守田です。(20120705 23:00)

その後も、大飯原発再稼動反対行動の報告がどんどん届いています。どれも読み応えのあるもの。みなさんぜひご覧ください。一つはピカチュウさんの報告。ブログを紹介し、素敵な文章の冒頭と最後の一文だけ紹介しておきます。写真もとてもいいのでぜひご覧ください。

二つ目は、昨日、紹介した祖牛さんの報告の続編・・振り返りです。現場から戻って、トータルな目で全体を振り返ってもので、これもとても読ませます。祖牛さん、素敵な文章をありがとうございます!

三つ目は、「明日に向けて」にコメントしてきてくれたくれた、nonukesdirectactionさんが書いた「大飯原発ゲート占拠・封鎖を経験して――未完のままの出来事――」です。

これは前編は現場の報告なのですが、後編では単に報告にとどまらず、非暴力に徹し、しかしながらみんなで懸命になって不服従を貫いたことの意義の掘り下げが行われています。この際、いろいろなことが考え抜かれて書かれています。僕自身は思想的にとても共感しましたが、ぜひ、今後の、紫陽花革命の進展に向けた論点の一つとして、みなさんにも考えながら読んでみて欲しいと思います。もちろん異論もありうるでしょう。

こう書くのは東京の首相官邸前行動に向けて、一部の人を排除しようとする動き、またこれに対して、この行動への呼びかけをやめる・・・という対応が出てきたことを耳にしたからでもあります。あまり詳しく事態を把握していないのですが、排除的な言動が出てきたのはとても残念です。またこれに対し、行動への呼びかけをやめるという気持ちも理解できなくはないものの、なんとかならないものかとい気持ちも沸きます。なんというか、今は、いろいろな意見や感じ方の違いを越えて、行動をより大きく育てること自体が、大きな課題の一つになっているように僕には思えるからです。

その点で、nonukesdirectactionさんは、考察すべき大事なポイントにきちんと触れていて見事です。しかも、けして歯切れよくではなく、行きつ戻りつするような考察を重ねている点にも僕は共感しました。デモや抗議をどう貫くのか。平和的というのはどういうことか。不服従を貫くとはどういうことか。きっと今後、もっとこうした点が問われてくると思うし、それをおおらかに問いあえたらいいなと思います。

それだけに、まずピカチュウさんと祖牛さんの振り返りで、現場の空気を胸いっぱいに吸い込み、その上で一気に三つ目の考察に進んでいただけたらなと思います。今回の行動をさらに前に進めるために必須な、私たちの思想的トレーニングにもなるのではないかと思います。

どうかお読みください。

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ピカチュウさんの報告

PIKALOGGG☆!!!
http://pikaloggg.blogspot.jp/2012/07/dommunfukushimataiyo33osaka-54.html

大飯原発再稼働反対直接行動へ行ってきました。5時間以上ドラムを叩いてきた。けっこう、体にくるかな、と思ったけど、2日たって、声以外は、完全復活です!  今たくさんの人が、ブログや、映像、漫画などを通して、あの奇跡の時間、革命の始まりともいえる時間を綴っている、そしてそれは本当にリアルで新しい日常となって日本の歴史を塗り替えた。どんどん残ったらいいと私はおもう

・・・中略・・・

7月1日の直接行動で私が語る事は、とにかく今、この原発問題を通して人が人に戻ろう、取り戻そうとしているものがある、それはフェスティバルではなくて、祭りだ。感謝であり、祈りであり、生きている表現そのもの、そしてそれは『死』を意識し、直面したときに、それへの反発運動からおこるものなんだろう。 反発からおこったけど、反発はきっかけでしかない。私たちは語りかけができる。 心の境界線を融かすものそれは ゆるゆるで極上の、最上の音楽と、感動でしかない。 またひとつ太愛鼓に対しての確信につながった。

