守田です(20171012 12:00)

衆議院選挙がはじまり、選挙結果の予測が出始めました。
共同通信の調査で、自民党が公明党とあわせて300議席以上獲得するとの予測が流れています。短い記事なので全文を引用します。

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自公300超うかがう、序盤情勢 希望伸び悩み60前後
共同通信 2017年10月12日 06時08分
https://this.kiji.is/290937190421152865?c=39546741839462401

共同通信社は第48回衆院選について10、11日両日、全国の有権者約11万8900人を対象に電話世論調査を実施し、公示直後の序盤情勢を探った。
自民党は小選挙区、比例代表で優位に立ち、公明党と合わせた与党で300議席超をうかがう。希望の党は60議席前後で伸び悩んでいる。立憲民主党は公示前から倍増の30議席台も視野。共産党は議席減、日本維新の会は微増にとどまりそうだ。投票先未定は小選挙区で54.4%に上り、22日の投開票に向けて情勢が変わる可能性がある。
投票先未定との回答は比例代表でも47.2%あった。

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自公で300超という予測に暗澹たる思いを抱かれる方も多いと思いますが、僕はこれは「小池―前原劇場」があまりにもひどくてえぐかったので、安倍政権がさまざまに繰り返してきたひどさがややかすんでしまったための中間的結果ではないかと思います。
いま必要なことはもう一度、問題の本質に立ち戻ることです。安倍首相がもりかけ問題を隠すために国会を開かないままに解散したこと、しかも自分の延命のために、朝鮮民主主義人民共和国からのミサイル発射を利用して「国難」を標榜しはじめたことなど、この国の私物化を続ける安倍政権にもう一度、批判を集中しなくてはいけません。

同時にここであきらめていてはいけない!記事には「投票先未定との回答は比例代表でも47.2%あった」とも書かれています。まだまだ多くの方が悩み、迷っている段階なのです。
だからこそ、マスコミをもさんざんにぎわせてきた「小池―前原劇場」のことはひとたび横におき、みんなで安倍政権への正面からの批判を、再度、あらゆる手段を通じて発信していきましょう。

ただそのために僕はひとたび頭を冷やし、心の中から沸き起こってくるトゲトゲした怒りをひとたびカルムダウンさせ、心を落ち着かせて、私たちの望む未来を考えなければならないとも思いました。それで昨日はあえて絵本についてのお話を書かせていただきました。
その後、「問題を再度整理した文章を出さなければ」と思っている時に「これは素晴らしい!」と心から共感した声明文が回ってきました。
今回の表題にもあげさせていただいた「政治に冷静な理性を求める」声明がそれです。京都在住の槌田劭さん、石田紀郎さんが発信してくださり、すでに多くの方々が署名してくださっています。僕も喜んで署名させていただきました。

今回はこの声明をそのままここに貼り付けてお送りしますので、可能な方はぜひ署名にご参加下さい。京都有志発ですが、もちろんどこの地域、どの国に住まわれている誰でも参加可能です。肩書も無用です。無論、選挙権のあるなしも関係ありません。
ただし憲法が絡むと「国籍条項」の限界がどうしても目についてしまいます。「国民」と言う名で多くの方を排除している現状を日本国籍を持つ立場としてとても恥ずかしく思いますが、僕は今回はここで書かれている基本的な考えに賛同できる方には、国籍を問わず、ご署名いただければと思っています。

とくに選挙予測の発表に落胆している方。まずはいますぐにできる「自公300」という流れへのカウンターがこの声明への署名です。そう考えて連名に参加してくださると嬉しいです。自分も署名しても良いと言う方は、石田さんのアドレスが公開されていますので、以下にご一報ください。
ishida@beige.plala.or.jp

メールタイトルに「署名します」と書いていただいて、本文に「明日に向けて」で情報を知ったと書いていただければすぐに伝わります。(もちろんとくに書式を決めているわけではないので、ご自由に書いてくださってかまいません)
あるいは僕に連絡をくださってもけっこうです。僕から伝えます。
以下、声明文を転載します!拡散もお願いします!マスコミ関係の方にも積極的に伝えて下さい。(なお見やすくするために僕の方で現文に改行を加えています)

私たちの手で、頑張って、明るい未来を切り開きましょう!
Never give up !!

