守田です(20240917 12:00)

● 敦賀原発再稼働不合格を深掘りする解説動画その2を作りました

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もりもり原発解説 電力各社は規制委員会をなめきり安全性をないがしろにしている こんな電力会社に原発の稼働を続けさせてはダメ 敦賀原発再稼働不合格を深掘りする―その2

敦賀原発2号機再稼働の不合格、背景に電力各社が規制委員会をなめきり、ずさんで不誠実、騙し打ちまでするようなひどい対応を続けてきていることがあります。
それでも規制委は再稼働を認め続けてきたのであって、電力各社だけでなく規制委も不誠実。今回、幾つかの実例をあげて解説しました。

一つは九州電力が免震重要棟建設を反故にしたのに稼働許可が撤回されなかったこと。もう一つは東電柏崎刈羽原発で不正が相次ぎ、7号機の溶接手抜きで1600カ所のやり直しさえ生じているのに、規制委がいったん下した運転禁止命令を解除してしまったことです。
これをご覧になると、こんな会社に原発の稼働を続けさせてよいわけがないことがはっきりと見えてきます。ぜひご視聴になり、お知り合いに広めて下さい。

● 原発はオワコン!このことを確信をもって広げていこう

原発問題を大きく俯瞰していると、昨年からの再稼働強化の動きの中で、脱原発を唱えてきた民衆の動きが政府によって「おされている」と感じておられる方もいるように思いますが。そんなことはまったくないです。
なぜって原発はどうあがいたってもうオワコンだからです。終わったコンテンツで展望などないのです。そしてなぜ展望がないのかというと、一つに核燃料サイクルがとん挫したからです。

ウランの埋蔵量はけして多くない。そこでウランを燃やしながら作られるプルトニウムを再処理で取り出し、燃料にして高速増殖炉で回す。そうして消費量以上のプルトニウムを作って無尽蔵にエネルギーを得るというのが核燃サイクルの夢でした。
しかし高速増殖炉がどうやっても作れず、もんじゅは廃炉になりました。世界を見回しても商業炉として成功したところなんてない。日本の場合は再処理だってうまくいかない。もう無理なのです。

二つにいま動いている商業炉も、安全性が確保できていません。実際にスリーマイルで、チェルノブイリで、福島で過酷事故を起こし、それぞれ、立地国の大きな部分が吹っ飛んでしまいかねませんでした。
それで「過酷事故を起こさない炉」を開発しようとしたけれどいつまで経ってもできない。いまも「次世代革新炉こそ安全」とか言っていますが、そんなもの、今の原発が危ないことの自己暴露です。

しかもその革新炉はメルトダウンした時の対策を組み込みだした。メルトダウンしない炉の開発を諦め、溶けたデブリをつかまえる「コアキャッチャー」とかをつけだしていますが、そのなの本当に役に立つのかどうか分かりません。
ただ膨大な経費がかかることだけは確実。そしてそれだけで原発は他の発電方式にコスト的に適わなくなっています。この点からも原発はオワコンなのです。

守田講演スライドより

● 原発の現場は矛盾だらけ それを「もりもり原発解説」で明らかにしています

今の強引な動きは、巨大な原発利権団体である原子力マフィアが、もう終わってしまった原発を、無理無理に延命させようと画策しているもの。しかしどうにも展望がないので現場は矛盾だらけ。
結局、ウソを重ねて進められていますが、現場にはウソが通用しないから、「不祥事」が頻発しています。これらをつぶさに見ていると、原発に展望がないことを現場の方たちも熟知していることすらよく見えてくる。

それで「もりもり原発解説」動画を連続的に流していくことを決めました。現場のリアリティをつかむことで、「原発はオワコン」という確信をみんなで深め、そのもとで廃炉促進に向けた力強い流れを作り出せると思うからです。
これはもうまったくもって可能な道です。同時にこれこそが社会を守り、国を保守できる真の道です。あ、ここでは便宜的に「国を守る」という言葉を使っていますが。(本当は国は幻想の共同体でしかありません。このことはまた別に論じます)

以上、みなさん。ぜひもりもり原発解説を広げて下さい。そのことで脱原発運動をさらに力強くしていきましょう!以下をご覧下さい。バナークリックで動画に飛べます。

福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か

もりもり原発解説 敦賀原発再稼働不合格を深掘りするーその1 敦賀原発再稼働不合格は当たり前すぎるけれど遅すぎ 規制委のあり方はあまりに不十分

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