守田です(20240910 23:00)

● 核燃料デブリ取り出し問題の本質について動画で解説しました!

本日から始まった福島原発2号機の燃料デブリの取り出し作業について、8月27日に詳しく分かりやすい解説動画を配信しました。ぜひご覧下さい。以下のバナーをクリックして下さい。
福島原発燃料デブリ試験的取り出し延期問題の本質とは何か

この時に配信したのは、この作業がもともと8月22日に始められようとしたものの、作業手順を間違えて中止となったからです。
さらにもともこの作業は、2021年に始める予定だったものが3年も延びていたもの。

この時、解説動画の中で述べたのは、燃料デブリの取り出しなど、現時点では不可能だということ。
何よりも放射線値が高すぎるのです。まずは石棺化して放射性物質の拡散を防ぎ、被曝労働が十分に軽減されるまで待たないといけない。少なくとも100年以上は待つしかありません。

いま880トンのうちの数グラムを取り出して解析したって、いろいろなものが溶けて混じり合っているものの880トンのうちの数グラムなのだから、実態に迫ることなどまったく不可能です。
しかもそんなものを強引に取り出そうとしても被曝労働を増やすだけです。
さらに許しがたいことにそれでもこの作業で業者はたっぷり儲かります。その業者の多くが原発を作った業者。ひどい話です。

これらについて9分で語りました。取り出しが開始されても充分な検討・批判ができていると思うので、ご覧になり、共感していただけたら拡散して頂きたいです。

● わずか数グラムでも放射線値がものすごく高い

さて本日、開始された作業の様子を、HNKが報じた記事をご紹介しておきます。以下をクリックして下さい。
東電 福島第一原発 核燃料デブリ取り出しに“着手”と発表 NHK2024年9月10日17時16分

記事はやがてリンクが切れてしまいますが、公益性が高い内容なので、PDF版で保存しておきました。
記事を御覧になれない場合は以下をご覧下さい。
https://toshikyoto.com/wp-content/uploads/85c8b7f7f805b76a9d849b76d01743d4.pdf

この記事の中で特筆すべき点は、なぜ取りだしが数グラムなのかが書かれている点です。引用します。
「作業員の被ばく線量を抑えるため取り出すデブリは3グラム以下にとどめ、この金属製の箱の中で放射線量を測って、表面から20センチメートルで1時間あたり24ミリシーベルトを超えた場合には、格納容器の中に戻す計画です。」

要するにわずか数グラムだって放射線値がものすごく高いのです。場合によっては取り出しを止めて、格納容器に戻すことも検討されているわけです。
実はここには、それ以上の取り出しが困難なこともきわめて良く表れている。かりに1トン取れたとしてどこでどうやって管理するのか。またその取り出して、どれだけの労働者が被曝させられてしまうのか。
無理なんです!やってはいけないんです。それがここからも分かります。

この点を広げましょう。被曝労働反対!原発業者にこれ以上不当に儲けさせるのをやめよう!廃炉には100年以上かかると真実を明らかにしよう!との声を高めましょう。

#もりもり原発解説 #燃料デブリ取り出しは不可能 #廃炉には100年以上かかる #石棺 #東電 #福島第一原発 #核燃料デブリ #燃料デブリ #デブリ取り出し #NHK