守田です。(20130114 23:00)

極端に右寄りで、原発も再度推進しようとしている安倍政権を迎えた2013年。初の金曜行動が1月4日、11日に行われました。
昨年末までに毎回5千人の参加を維持していた東京・首相官邸前では1万3千人が参加。脱原発のうねりが再度、高まりつつあることが示されました。

マスコミでこのことを伝えようとしているのはまたも東京新聞のみ。記事のタイトルは「脱原発デモ 参加者増の兆し 自民政権に危機感」です。
記事は以下のように11日の様子を伝えています。「東京・永田町で毎週金曜夜に続けられている脱原発の抗議活動が十一日夜、今年初めて行われた。主催者発表で夏場は十万~二十万人に上った「官邸前デモ」は秋以降縮小したが、原発再稼働に積極的な自民党への政権交代を機に再び人波が増えているという。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013011202000108.html

他にも報道がないか検索してみたところ、わずかに朝日新聞が、官邸前行動が行われたことのみを人数もなしに伝えているだけ。東京以外の地域の動きに関する報道を探しましたが、全く見つけられませんでした。地方新聞の全てを検索できたわけではないので、把握できていない記事もあるかとは思いますが、相変わらずのマスコミの無視の姿勢は残念です。
それで市民運動の中で、各地の動きを把握している方たちはないか探したところ、ありました!!すごい執念で、全国で行われている水曜行動が網羅されていました。素晴らしい!感謝です!しかもそれぞれにネットやツイッターでの発信している情報のURLも記してあり、各地域での告知が見れます。写真が見れる場合もあります。

このサイトは以下から見れます。ぜひクリックしてください!!

全国金曜抗議一覧 1月11日(第2週)分 随時更新 : 「脱原発系デモ情報拡散」まとめ
https://docs.google.com/spreadsheet/pub?key=0AvJeQ7wWUEaZdEtyNWt6U0poZUJzYk40RU9lekVibnc&output=html

ここに記されたものから、各地方毎に、どの県のどの都市で金曜行動が行われているのかをまとめてみました。地方別にわけると北海道8、東北11、関東19、中部22、近畿17、中国8、四国4、九州18です。合計で107箇所。おそらく把握漏れもあるでしょうから107箇所以上と言えるとおもいます。
ご自分の住んでいる地域、出身地などで、「え、そこでやっているのは知らなかった」という方は、ぜひ上記のサイトから詳しい情報を得てください!以下、サイトより把握した展開都市を列挙します!

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北海道8 札幌3、旭川、函館、伊達、釧路、帯広

東北11
青森県1 青森
岩手県1 盛岡
宮城県2 仙台、大崎
秋田県1 秋田
福島県6 福島3、郡山、いわき、南会津

関東19
茨城県3 水戸、牛久、土浦
栃木県1 宇都宮
群馬県2 高崎、前橋
千葉県2 千葉、柏
東京都9 区内7、八王子、立川
神奈川県2 横浜、川崎

中部22
富山県2 富山2
石川県1 金沢
福井県1 福井
山梨県1 甲府
長野県4 飯田2、長野、上諏訪
岐阜県6 岐阜2、大垣2、各務原、垂井
静岡県3 静岡、富士宮、掛川
愛知県4 名古屋3、阿久比

近畿17
三重県2 三重、いなべ
滋賀県1 大津
京都府2 京都、京丹後
大阪府4 大阪、羽曳野、寝屋川、茨木
兵庫県4 神戸、姫路、西宮、加古川
奈良県2 奈良2
和歌山県2 和歌山、新宮

中国8
鳥取県2 鳥取、米子
島根県1 松江
岡山県2 岡山、倉敷
広島県2 広島、三次
山口県1 山口

四国4
徳島県1 徳島
香川県1 高松
愛媛県1 松山
高知県1 高地

九州18
福岡県2 福岡、北九州
佐賀県1 佐賀
長崎県5 長崎、佐世保、諫早、大村、佐々
熊本県1 熊本
大分県1 大分
宮崎県1 宮崎
鹿児島県7 鹿児島2、霧島、屋久島、薩摩川内、奄美、鹿屋

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圧倒的な数といって良いのではないでしょうか。

なお金曜行動とは別に、日曜日により大きなデモを行おうという動きも各地で活発化しだしているようです。
これについては以下のサイトがまとめを行なっています。

デモ開催情報まとめ(地震・原発関連)
http://www47.atwiki.jp/demomatome/

福島原発事故から2年目の3月11日に近い3月9日、10日にも、各地で大きなデモが計画されていますが、
東京での呼びかけを、これまた東京新聞が取材しています。

事故2年 3月9日に脱原発集会 大江さんら呼び掛け
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013011102000108.html

これだけの全国的な動きがあるのに、昨年末の総選挙にはこのうねりがなんら結実しませんでした。確かに残念ですが、自民党の「大勝」は、あまりに歪んだ小選挙性がもたらしたものであり、それが民意を示しているわけではまったくないこと、この各地の金曜行動などにこそ、脱原発の意志の高さが現れているのは明白です。
同時に、それが選挙に反映しなかったのは、脱原発を訴えるどこの政党も、4号機の倒壊の危険性や、福島をはじめとする広範な地域の被曝という深刻な現実といかに立ち向かうのか、肝心なことをほとんど語らなかったためです。それがあれほどに捻れた結果を作り出してしまった。自民党など「惨敗」だった前回総選挙より、総得票数を減らして「大勝」しているのです。

肝心なことは、もはや政治家や政党にこの国の行く末を任していてはダメだということです。民衆の直接行動こそが必要です。そしてそれはすでに全国で動き出しています。マスコミが伝えてないだけで、すでに大きなうねりになっています!
このことに自信と誇りを持ちましょう!!先に上げた107の都市に書かれていない本当にたくさんの都市で地域で、もっと無数の行動が行われているはずです。実際の動きはもっともっと大きい。107都市の行動は氷山の一角です。

そしてその一つ、一つを、今、この記事を読んでくださっているみなさんが担っているはずです。金曜行動としては現れない講演会、学習会、討論会、あるいは日常的なビラまき、ポスティング。いやそれだけでなく原発事故の当事者を告発する告訴の動き、疎開を求める裁判の動き、がれき焼却を止める行政交渉の動き、本当に数え切れない行動が行われています。
その現場、現場では、ときに私たちは孤立しているようにも思えるかもしれませんが、そんなことはけっしてありません。ただ無数の行動が報道されていないだけです。そのことに自覚的になり、私たち民衆の力の総体に自信を持ちましょう!

民意を得ているわけではなく、歪んだ小選挙区性で議席を大量確保した安倍政権にはけして大きな力はありません。民意の支えがないからです。にもかかわらず、原発推進を掲げ、さらに自衛隊の国防軍への改組や憲法改悪までもを掲げている増長した姿こそ、むしろ安倍政権の弱さの現れです。安倍政権は「張子の虎」にすぎないのです!
さあ、もう一度、脱原発のうねりを作り出しましょう。すでに各地で立ち上がっている動きに、互いに注目しあい、エールを送り合って、進みましょう。デモス(民衆)にクラチア(力)を! Power to the people!