ドラム、太鼓が、鼓動が、リズムが、グルーブが、共鳴が何なのか。 やっぱり大きな祭りを起こしたい。 それが今の日本の目覚めの促進剤になり、個々それぞれの大きな始まりの日になる。 日常はドラマチックなんだよ!だから生き生き生きれる。今一度、TAIYO33OSAKAをゼロにして、考えようとおもう。
みんな!祭り、もっともっと起こそう!!! 人生は『笑い』だ。もっともっと新しい抗議の仕方がある、もっともっとバカらしい本気で、バカらしい抗議が必要なのかもしれないし、ハッピーな想定外を起こすパプニングが必要だとおもう。人の感動の仕方はそれぞれだけど、今こそ、人を感動させるプロ、アーティストの力がどんどん必要だと思っている。 反発し、戦い合うループは断ち切る時代に私たちは生まれたんだ。

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祖牛さんの振り返り

祖牛です。(7月5日午前12時55分)

守田さん、ありがとうございます。

まだ、頭のなかでは「再稼働反対!」「再稼働反対!」の音とリズムがグルグル回っています。(笑)

山水人で、初めてゴアギルの24時間ぶっ通しのトランスを体験した時よりも、もっともっと世界が変わった。
なんといっても原発再稼働目前、原発ゲートの真ん前、完全武装の機動隊に包囲され、大雨に打たれ、35時間休みなく、みんな一つの目標に向かって、リズムにあわせ叫び、踊り、訴える。
こんなことは今までになかった。

山水人から20ッ㌔、大飯原発が再稼働される。何があってもいかなアカン!と、西部講堂のドリルマン、キューちゃんの追悼イベントもすごく気になったが、30日の朝から、プレアデスのキンドー、はちと共に向かいました。

大飯の国道沿いのキャンプ村にしている公園に着くと、のんびりした空気で、すでに山水人での仲間がタ~クサン着ていた。別の場所で、集会とデモがあるらしいというぐらいで特に誰かがアナウンスするでもなく、ピクニック気分でついつい昼寝をしてしまいました。

少し雨が降ってきたので、どうしようかな~と思っている所、誰からともなく原発ゲート前で何かがは始まるらしいと秘かに伝わってきた、それじゃそっちに行こうかという事になり、特に何も考えずに大島半島の先端にある原発への一本道を走っていきました。原発PR館まであと少しのとこらで前に原発作業員を乗せた大型バスの後ろを走ることになり、しばらくすると前のバスが止まってしまい、あれっと思っていると後ろから3人の警官が走ってきました。とにかくそこで車を止めて前の様子を見に行きました。それがその場所で35時間いることになってしまいました。

原発ゲート前は、すごいことになっていた!

ゲートは閉じられ、鎖を巻きつけけーとを挟んで内と外に仲間の車、数台でバリケーとを築き、車も人間もゲートに鎖でつないでいる。こんな事よくできたな~と大いに感心とともに、これからどーなるのと心配が同時に押し寄せてきた。う~ん、これは、もう、やるしかないやんか、という事で、山水人での用事や京都での約束もあきらめ、最後まで見届けることにしました。

現場の様子はユーストリーム見ておられたでしょうが、とにかく極度の緊張感、昂揚感、そして連帯感といった中での、、みんなの行動は神がかっていました。正にトランスです。

太鼓と、歌と、踊りで人びとが何かに向かって集まり行動するという事は、ものすごく人間の根源的、そして本能的に自然だなと実感しました。これがなければあの長時間、仲間でもめることもなく、暴力も使わず、そして逮捕者もなく、とても続けられなかったと思います。

みんなが、レイブやまつりで今まで当たり前にやってきたことが、今回の大飯原発再稼働阻止行動に直接結び付いてきたと思います。集まってきてる人の大半は20代、30代の若い人たちでした。子供もたくさんいました。未来をつくる人たちです。

今回の出来事は、反原発運動にとどまらず、これからの世界を変えていく新しい大きな流れになっていくような予感がします。

とにかく、再稼働はしたけれど、大きな大きな一歩をはっきりと進めた、歴史的な瞬間に居合わせたことを大いに感謝します。

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nonukesdirectactionさんの考察(7月4日、5日)

「大飯原発ゲート占拠・封鎖を経験して――未完のままの出来事」
http://senkyohusa.exblog.jp/