守田です(20210225 23:30)
● 藤原辰史さんをお呼びした企画、大盛況でした。多数のご要望にお応えして録画をアップします!
2月15日にウチら困ってんねん@京都主催で、「コロナ禍の社会をどう生きるか -藤原辰史 さんに聞いてみよう-」という企画を行い、おかげさまで100名を大きく上回る方にご参加いただけました。
ただ申し込みへの返信が迷惑フォルダに入って当日、アクセスできなかったり、急な事情で視聴できなかった方もおられました。部分的にしか見れなかったと言う方も。
それでぜひアーカイブを見たい。録画をアップして欲しいという声が多数寄せられましたので、藤原さんのご快諾を得て、YouTubeの「もりもりチャンネル」からアップさせていただきました。以下からご覧下さい。(なお一部、電波が不安定になり藤原さんのお話がところどころ聴きにくくなってしまっいるところがあります。ごめんなさいです)
コロナ禍の社会をどう生きるか -藤原辰史 さんに聞いてみよう-
https://youtu.be/o9F4HprwTUM
なお多くの方にご覧いただくために無料公開としましたが、投げ銭で活動を支えていただけるとありがたいです。
可能な方、以下の口座にお願いします。
ゆうちょ銀行 448支店 口座番号 14440-50025191
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● 藤原さんのお話から
藤原さんのお話の概要とまとめ部分だけご紹介します。お話は三部で組み立てられていました。
第一部 歴史分析:スパニッシュ・インフルエンザ
第二部 現状分析:新自由主義の限界
第三部 思考実験:ラディカルな食と農の思想を目指して
これらのトータルな結論は以下の通りです。
1、歴史が過去を発見するのではなく、現在が過去を発見する
2、百年前の疫病の知識が、それほど古びない。
3、すでに社会的にあり隠されてきた問題点が顕在化する。
4、構造的暴力と感染症
5、戦争の兵士と産業の「兵士」の類似的構造
6、雇用者と被雇用者の搾取の関係と、人間と自然の搾取の関係。思想問題として本来同根ではないか。
7、労働に関心をもつ人と、エコロジーに関心をもつ人は、結びつきが弱い。蝶番として切実なのは衣食住、特に食べもの(見せかけのエコロジーではない思想を求めて)
8、鶏は摂取したエネルギーを肉に持って行きやすいように品種改良され、ゲージに詰め込まれ、免疫力が落ちているので、その結果インフルエンザにかかりやすくなり、抗生物質が与えられ、抗生物質に耐性をもつもっと強烈なウイルスに突然変異する可能性が出てきている 。鳥インフルの変異にどれほど危機感を抱けているか?
どうでしょうか。なんかワクワクしてきませんか?そう思われた方はぜひご視聴を!
https://youtu.be/o9F4HprwTUM
● 資本主義と戦争と暴力と
藤原さんのお話を受けて僕も少しコメントさせていだきました。第二部新自由主義の限界に即してですが、藤原さんの話にとても共感して触発されたので、この間、考え続けている資本主義と暴力と戦争の問題について語りました。
まず新自由主義は、「自由」とか言いながらクーデターや労働組合潰しなど、もっぱ国家権力の暴力に依拠して登場してきています。ちっとも「自由主義」ではないし、経済的でもないんです。
さらにそもそも資本主義そのものが極めて暴力的で、大航海時代の暴力的な海の制覇による世界の商業圏への暴力的統合から始まりました。その後も生産力の拡大が兵器の破壊力の拡大に結びき、原爆まで作られました。
しかしこのように資本主義に暴力がビルトインされていることを、マルクス派や左派は十分に捉えられてこなかったのではないか?この点の考察を僕はこの間、ずっと深めているのです。
これらの歴史の捉え返しから、資本主義の害悪そのものとして暴力を捉え、巨大化された暴力を越えることを資本主義の克服そのものとして、きちんと位置付け直すべきではないか?
そんなことのポイントを語りました。この点にワクワクしていただけたならぜひ当該部分もお聴きください。1時間20分ぐらいからです。
資本主義の勃興期は海戦の連続ーアルマダの海戦(1588年) イングランド対スペインの戦い 火力が勝敗のカギを握っていた
ともあれ藤原さんの話、とても良かったです。何はともあれご視聴いただければ幸いです。
今後もこうした会を重ねながら、コロナ禍をいかに生き、アフターコロナをみんなでどんな風にデザインしていくのか、一緒に考えていきたいです。
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