守田です。(20110312 19:29)

相当に深刻なことが進行しています。
さきほど、政府と原子力保安院が続いて会見を行いましたが、
何が起こっているかをまったく明らかにしませんでした。
あまりにひどい。これではまだ放射能を避けられる多くの人々が
逃げ遅れたり、対処ができなくなってしまう。

しかしNHKの映像で爆発のそのときが映されましたが、相当、
激しい爆発であったことは間違いありません。
報道では白い煙があがったとありますが、灰色の煙、原発の
建物よりもずっと大きい煙があがり、広範囲に破片が飛んで
いました。もの凄い爆発でした。

この事故で4人がけがをしたが、意識はあるという報道が
されていますが、あるテレビ局でコメントをしている学者さんが、
「それは遠いところにいた人のことではないか。あの場に
いた人間が、この爆発で何も被害を受けないなど考えられない」
と語っています。
あるいは現場担当者がみな爆発で吹き飛ばされてしまい、
そのために情報があがってきてないのかもしれない。

しかしそうであったとしても爆発があったのは3時36分であり、
すでに貴重な4時間が経過しています。枝野官房長官は
10キロ以内からの待避で安全は確保されると繰り返し
語っていますが、どうあってもそんなことは信じられない。
人々から待避の機会を奪う大変非道な発言ではないかと
思われます。

もちろん、これから何が起こるか。正確に想定することは
できません。しかも現場の情報が正確に出されないのだから
なおさらです。しかしそうならば、起こりうる最悪、あるいは
そこまでいかなくても、起こりうる可能性の高いことを明らかにして、
そのもとでの対処を取るべきであり、そのためには避難を拡大
させることや、放射能への構えを広範な地域で構築していく
必要があります。

しかし非常に深刻なのは、原発周辺が、地震と津波で本当に
壊滅的な打撃を受けており、逃げるどころか、多くの場所でいまだに
救助を待っている状態にあるという事実です。
逃げるどころか、まさに救助隊がどんどん入っていっているのです。

しかも恐ろしいことに、今、南から北に向かう風が吹いています。
原発から北にまっすぐ向かうと仙台があります。原発からわずか
100キロしかない。しかも原発から仙台に向かう海岸線は、
津波のもっともひどい被害を受けていて、多くの集落が壊滅している
ところです。

放射能はまずは風にのってこの地域に流れていくと思われます。
だからこれらの地域の人々は逃げた方がいい。とくに風が向かう
地域の人は早く逃げた方がいい。その場合、逃げる
方向は今後の風の方向を見極めて決める必要があります。
南にいってはいけない。しかし北に逃げるばかりでは追いつかれて
しまうかもしれない。この辺を見極めて西にも回る必要がありますが、
明日は海側から、つまり東から西に向かう風が吹くという情報もある。

さらに困難なのは、多くの人々が被災していて、とても逃げられる
状態にもないことです。また逃げた人々を受け入れるキャパも
各地が失っている。だとすれば逃げれない人に対して、早急に
放射能雲がおそってきたときの対処を知らせる必要がある。
まず今のうちに水を確保することですが、水道がストップしている
ところはそれも難しい。本当に過酷な状態です。

さらに恐怖のシナリオはまだまだ残っています。残された福島第一
原発の2号機などは大丈夫なのか。第二原発は大丈夫なのか。
もし1号機で、最先端で悲劇を止めようとしていた人たちが大変な
ダメージを受けていた場合、誰が残った原発への対処を行う
のでしょうか。しかもこれらの地域は高濃度の汚染地帯です。
そこに残り続けて、他にも残る原発の安全を確保しなければならない。
それが出来るのだろうか。続けて残りの原発が最悪の事態に
向かってしまうことはないのだろうか。本当にもの凄く深刻です。

今、この事態の中で、私たち一人一人に何ができるのか。
きわめて難しい問いですが、少なくとも、放射能雲が迫ってきた
場合にどうすればいいのかを、いろいろな手段で知人、友人に
伝えていくことではないでしょうか。

どこに逃げろとかはいいにくいし、判断もしずらいので、それぞれの
判断に任せるしかないですが、少なくともこういうことに気をつけようと
いうことを知らせることが大切だと思います。
残念ですが、夕べからの経緯を見てきたものとして、政府の
原発に関する広報は信用できないと言わざるを得ない。

流言飛語になることを気をつけなければいけませんが、相当に
深刻な事態が進行していることを伝えて、各地で放射能に対して
自分たちで防衛し、とくに子どもたちを守ってもらうことが必要だと
思います。

今、僕が調べているのは、南の側に影響はないだろうかということです。
もちろん風は回るので、すぐ南はもの凄く危険です。しかし離れて
いるところではどうでしょうか。
例えば東京は、原発から南、ないし西南方向220キロぐらいしか
離れていません。東京は大丈夫なのだろうか。少なくとも東京圏
は危険なのではないだろうか。逃げろとまではいえなくとも、
万が一、放射能が流れてきたときの対応を進め、できるだけたくさんの
水をためておいた方が良いと思います。

これを書いている今、国からの指示で、避難対象地域が半径
10キロから20キロに拡大されました。しかし理由が説明されて
いない。しかも後手後手の対応です。
おそらくすぐにこの地域は拡大します。だから20キロの外に
いる人も逃げた方がいい。

しかし、逃げろというのなら、今、どこに放射能の雲が向かって
いるのか、どのように放射能が移動しているのを明らかにすべきです。
そうしないと、逃げる途中に、死の灰の降下物の中に入って
しまうかもしれない。指示があまりに無責任です。

今、コメンテーターの学者さんが、「相変わらず昨日、危ないと言って
いた他の原子炉の話がまったく出てない」と憤っています。
避難する方々には「落ち着いて移動して下さいとしか言うことが
できません」と述べています。

「自衛隊のヘリなどで上から撮影すれば何が起こっているか、
すぐにも分かるはずだ。不安をあおらないためにもそれを早く
公表すべきだ」とも。

こうしたことを踏まえて、みなさん、できるだけ放射能から
どうやって自分たちを守るのかを知らせていきましょう。
被災地や近くでないひとにも伝えて下さい。どこからどのように
話が伝わるか分からないので。

さらにみなさん。
私たちは今、本当に大変な歴史の切れ目にいるのだと思います。
おそらく今後日本国は大きく崩壊します。世界経済にも大変な
打撃が生じます。国内でも大量の難民が発生します。
(すでに発生しています。多くの町がつなみで奪われてしまった
のですから。それに汚染が加わるということです)

この状態に対して、この大変な事態をみんなで受け止め、
現場の苦しみや悲しみ、痛みを分かち合い、私たち自身で
もの凄く深刻に傷つくであろう世の中を再建していかなければ
ならないと思います。抽象的ですが、それがなすべきことでは
ないでしょうか。

さらに情報ウォッチと、考察を続けたいと思います。