守田です(20250611 02:00)
● 本日11日午後1時15分からです!
「原発・核燃サイクルの中止を求めて 省庁・全国市民・議員の院内集会」に参加します。
午後1時15分より衆議院第一議員会館大会議室にてです。
脱原発政策実現全国ネットワークの主催です。
● 第一部 核燃料サイクルを問う
まず第一部基調講演で田窪雅文さんが『核燃料サイクル政策を問う』というタイトルでお話しされます。
とくに取り上げて下さるのはイギリスが保存してきた100トンものプルトニウムの利用をあきらめ、廃棄する判断をしたことこと。
イギリスは「核燃料サイクル=ウランを燃やしながらプルトニウムを作り出し、そのプルトニウムを燃やしながら燃やした以上のプルトニウムを得ていくサイクルを実現する夢の計画」など、まったく不可能であることをはっきり自覚し、この判断を下したのです。

イギリスのプルトニウム廃棄決定を報じる毎日新聞 20250507
僕はこの間、繰り返し「原発政策はもう終わっている」「原発はオワコンだ」と語ってきましたが、今回のイギリスの決定によってもこのことがより確かに証明されています。
日本政府もこのイギリス政府の当然の決定に倣い、すでに破綻している核燃料サイクル計画を断念し、再処理から完全撤退して工場を閉じるべきです。
この点について田窪さんより詳しい説明がなされます。

守田の講演パワポより
● 第二部 省庁からのヒアリング
第二部では原発政策関係省庁の方からのヒアリングを行います。これは毎回行ってきているものですが、そのたびに重要な証言を得ることができています。
対応に出てくるのは若手の官僚の方たちですが、未来の原発廃止=廃炉作業も担うであろうこの方たちに、原子力政策がどうにもこうにも生き延びれないことの自覚を深めて頂きたいとも思いつつ、毎回、丁寧なやりとりを行っています。
今回も四つのテーマでの聞き取りを行いますが、このうちの「Ⅳ事故時の避難計画について」を僕が担当します。
割り当て時間が20分と少ないのですが、実はこの点についてはすでにこれまでも何度もやりとりしてきています。
とくにこの間、六ヶ所再処理工場と東海再処理施設の事故想定が極めて甘いことを問題にしています。
例えば六ヶ所再処理工場を運営している日本原燃は、日米で共同運営されている三沢航空基地にジェット戦闘機が離発着していることを踏まえ、「F16戦闘機が秒速150メートルで衝突しても耐えられる」ことをうたってきました。
ところが自衛隊はすでにF16をすべてF35aに代えてしまったのです。そのF35aはざっくり言ってF16の倍の重量がある。しかも2019年に三沢基地東方の会場に墜落事故を起こしているのですが、その時の海面衝突スピードは秒速300メートルでした。
米軍もF16をF35aに代え、36機から48機に増量することを発表しています。

F35は何度も墜落事故を起こしている アラスカでの事故を報じる「乗りものニュース」20250130より
それで前回もこの点を問うたのですが、繰り返し「F16には耐えられます」といってF35aについては答えられない。
それで僕が「なんだかもうお聞きすることがかわいそうな気持ちがしてきましたが、F35aだったら耐えられないことくらいは分かりますよね」と言ったら、若い官僚の方は苦渋に顔をゆがめつつ、黙って首を縦に振られました。
今回はこの話に加えて東海再処理施設についても問います。この施設はF16よりやや重い、F15の衝突に耐えられるようになっているそうなのですが、直近には自衛隊百里基地があります。
航空機は離発着の時の11分が一番危険でこの時間帯は「魔の11分」と呼ばれ、特に離陸時3分、着陸時8分が危ないそうです。
実際に今年の5月14日に航空自衛隊小牧基地を飛び立ったT4練習機が、10キロ離れた犬山市の池に墜落しています。この池は観光施設の明治村の隣にあり、当時、たくさんの観光客が来場していたそうで、一歩間違えれば大惨事でした。

T4練習機の墜落事故について報じるNHK 20250514
百里基地もまたT4練習機を使っているので、その危険性への認識についても尋ねますが、より調査したところ、実はこの基地にもこの間、日米共同演習などの際に、たびたびF35aが飛来し、離発着を繰り返していることが分かりました。
つまり東海再処理施設もまた、これまでの事故想定をあらためなければならなくなっているのです。
これに加えて、両施設ともに大地震が直撃する可能性が、政府発表の中でも指摘されており、その点でも危険性が高いのは明らかです。
にもかかわらず現在、両施設は想定される事故は原発よりはるかに軽いと想定され、いざというときに災害対策をほどこすべきゾーンも極めて小さく設定されています。これでは住民をだましているに等しい!
事故の危険性を考えるならば、とっとと再処理からの撤退を決め、両施設ともに安全状態に移すべきです。
といってもそこには危険な放射性物質がたくさん集められていて、すぐには安全確保ができないので、そのことを周辺住民に十分に広報し、政府が責任をもって避難対策に乗り出すべきことを問いたいと思います。
もちろんその際にもあらゆる事故に対応する避難計画など作れるはずもない。そのこともまた正直に住民に明らかにし、いざというときに少しでも被害を軽減するための工夫を重ねていくしかない。その点を提案しようと思います。
このⅣでのヒアリングは、それまでの三つのヒアリング内容を前提にしたものになります。そこで再処理工場・施設の危険性を十分に明らかにしたのちに、想定される被害がもっとずっと大きいことを明らかにするべきことを問います。
なおこのヒアリング時に、北海道、福島、新潟、愛媛の方からの各省庁への要望書の提出も行われます。
● 第三部 政党との懇談会
第三部は政党との懇談会です。毎回、原発政策に反対している議員さんがいくつかの政党から参加されていますが、今回はイギリスがプルトニウム使用を断念したことを踏まえた活気ある討論ができるのではと期待しています。
以上、明日の午後いっぱい頑張ってきます!ぜひ応援して下さい!
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