守田です(20190221 23:30)

● 森が疲弊し川が氾濫し命の危機が続いている!

企画続きの毎日ですが、24日(日曜日)午後3時半から「川と森の達人に聞く」企画を行います。
京都市左京区京都教育文化センター103号室にてです。 僕がコーディネーターを務めます。

昨年、さまざまな災害が日本列島を襲い、7月豪雨では220人以上の方が亡くなりました。
9月初旬に到来した台風21号でも京都各地に多大な被害がもたらされました。猛烈な暴風が市内から北山の山々でなぎなたのように樹木を刈り倒し、電信柱も次々倒れて長い停電が現出しました。いま、京都の北山は倒木ばかりが目立っています。

ただこの被害は台風による暴風だけがもたらしたのではありません。温暖化による日本の山々の深刻な被害の進行と、あやまった林業政策のため、日本各地の山と森と山里が本当に疲弊を強めてしまっていたことが背景としてあります。
しかも倒れた木々はまだほとんどがそのまま。もしここに今年、豪雨が襲うと、木々は山肌を滑り落ちて川に入り、下流へと押し寄せます。橋にひっかかってしまうと川がせき止められ、最悪の場合、決壊し大洪水となります!

「まさかそんなことまで起こらないだろう」・・・などと思うなかれ。昨年も岡山県の真備町で大洪水が起こり、たくさんの方が亡くなってしまいました。日本各地で最悪の堤防決壊が頻発しています。
京都でも上流から流れてきた木々が三条大橋に挟まり、堤防が大決壊し、祇園や河原町一帯が水没してしまったことがあります。1935年のことです。
この時も前年の室戸台風で木々が倒され、処理できていなかったことが背景にあったのですが、京都市は昨年の被害を、この時の室戸台風なみと言っています。だから同じことが起こる可能性がある!

京都市消防局HPより

● 日本共産党京都市議団・府議団とともに防災対策に走る・・・

気候変動により災害の規模が大きくなり、同時に山々が疲弊を深め、保水力が低下している中で、昨年の初夏に日本共産党京都市議団の井坂博文さん(北区)、加藤あいさん(左京区)と懇談しました。
お二人とは原子力防災もともに担い、市議団全員に原発と放射能のことで講演もさせていただいてきたのですが、それらを踏まえつつ、僕はさらに災害対策全般への取り組みを強化して欲しいと訴えました。「災害に最も強い党になって欲しい」とも。

そのことがあったからというわけでもないでしょうが、災害が続きだった昨夏、京都市議団・府議団の方たち(元議員も含む)が素晴らしい活躍を見せてくれました。
発災とともにすぐに現場に飛んでいく。被災した方たちの話を聞き必要なアドバイスを行う。現場の状況を多くの人々に伝える。その上復旧のための活動も積極的に行う。感動しました!


いち早く被災地に駆け付けた日本共産党京都市議の樋口ひであきさん 2018年9月10日

一例として加藤あいさんが昨年9月27日に京都市会で行った代表質問をご紹介しておきます。
http://www.cpgkyoto.jp/topic/20180927%E5%8A%A0%E8%97%A4%E3%81%82%E3%81%84%E8%AD%B0%E5%93%A1%E3%80%80%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%81%A8%E7%AD%94%E5%BC%81%E3%81%AE%E5%A4%A7%E8%A6%81HP.pdf

いま統一地方選への取り組みが始まっていますが、僕は今回は自分のことととして、こんな活躍をしてきた共産党の候補予定者を市会、府会に送りこまねばと思い、応援を続けています。
とくに僕は左京区在住なので、現職の市会議員の加藤あいさん、樋口ひであきさん、前回わずかの差で惜敗したとがし豊さんを市議会に送りこもうと奮闘しています。

そんな中で府会議員のみつなが敦彦さんからの提案を受け、京都市の百万遍に市民と共産党で担う共同スペースを設けました。「左京・まちの交流ひろば」です。みつなが敦彦事務所に同居させていただいています。
京都で起こっていること全般を取り上げるつもりですが、やはり一番は災害に対する取り組み、山と森と山里を守ることです。そのための場を京都市の町場に設けたわけです。

町は山里によって守られています。山も森も長きにわたって人の手が入ってきた。山里の方によってです。そのことで下流の町の安定した生活が成り立ってきました。
だから山里を守らないと町は滅びます。そのために行動する場として「左京・まちの交流ひろば」を盛り上げていきたいと思い、今回の企画も立ち上げました。

● いま必要なのは私たちの目の前にある危機をよく知ること!

この迫りくる危機に対してどうしたら良いのでしょうか。まずは山々の状態、川が抱えている危険性をしっかり把握することです。
川の氾濫に対してはとっとと逃げてしまえば命を守ることができます。べったりと野山が被曝してしまう放射能被害とそこが抜本的に違う。

そのためにはすぐには動けない高齢者や障害者などの避難の準備を進め、また多くの人が正常性バイアスにかからずに危険地帯からとっとと逃げられるようにしておかなくてはいけない。
そのために避難所運営をより快適にし、人々が不安なく集まれるようにもしなくてはいけない。

その上で京都市の場合では最大の脅威である放置された倒木の処理を進めていくことが必要です。
それだけでなく、山と森と山里を守るため、大きく予算を振り向ける必要があります。

京都市にはいまや日本中から、いや世界中からたくさんの観光客が押し寄せてきています。そこで大洪水が発生したらどうなるのか。
実はこうした対策もまったく進んでいません。それで観光誘致を続けるのはあまりに無責任です。「どこにおもてなしの心があるのだ」と言いたい。このための対策も考えていく道義的責任も京都市にはある。

● 主原憲司さん、中川学さんの話を聴きに来てください!

そんな思いを込めて、今回、川と森の達人をお招きして防災を考える企画を行います。
洛北・東山を軸にお話していただきますが、日本の多くの地域が同じような構造を抱えているので、どこにでも通用する話になると思っています。

主原憲司さんは知る人ぞ知る森の達人です!山の生態系に誰よりも精通していて、温暖化に伴うカシノナガキクイムシによるナラ枯れ現象を食い止めるために日本各地の山々を駆け巡られてきました。
僕も20年前ぐらいに主原さんにお会いし、何度も京都府北部の「芦生の森」に連れて行っていただき、森の中で本当にたくさんのことを教えていただきました。

左京区で川について語る主原憲司さん 2019年1月17日 守田撮影

中川学さんは土木事務所で京都の川を守るために奮闘されてきた実践家です。
どこの川のどの堤防が危機に瀕しているかなどに精通されています。最近、知り合った方ですが、これまでの水害に対しても熟知しているので本当に学ぶことが多いです。

同じく川について語る中川学さん 2019年1月17日 守田撮影

お二人に共通するのは森と川への愛に溢れていること。だからみなさん。ぜひお話を聞きに来てください!
あなたの命、私たちの命を守るために集ってください!