守田です(20220316 14:00)

● 東京新聞にレアな記事が載りました

ロシアのウクライナ侵攻の中で、東京新聞に実にレアな記事が載りました。
なんと英米とウクライナ政府が、ロシア軍の侵攻を昨年より予測し、充分な戦争準備をしていたというものです。
記事を読んでちょっとクラクラしました。「東京新聞のみなさん。これを注釈なしで載せるんですか?」とも思いました。

今回の事態、大方の受け止めは「突然に起こったロシアの軍事侵攻」というものでした。
多くの「ロシア通」の方が、「軍事侵攻してもプーチン政権にとって百害あって一利なし。そんなことは起こらない」と論じていたし、僕もそう思っていました。
何より、ウクライナ市民がそう思っていたと思うのです。その点で実は多くのウクライナ市民は、プーチン大統領をある意味で信頼していたと思います。それをプーチン大統領とロシア軍が裏切ったと思うのです。

しかし英米とゼレンスキー政権はそうではなかった。なんと昨年から入念に戦争準備をしていたのです!
「えっ」と思いませんか?それならなぜゼレンスキー政権は、ウクライナ市民に戦争の危機が迫っていることを知らせなかったのでしょう?なぜ先んじて、市民を逃がさなかったのでしょう?
ウクライナ政府はロシア軍の侵攻と共に、18歳から60歳までの男子の国外脱出を禁じましたが、この記事から読み取れるのは、それもまた昨年から準備されていたこと。
ということはプーチン大統領と同じく、ゼレンスキー政権も市民を裏切ったのではないでしょうか?

世界に軍事支援を繰り返し求め続けるゼレンスキー氏 ABEME news

● まずはこれを読んでくださいーウクライナ侵攻「プーチン氏の筋書きとは違う展開に」(東京新聞)

とても重要なので、著作権の面で「ごめんなさい」と一方的ですがお断りして、記事全文を紹介させていただきます。
みなさん。じっくり読んでください。僕はすごいことが書かれていると思います。

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ウクライナ侵攻「プーチン氏の筋書きとは違う展開に」英名門シンクタンク・秋元千明氏が分析
2022年3月7日 12時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/164082

ウクライナに侵攻したロシア軍が想定以上の激しい抵抗にあっている。ウクライナ軍の訓練や準備に加え、米英の情報機関が侵攻の兆候をいち早くつかみ、周到に備えてきたことが背景にある。
ロシアのプーチン大統領は短期決戦で勝利を収める考えだったとみられるが、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)の秋元千明・日本特別代表は「プーチン氏が描いた筋書きとは違う展開になっている」と語る。(藤川大樹)
RUSIは安全保障分野における世界最古のシンクタンク。侵攻直前にロシアの計画を分析する特別報告書「ウクライナ破壊の陰謀」を公表し注目を集めた。
報告書によると、ロシアではプーチン氏側近のコザク大統領府副長官が中心となり、1年以上前から侵攻計画を練ってきた。

ロシア軍は昨年春からウクライナ国境での部隊増強を開始。9月中旬にベラルーシと実施した軍事演習「ザーパド」以降、その規模を急速に拡大させた。秋元氏は「米英はこの時期から、軍事侵攻の恐れがあるとにらんでいた」と明かす。
同時に連邦保安局(FSB)の工作員らがウクライナ国内をかく乱する作戦を繰り広げていたとされる。

◆米英、周到にウクライナ軍強化
これに対し、米英は機密情報の積極開示や大規模な制裁準備でロシアをけん制。
情報機関と特殊部隊で編成された複数のチームを秘密裏に現地に派遣し、ウクライナ軍の作戦指導や米欧の兵器の提供、ウクライナ指導部の亡命準備などに従事してきたという。
米英を中心に北大西洋条約機構(NATO)は2014年のクリミア併合以降、ウクライナ軍の訓練や武器供与を続けてきた。秋元氏は「ウクライナ軍の練度は8年前より高い。今、頑強に抵抗できているのはそのおかげだ」と評価する。
一方、ロシア軍とウクライナ軍の戦力差は大きく、「ロシアの進軍は想定より遅れているが、戦術的にはウクライナ軍の勝ち目は薄い」と指摘。ウクライナのゼレンスキー大統領は降伏や亡命などの選択肢を迫られる可能性がある。
ただ、仮にロシアがウクライナを占領しても「欧米から厳しい制裁を受け、ウクライナ国民は抵抗を続ける。ロシアがウクライナ全土を統治するのは難しい」との見通しを示す。

東京新聞の記事の写真から合成 

● ロシア軍も、英米ーゼレンスキー政権も、長い時間をかけて戦争準備していた!

現在のウクライナの戦況、僕にはさっぱり分かりません。ウクライナ軍善戦、ロシア軍苦戦・・・と報道されていますが、本当なのでしょうか?
自軍兵士の死者が約1300人、ロシア兵の死者が約12000人とゼレンスキー政権は発表しましたが(3月13日)どうも信じられない。真実ならウクライナ軍の方が獰猛だということになりますが、僕にはそうは思えない。

さらにアメリカの動きがものすごく不可解です。実はアメリカ軍は2月中旬ごろまでウクライナにいました。ウクライナ軍の指導にあたってきた部隊でした。
しかしバイデン大統領は昨年12月9日には「アメリカは米軍を展開しない」と公言しました。アメリカは他の国では、ロシア軍の展開をさせないために、わざと飛行場に米軍機を派遣し、居座らせたこともあったのにです。
そしてその後にバイデン大統領は、ウクライナの米兵160人を引き上げさせましたが、端的に言って、そのまま米軍部隊が残っていたら、プーチン大統領は極めて侵攻しにくかったはずです。

米軍は派遣しないと12月9日にバイデン大統領が明言 朝日新聞より

いやそれよりも何よりも、ゼレンスキー大統領、なぜそこまで現実を知っていながら、ウクライナの民衆に現実を伝えなかったのでしょうか?ウクライナ軍が入念に戦闘準備をしていると言ったら、避難を開始する人々もいたはずです。
その段階ならウクライナでも戦争反対の声も上がったのは?ロシアとウクライナの民衆が双方から「戦争反対」と声を上げて、両軍のぶつかりを、未然に防ぐことが可能だったのではないでしょうか。
どうもかなり怪しい。ロシア軍ははめられたのでしょうか?それとも十分に英米の策略を見抜き、ウクライナ軍に抵抗力があることも計算ずみで、あえてゆっくりした展開しているのでしょうか。そこは僕には分からない。

ただ確実に言えることがあります。この戦争は、ロシアの軍事侵攻に始まり、これに十分な準備をしてきた英米ーゼレンスキー政権との間で、現在進行中のものだということです。
平和を愛するみなさん。ここに着目すべきです。

真の戦争反対を掲げるときです。どちらの味方もしてはならない。どちらの戦争にも反対しましょう。
どちらの軍にも「撃つな」といいましょう。

米ホワイトハウスの武器援助拡大を報じる日経新聞 2022年3月12日

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