守田です(20181022 23:30)

● 10月27日(土) 京都市右京区母親大会にご参加下さい!

今週末の10月27日土曜日に京都市右京区で行われる第60回右京母親大会でお話します。
そもそも母親大会は原水爆禁止を掲げて1955年から始められた大会でした。命を守らんとする女性たちの訴えが母親大会を軸に世界に広がり、やがて1963年の大気中核実験禁止条約締結(米ソ英)に結実しました。
その点で僕自身の命をも守って下さったのがこの大会です。すでに各地での開催におよびいただいていますがとても光栄に思っています。今回も心を込めてお話させていただきます。
タイトルは記事の表題に掲げた通りです。チラシをご紹介します。

● 地震による原発崩壊の可能性がますます高まっている

「原発からの命の守り方」全般についてお話しますが、今回、特に強調したいのは地震と原発の関係性です。
周知のように南海トラフ地震の可能性がどんどん高まっているのに、広島高裁の仮処分で止められていた伊方原発3号機が今月末にも再稼働されようとしているからです。
しかも伊方原発は中央構造線という大きな断層帯のほぼ上に立地しています。こんなところの原発を稼働させるのは本当に愚の骨頂です。ネットで反対署名が展開されているのでこれもご紹介します。
https://www.change.org/p/%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%95%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%AE%E5%8D%B1%E6%A9%9F%E3%81%8C%E8%BF%AB%E3%82%8B%E4%B8%AD-%E4%BC%8A%E6%96%B9%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%82%92%E5%86%8D%E7%A8%BC%E5%83%8D%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84?recruiter=50897116&utm_source=share_petition&utm_medium=facebook&utm_campaign=psf_combo_share_initial.pacific_abi_gmail_send.variation.pacific_abi_select_all_contacts.select_all.pacific_email_copy_en_gb_4.v1.pacific_email_copy_en_us_3.control.pacific_email_copy_en_us_5.v1.lightning_share_by_medium_message.control.lightning_2primary_share_options_more.control&utm_term=439643&fbclid=IwAR0SpfRMoHxhTHSTDj0kU0Aa4MnjNMhFTpgULXm4SLNtcepMkXmm8hXNU7g

● ひずみ集中帯の上にある原発はアウトだ!

地震については「ひずみ集中帯」も重要です。この国は東日本大震災や迫りくる南海トラフ地震に顕著なように地球上を覆う10数枚のプレートの4枚がぶつかる稀有な地震地帯に位置しています。
日本列島が乗るプレートに向けて他のプレートが海から押し寄せてきて、下に滑り込んでいるのですが、巻き込まれた陸地側のプレートが跳ね上がって起きるのが海溝型地震で、それまで列島各地に「ひずみ」をもたらして起きるのがひずみ集中帯地震です。

この「ひずみ集中帯」で起こった地震が北海道胆振東部地震であり、大阪北部地震であり、鳥取中部地震であり、熊本地震でした。いや柏崎刈羽原発を直撃した新潟県中越沖地震もそうでした。

注目すべきことは「新潟―神戸ひずみ集中帯」の存在です。なんと若狭湾の原発銀座がすべて入っていて地震の巣になっているのです。断層だけを見ていてはいけない。「ひずみ集中帯」を直視しなくてはいけない。

そもそもなぜこんなところに原発をたくさん作ってしまったのか。答えは「知らなかったから」です。ひずみ集中帯が発見されたのは阪神大震災よりもあと。GPS機能が発達し、各地にあらたな地震計を備えられるようになってからです。
日本の原発はすべてこの「ひずみ集中帯」が発見される前に土地調査を行い、設計し、建ててしまったのです。だからもう「アウト!」なのです。

実際にすでに中越沖地震で柏崎刈羽原発が襲われたのです。壊滅的な事故に至らなかったのは「僥倖の産物」でした。いやつい最近だってひずみ集中帯にある苫東厚真火力発電所が地震に襲われ、北海道がブラックアウトしてしまいました。
柏崎刈羽原発は破局的事故に発展しても不思議はなかったし、苫東厚真発電所事故によるブラックアウトが真冬に発生したら多くの人が凍死してしまったでしょう。2度あることは3度ある!いやひずみ集中帯地震そのものはもっと多発しています。

● 原発は再稼働するたびに壊れている

さらにこの上に重なるのが、この間、原発再稼働の度に故障事故が起こっていることです。現在まで再稼働された原子炉は全部で9つですが、このうちの5つの原子炉で合計9回も故障事故が起こっています。
なんでそうなるのかというとどの原発も福島原発事故後にいったんは長い間、止まっていたからです。長く止めているとさまざまな不具合が生じるのが機械の宿命です。
実は電力会社自身がこのことを熟知しながら、さながら博打のように再稼働を進めているのです。それを象徴するのが本年3月23日に再稼働した玄海原発3号機が蒸気漏れ事故を起こした際の当時の瓜生九電社長の以下の言葉です。
「7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが現実になってしまい、非常に残念だ」
以下に故障事故一覧を提示します。

● 原発の危険性をリアルにおさえて災害対策を進めよう

こうした原発の危険性をリアルに捉えたとき、一番の災害対策は原発を止めることであることは明らかです。だから僕は災害対策の軸の一つに原発を止める努力を一層強めていくことが必要であることをみなさんに訴えたいです。
しかし現にいま、7基の炉が動いています。(川内2基、玄海2基、大飯2基、高浜1基)。だから事故に備えざるを得ない。
また原発は停まっていても燃料プールに核燃料が沈んでいる限り危険なので、安全が確保されるまで長期にわたって災害対策は続けなければならないのです。

以上、27日土曜日もこれらを含めてみなさんと原発からの命を守る力の向上を図りたいと思います。
お近くの方、ぜひお越し下さい。