守田です(20210416 23:30)

● 東電への柏崎刈羽原発運転禁止命令は当然だ!

4月14日に相次ぐ不正を繰り返している東京電力に対して、原子力規制委員会により柏崎刈羽原発の運転を禁止する命令が下されました。
一連の問題は、昨年9月20日に社員が他人のIDを使って原発の運転室に不正入室していたこと、その際、警備員もIDの違いに気づきながら中まで通してしまったことが今年になって規制委員会が知ることになったことで露見しました。
その後、1月27日に東電が侵入検知装置の故障を規制庁に報告、これはまだ何かあるのではと考えた規制委が2月21日に抜き打ち検査を行い、侵入検知装置の故障が長きにわたり放置されていたことが発覚しました。

この他にも再稼働に向けた工事が、終了と報告されながら、実は一部完成してなかったことなども相次ぎ、とてもではないけれども容認できなくなった規制委員会が3月24日になって運転禁止命令を出すことを確定していました。
これらを見たときに、東電に原発の運転資格がないのは当然です。どうみたって誠実にセキュリティなどの決め事を守る気がこの会社にはないのです。そんな会社にどうして危険な原発を運転させていいというのでしょう。
さらに考えるべきは、こんな東電に福島原発事故の処理も任せていてはいけないということです。いわんや放射能汚染水の海洋放出などさせてはなりません。東電を撤退させ、資金だけ担わせ、廃炉公社を設立して臨まないとまったくダメです。


運転禁止命令を速報するFNNプライムニュース

● 原子力規制委員会の責任はどこに?

一方で今回、東電の数々の不正を見抜けず、昨年10月に一度柏崎刈羽原発の再稼働に許可を与えていた原子力規制委員会が、何一つ自分たちを省みていません。この点もとても大きな問題です。責任追及が必要です。
3月24日に更田規制委員長はこう述べました。「不正なのか、分かっていて意図的にやらなかったのか。あるいは知識が足りなかったのか。技術的な能力の問題か。それとも、なめているのか。この程度でいいんだと」、それをつかみたいと。
今回はこう述べました。「改めて福島第一原発の事故を経てなお、なんで東京電力なんだということが東京電力で起こるということには、ある種なんとも言えない思いがあります」(ANN NEWSより)

しかしあまりに無責任です。まるで他人としてしかとらえてない。その東電を「規制」してきたのは自分たちで、しかもこれらの不正をまったく見抜けず、一度は危険な原発の運転のお墨付きを与えたのに何らの捉え返しもない。
さらに詳しく見るとそもそも社員の不正入室問題は9月21日に規制庁(規制委員会事務局)に伝えられながら、本年1月17日まで委員会に届いていなかったのです。 その間に、再稼働が認可されたのです。その責任はどこにいったのか。
しかもこのことが1月17日に発覚した時に、更田委員長は再稼働許可を取り消さないと明言しました。取り消すなら規制庁にもペナルティが必要だったからです。今回も自分たちの責任に頬かむりしたまま逃げようとしている。ひどすぎます。


更田委員長の「ぼやき」を報じるANN NEWS

続く

#柏崎刈羽原発運転禁止 #制御室不正入室問題 #監視装置が長い間壊れていた #東電不正相次ぐ #原発のセキュリティを無視 #規制委員会不正を見抜けず 

*****

連載2000回越えに際してカンパを訴えます。「よく2000回まで頑張った。さらに頑張れ」との思いでカンパして下さるととても嬉しいです。振込先など記しておきます。

振込先 ゆうちょ銀行 なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は 
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番 448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

Paypalからもカンパができます。自由に金額設定できます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/500