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私たちは主権者としての社会的責任を自覚し、政治に冷静な理性を求めます

日本は「日本国憲法」によって、国のカタチを定め、国会で定める法律によって“法治”する立憲民主国です。思想信条の自由を人権として位置づけ、多元価値・多様性を尊重し合って主権在民の理念で成立しています。

しかし、現実はどうでしょうか。安倍政権の5年間を冷静に吟味してみる必要があります。大臣を安倍首相の“お友達”で構成し、政治が私物化されているのではないでしょうか。安倍首相への「忖度」によって森友・加計疑惑は国税の使途としては不明のままです。国会で虚偽答弁の疑いのある財務省局長があろうことか国税庁長官に栄転しています。秘密保護法、戦争法、共謀罪などの国会審議においても、大臣達の答弁に混乱や虚偽が重なったにもかかわらず、オトガメなしで、審議不十分なままに強行採決されました。国民の信託を受け、国権の最高機関である国会、つまり主権者国民に対する侮辱です。

今般の解散総選挙は政治の恥ずかしい実態を背景に混迷を極めています。「逃げ切り解散」と世間で言われているように、森友・加計問題で安倍首相は「誠実で丁寧な説明」する臨時国会を回避するためなのでしょうか、憲法の規定に沿った野党の臨時国会請求を先延ばしただけでなく、所信表明演説もしない冒頭解散という理不尽でした。ここにも憲法無視の「ご都合」が見られます。憲法の精神が踏みにじられて来たのです。

このような恥ずかしい政治の現実の中で、アベノミクスは破綻が明白となってきました。ゼロ金利で財布のヒモはかたいままです。先行き不安が深刻だからです。笑っているのは輸出関連の大企業だけであり、中小零細企業は四苦八苦です。貧富格差は拡大し、庶民に希望はありません。社会的・経済的な閉塞感はやがて全体主義を引き寄せ、破局的未来につながりかねません。すでに安倍一強体制によって「忖度独裁」は進んでいます。憲法無視の「力の政治」は全体主義的です。希望の党も小池独裁で、その危険性を露出しています。

時代の閉塞感は庶民の中に不安・不満と苛立を呼び、分かりやすい政策を独裁に求める危険があります。この危険のもたらす全体主義は壊滅的戦争への流れを強めることでしょう。すでに安倍首相はアメリカのトランプ大統領のお先棒を担いで危機感を煽っています。そして、国連の非核条約に反対しました。広島・長崎の経験を持ち、非戦の憲法を持つ日本国ですから、世界の不信感を集めたのも当然で、悲しいことです。

このような危機的状況の中で、政治の混乱をどう受け止めるべきなのでしょうか。熱狂と興奮は危険な世への雪崩を呼ぶでしょう。私たちは冷静で理性的にものごとを見つめ、一人一人が主体的、自立的に主権者としての自覚を大切にしたいと思います。私たちは混乱に巻き込まれ、うろたえることはもちろん、小池劇場を楽しむ傍観者となるのは無責任です。一人一人の力は小さくとも、力を合わせ社会を健全にする社会的責任を自覚し、日本国憲法が認める国民の権利を行使したいと思います。

2017年10月9日

政治に冷静な理性を求める京都の有志発

石田紀郎、五十嵐敏郎、石野はるみ、伊藤正子、稲垣紀代、入澤仁美、岩本真一、大津定美、大津典子、大見哲巨、大湾宗典、岡田直紀、小川光、荻野晃也、小椋純一、落合祥尭、川合仁、川那部綾子、川那部浩哉、北川政幸、楠瀬佳子、黒田末壽、駒込武、白井聡、新谷英治、住友剛、谷川稔、田平正子、槌田劭、中尾ハジメ、浜 矩子、平松幸三、藤原 辰史、細川弘明、松久寛、松良俊明、三木草子、三石博行、宮本正興、守田敏也、文殊幹夫、山田國廣、山田耕作、吉竹幸則、米澤鐡志、和田喜彦 (2017年10月11日現在)

連絡先:槌田劭(0774-32-6786)石田紀郎(090-1968-8004)ishida@beige.plala.or.jp