守田です。(20140113 21:00)

フランス新聞社襲撃事件に触れながら、この数十年間、アメリカを中心とする大国がアフガニスタンやイラクなどにどれほどひどい暴力的な戦闘を仕掛けてきたのかを指摘してきました。
またその中で「アルカイーダ」などの「過激派」はもともとアメリカが育成してきたことも指摘しました。今回の襲撃事件もこうしたアメリカの残虐さを真似たものであり、だからこそ僕は許してはならないと強く思います。
こうした殺人事件をなくすためには、もっとも大規模な殺人を繰り返しているアメリカを中心とした列強国の戦争政策をこそ止めていく必要があります。

その点でもう一つ、非常に大事なことは、パレスチナに繰り返し行われきた残虐な大量殺人です。大人も子どもの区別なく、居住地にミサイルを撃ち込む本当に非道な攻撃がイスラエルによってこれまで何度も繰り返されてきました。
アメリカは、このイスラエルの殺人攻撃を最も強くバックアップし、かばい続けてきました。「アメリカの中東の憲兵」と言われたイランのパーレビ王政を失ってからはなおさらでした。アメリカはイスラエルに加担しながら、中東への影響力を誇示してきたのでした。
アメリカの影響を受けた西側の多くのメディアは、イスラエルが人々が普通に暮らしている地域を一方的に攻撃しても「テロ」とは言いません。いやイスラエルがパレスチナの特定の誰かを殺した時もテロとは言わずに「暗殺」などと言う。明らかに非合法的な殺人なので「暗殺」と言いながら「テロ」とだけは絶対に言わないのです。

理不尽きわまるこの殺人攻撃の指導者、昨年夏に子どもたちを含む何千人もの命を奪った責任者であるイスラエルのネタニヤフ首相が、今回のフランスのデモで、オランドフランス大統領らと並んで行進していました。「テロ」に反対しているはずのあのデモにおいてです。
どう考えたってこれはおかしい。昨年の夏、あれだけのなんらの罪もない人々、多数の子どもを含む人々が、白昼堂々とこの首相のもとに次から次へと殺されていったというのに、フランスも、ドイツも停めようとはしませんでした。そうして今回、戦争犯罪人であるネタニヤフ首相がデモに参加しているのです。
私たちはこういう理不尽さをこそ批判し、覆していかなければなりません。表現の自由はそのためにこそ行使されなくてはならない。そうでなければ絶望した人々の武装反撃をどうして止められるでしょうか。

フランスの事件に胸を痛めているすべての方に、今だからこそパレスチナに目を向けること、昨年夏のイスラエルによる連続殺人を振り返ること、昨年夏だけではなく、長い間繰り返されてきた暴力の歴史を捉えることを強く訴えたいと思います。
そのための良い企画が大阪と三重で行われるのでご紹介します。朗読劇・ガザ希望のメッセージです。京都大学の岡真理さん演出・脚本で、友人たちで構成されている「国境なき朗読者たち」が出演します。
お近くの方はぜひご参加下さい。また参加できない方も、ぜひホームページなどをご覧下さい。パレスチナを身近に感じてこそ、本当の暴力反対、何としても平和を紡ぎ出す決意が沸いてきます。みなさん。ぜひとも今、パレスチナに近づいてください!

朗読劇に興味を持たれた方はまずこのショートビデオをご覧下さい!
https://www.youtube.com/watch?v=Gmnbz-W8SK8

以下、朗読劇の案内を転載します。

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朗読集団 国境なき朗読者たち
<朗読劇>

the Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ

2014年の夏、パレスチナのガザ地区は、イスラエルによる、言語を絶する大量破壊、大量殺戮に見舞われました。攻撃は51日間に及び、2200名もの命が奪われました。その大半が民間人、500名以上が子どもです。50万もの人々が家を追われました。
ガザに対する大規模軍事攻撃は、これが初めてではありません。6年前の2008年12月、ガザ地区全土に対し突如、イスラエル軍による一斉攻撃が始まりました。完全封鎖され、逃げ場のない 150万の住民たちの頭上に、22日間にわたりミサイルや砲弾の雨が降り注いだのです。世界がクリスマスの余韻に浸り、新年を祝っていたそのとき、ガザの人々は一方的な殺戮と破壊にさらされていました…。
私たちの朗読劇「The Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ」は、この出来事に対する応答として、2009年に誕生しました。

この朗読劇は、4つのテクストから構成されています。一つは、空爆下のガザから連日連夜、世界にメールを発信し続けたサイード・アブデルワーヘド教授の『ガザ通信』、二つ目は1972年、36歳の若さで爆殺されたパレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニーの短編「ガザからの手紙」。
三つ目は2003年、占領下のパレスチナ人住民の人権擁護活動のためガザに赴いたアメリカ人女子大生レイチェル・コリーがガザからアメリカの家族に書き送ったメール、そして攻撃のさなか、ガザで活動を続けた「インターナショナルズ」と呼ばれる世界の若者たちの証言です。

私たち、平和をめざす朗読集団「国境なき朗読者たち」は、この朗読劇を上演するため、 つばめクラブのプロデュースにより、2009年、京都の市民・学生有志をメンバーに結成されました。以来、京都を中心に、広島、東京などで上演を重ねてきました。
停戦になり、一時に大量に人が殺されるという事態がなくなると、マスメディアは報道しなくなります。しかし、ガザでは依然、封鎖が続いています。家を失った何十万もの人々が、瓦礫の中で、冬の寒さを耐え忍んでいます。「過ちは二度と繰り返しませんから」という私たちの誓いをあざ笑うかのように、繰り返されるジェノサイド……。
いくたび破壊と殺戮に見舞われようと、生を愛し、「人間の側に踏みとどまり続け」ようとするガザの人々の闘い。不正と暴力に抗するために、ガザと私たちを、「想像力」という人間の力によって架橋します。肉声を通して語られるガザの声に触れ、今もなお完全封鎖のもとに置かれているガザへの思い、そして私たちが生きるこの世界への思いを新たにしてください。
岡 真理(演出・脚本)

2015年2月1日 大阪公演
1、14:00 開演
(13:10受付開始、13:30開場、15:45終演)
2、18:00 開演
(17:10受付開始、17:30開場、19:45終演)

2015年2月8日 津公演
1、14:00 開演
(13:10受付開始、13:30開場、15:45終演)

会  場: 大阪 ドーンセンター  津 中央公民館ホール
事前予約 1500円  (障がいのある方及び介助の方・学生 800円)
当 日  2000円  (同 1300円)

大阪/三重公演のチラシ>> ダウンロードしてお使いください。(表面、裏面)

〇予約・お問合せ ※メール、またはお電話でお願いします。
大阪 080-5314-1539(つくい)、 tsubamegekidan@gmail.com (つばめ劇団)
三重 059-229-3078(FAX兼)、090-1239-1410(宮西)、syashinten@za.ztv.ne.jp

制作:ふぇみん大阪、ガザ朗読劇三重公演実行委員会、つばめクラブ
協賛:市民社会フォーラム

国境なき朗読者たち ホームページ
http://readers-without-borders.org/