守田です。(20150128 13:30)

後藤さん救出に向けて再び時間が限られてきていますが、1月26日付の東京新聞に注目すべき記事が載っていたので紹介します。

*****

「イスラム国」内殺害反対の声も
東京新聞2015年1月26日

【カイロ=中村禎一郎】「イスラム国」のメンバーを名乗る人物が25日、交流サイト・フェイスブックを通じた本紙の取材に、組織内部にも後藤健二さんの殺害に反対する声があることを明らかにした。
後藤さんは、シリア・アサド政権による「イスラム国」への激しい空爆が続く中でシリア北部アレッポの反体制派地域を何度も取材した経験を持つ。
メンバーを名乗る人物は「自分は殺害に反対だ」と主張。「イスラム国」の内部に、後藤さんの取材活動をよく知るメンバーがいると指摘し「彼らは殺害に反対する意見を持っている」と説明。
また、後藤さんが戦闘員として拘束されたわけではないことを理由に殺害に反対の声もあると強調した。

*****

これは極めて重要な記事です。「イスラム国」の中に後藤さんの取材内容をよく知っているメンバーがいて、殺害に反対しているというのです。中東で苦しむ人々に寄り添ってきた後藤さんの姿勢が伝わっているのです。
だとするならば、私たちが声を上げ続ければ、「イスラム国」内部でも後藤さん殺害反対の声がより強くなる可能性があります。いやそこにこそ望みをかけてできる限りのことをしましょう。

この間、行われている声明拡散、署名などを整理します。
まずもっとも有効なものとしてあるのが、日本ビジュアル・ジャーナリスト協会が発している以下の声明です。ぜひこの拡散にご協力ください。

後藤健二さんの解放を求める緊急声明
http://www.jvja.net/JVJA_IS_Statement.htm

なぜ有効性が高いのかと言うと、NHKをはじめ日本のマスコミ王手で繰り返し紹介されるとともにイラクでもオンエアされているからです。
またアラビア語のメッセージの冒頭に「あなたがたの上にアッラーの平安と慈愛がありますように」と読み手の側にとってとても大切な一文を入れています。これで読まれ方がずいぶん違うそうです。こうした点の配慮がなされているのも大切なことです。
再度、さまざまな手段を使っての拡散をお願いします。

Facebook上で、”I am Kenji”と書いたメッセージボードを持った写真を自分のタイムラインから発信することで後藤健二さんへの連帯を表明するムーブメントも世界に広がっており、ツイッターのアカウントもあります。
事態の緊急性に対応し、ここではヨルダン国民と国王に、ヨルダン空軍パイロットと後藤さんを救うための嘆願署名を行っています。短いので文面を掲載し、署名サイトのアドレスおよびサイト全体のアドレスとツイッターアカウントも記しておきます。

*****

親愛なるアブドゥラ二世国王陛下
ヨルダン国民の皆様

ヨルダン空軍パイロット;ムアーツ・アルカサスベ中尉と日本人ジャーナリスト後藤健二氏救うための嘆願書をお届けします。
この2人の命を救ってください。皆様の意志で2人を救うことができるのです。どうか政治的な事情を越えて二人の命を救ってください。
イスラムの人々と日本人は友人です。どうか友人同士助けあってこの苦難を乗り越えましょう。
https://www.change.org/p/his-majesty-king-abdullah-ii-of-jordan-and-the-good-people-of-the-kingdom-of-jordan-we-humbly-request-your-majesty-king-abdullah-ii-of-jordan-and-the-good-people-of-the-kingdom-of-jordan-to-do-your-utmost-to-help-with-the-saving-the-life-of-1st-lt-mu?recruiter=50897116&utm_source=share_petition&utm_medium=facebook&utm_campaign=autopublish&utm_term=des-lg-share_petition-reason_msg&fb_ref=Default

I AM KENJI
https://www.facebook.com/IAmKenjiGoto
https://twitter.com/IAmKenji_Offic

*****

もう一つ、署名をご紹介します。「後藤さんの友人たちより」と題して書かれたもので、後藤さんの活動や人となりが紹介されています。こうした内容が何度も伝わることが大事です。

*****

日本からイスラム国へのメッセージ: イスラム国により人質となった日本人ジャーナリスト、後藤健二さんの友人たちより
https://www.change.org/p/respected-leaders-of-the-muslim-faith-persuade-the-islamic-state-to-release-two-japanese-hostages?recruiter=50897116&utm_source=share_petition&utm_medium=facebook&utm_campaign=autopublish&utm_term=des-lg-share_petition-reason_msg&fb_ref=Default

*****

以上、ご協力をお願いします。
なお僕は湯川遥菜さんがまだ生きていることにも一縷の望みをかけたいです。その場合、後藤さんを救う声は湯川さんの立場も・・・生きているのなら・・・有利にするはずです。
命を救う声、そしてまたあらゆる暴力と殺人に反対する声を発し続けましょう。