守田です。(20110319 21:20)

みなさま。放射能がどんどん拡散しています。
危険が拡大しています。避難の呼びかけの声を高めましょう。
また避難できない場合には、より本格的に、放射能から身を守る
対策を進めましょう。

これまで僕は、福島原発事故がより深刻なものになる可能性を明らかに
してきました。この点の認識は今も深まるばかりですが、たとえ最悪に
至らなくても、たった今、どんどん放射能の危険性が増していること、
だから避難を急ぐ必要があること、今後はこの点を中心に情報を出して
いきたいと思います。

今、みなさんにお知らせするのは、これまで30キロ圏外は大丈夫だと
言い続けてきた、保安院が、

「福島県浪江町や飯舘村などについて、「すぐには体に影響が出るわけ
ではないが、長く滞在すると影響が出る可能性がある」と述べた。」

という事実と、

「福島県内では19日午後から降雨が予想されていることから、「マスクや
長袖のシャツを着用し、雨にぬれないようにしてほしい」と注意を呼びかけた。
同院が放射線被曝(ひばく)を避けるため、一帯の住民に具体的な
注意点を呼びかけるのは初めてだ。」

という事実です。
どちらも下記の読売新聞記事からの抜粋です。
つまり明らかにトーンが変わっている。もはや30キロ圏内を超えて、
健康に害が出ることが明らかにされている。放射能への対策がはじめて
よびかけられている。

しかしこのように事実の重みに負けてか?保安院が情報を示しだしているのに、
これを読売新聞側がまったく価値判断できていない。あるいは価値判断から
明らかに逃げている。そのことがこの記事に反映されています。

すぐにも考えなくてはいけないのは、では避難指示を30キロ圏外に拡大しなくて
いいのかという点。もちろん、絶対にしなければいけません。
また記者として、新聞社として保安院に問わなければならないのは、
「長く滞在すると影響が出る可能性がある」という中身の根拠。
どのぐらいいると、どのぐらいの影響が出るかです。この記事にはこうした
新聞社が伝えるべき最も大切な情報が抜けている。
ただ保安院のいったことを伝達しているだけです。これでは保安院の広報です。

これに対して、今、こうした情報、とくにどう数値を読み解くのか、分析を
進めています。できるだけ早く、数値を出したいですが、今、はっきりと
言えるのは、保安院の言っていることが明らかに変わった。
危険性の度合いが明らかに一つ高く説明されているという事実です。

あの原発の状態から、高濃度の放射能がどんどん出ているので、ある意味
当たり前なのですが、高濃度とはそもそも何か。何がどう出ていると推論
できるか等々、できるだけ科学的なデータ、ないし洞察を出さないといけない。
続けてそこに挑みますが、とにかく避難の促進・拡大が必要です・・・。

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「マスクや長袖着用を」雨予報で保安院が呼びかけ

 原子力安全・保安院の西山英彦審議官は19日の記者会見で、
福島第一原発の事故で自主避難が始まっている同原発30キロ圏外の
福島県浪江町や飯舘村などについて、「すぐには体に影響が出るわけ
ではないが、長く滞在すると影響が出る可能性がある」と述べた。

 18日に浪江町で毎時140マイクロ・シーベルト、飯舘村で同62マイクロ
・シーベルトという高い放射線が観測されたことを受けて発言した。
 屋内退避を要請している同原発から20~30キロ圏内についても、
「外出する際は、放射線になるべく接しないようにする必要がある。
徒歩での移動を避け、窓を閉じた車で移動してほしい」と述べた。また、
福島県内では19日午後から降雨が予想されていることから、「マスクや
長袖のシャツを着用し、雨にぬれないようにしてほしい」と注意を呼びかけた。
同院が放射線被曝(ひばく)を避けるため、一帯の住民に具体的な
注意点を呼びかけるのは初めてだ。

 一方、福島県外については、現在の放射線レベルが1年続いても
年間1・7ミリ・シーベルト程度であることを示し、「通常、自然に浴びる
放射線の量にあたる2・4ミリ・シーベルトに満たない」と安全性を強調した。

(読売新聞 3月19日(土)15時32分配信)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110319-OYT1T00425.htm