守田です(20200105 11:00)

● アメリカによるイラン・ソレイマニ司令官殺害は国家テロ!ただちに謝罪しイランと世界に対して許しを請うべきだ

新年早々、とんでもないニュースが飛び込んできました。
アメリカがイランの国民的英雄であり、次期大統領候補とも言われているソレイマニ司令官をイラクの地で空襲によって殺害したというのです。
これはひどい!何の法的正当性もない。証拠の一つも示さず、いわんや裁判などなにもなしに、「自己防衛」のためだとして攻撃を行い殺害したのです。

この攻撃には何らの正当性もありません。イラクはすでに主権侵害だと批判しています。アメリカ国内でも批判が巻き起こっています。
例えばオバマ前政権でホワイトハウスの中東・ペルシャ湾政策を調整していたフィリップ・ゴードン氏は、「ソレイマニ殺害はアメリカからイラクへの宣戦布告のようなものだ」と述べています。(BBCニュースより)
トランプ大統領は、ソレイマニ司令官がアメリカへの攻撃を企てていたからだと殺人を正当化していますが、しかしそんな理由で証拠も示さずに他国で軍事行動で人を殺せるならアメリカはどこでも自由に殺人ができることになってしまう。

これこそは卑劣なテロそのものです。無法ものの仕業です。
僕は「テロ」という言葉の使用には慎重な態度を取っていますが、しかしこれを「テロ」と呼ばすに何が「テロ」だというのでしょうか。
こんなことはけして許されてはなりません。

(写真:WANA/Nazanin Tabatabaee via REUTERS)

● アメリカへの批判の集中こそが戦争を抑止する!

同時に私たちはアメリカのこの無法な殺人行為に対し世界中から批判の声を上げる中でこそ戦争勃発の危険性を少しでも遠ざける道であることをおさえて批判の声を高める必要があります。
イランは司令官殺害を戦争行為そのものとして捉え、報復を宣言しています。
僕はイランの人々にも自制して欲しいですが、そのためにはアメリカの行為がきちんと国際的に断罪されなくてはいけない。アメリカへの謝罪要求の声が高まらなければ、怒れるイランの人々の気持ちのおさまりようがないだろうからです。

イランはとても厳しい立場にあります。「無法に反撃しなかったらまた同じ殺人攻撃を仕掛けられる。二度と同じような軍事行動を起こさせないために断固反撃すべきだ」という人々もたくさんいることでしょう。
実はこれこそ「自衛武装」の負のスパイラル、けして平和には至りえない暴力応酬のロジックです。
イランが自衛的報復を行った場合、アメリカがさらなる反撃を行う可能性が高い。自衛の名の下にです。なんのことはない、そうやって戦争は「自衛」の名の下に進んでいくのです。

この流れをなんとしても止めたい!
そのためにはアメリカの無法をこそ批判し抜くことが大事です。
ぜひ大きな声をあげましょう!

● 自衛隊の中東派遣など言語道断!いまこそ平和外交の道を歩むべきだ

私たちはこの事態を前に日本が蚊帳の外にいるのではまったくないこと、他人事ではないことを肝に銘じるべきです。
一つに日本はアメリカと強力な軍事同盟を結んでいます。だからこそここできちんとした批判をしないとアメリカの同盟者として攻撃の対象になる可能性があります。
とくにこんなときに、アメリカの要請にしたがって中東に自衛隊を派遣するなどあまりにも愚かです。アメリカの殺人行動への支援としか映らないからです。そんなこと、けしてしてはいけない。

いまこそ日本はイランと保たれている友好関係を生かし、平和外交を行うべきです。
アメリカとイランの間に立って戦争を食い止めるために尽力すべきです。そのためには自衛隊派遣をアメリカの殺人行為に同調できないことを明言して止めるべきなのです。
そうでなければ正義が立ちません。同時に日本国民・住民の安全もとても守れません。

イスラム圏で日本は信用が篤く、高い好感をもたれてきています。
しかし安倍政権のアメリカべったりの姿勢、あるいはイスラエルへの接近によって、長年にわたって培われてきた信用が近年どんどん落ちてしまっている。
その上、今回の殺人を容認した上で中東で自衛隊がムスリムと交戦でもすることになったら、大切な信義がいっぺんに崩れてしまう!そのことで私たちが失うものはあまりにも大きいです。

みなさん。平和を守るために声をあげましょう!
アメリカの国家テロ弾劾!日本政府は平和外交を行え!自衛隊は中東に行くな!

イランは親日国。「おしん」が大ヒットし最高視聴率は脅威の90%だった!
この信頼を裏切ってはいけない!