです。

しかもいま、動いてない原発で核燃料が入っているのは、堅牢でもなんでもない燃料プールの中です。
きわめて脆弱なプールの中に恐ろしい物質が沈められている。
だから地震のたびに「原発はどうなった??」とドキドキしながら懸命に情報を集めなければならないのです。

ともあれいまは福島第一原発の現状にみんなで十分に注意を傾けましょう。
つかんだ情報は-真偽を見極めながらですが-どんどんシェアして私たちの力で私たちを守りましょう。
それをしながら、原発を即時停めて廃炉にせよ!の声を高めていきましょう。


TBSより

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