守田です(20190403 08:00)

統一地方選候補者インタビューシリーズの続き、今回は京都市北区で市議選に立候補している日本共産党京都市議団幹事長井坂博文さんのインタビューの3回目、完結編です。 インタビューの場を提供してくださった「居酒屋北大路魚善」の大将にもご登場いただきます。

● 「井坂博文さんはまあ恋人みたいなもんやね!」-魚善大将

魚善大将と井坂さんのツーショット横断幕?(井坂さんFacebookページより)

守田
さてここで井坂さんを熱烈に支持している魚善の大将にご登場いただきましょう。「大将」で通させていただきますが、大将はなんで井坂さんを推してはるんですか?

大将
言葉で言うのは難しいねえ・・・。まあ恋人みたいなもんやね。自分にないところもあって、ほんまによう頑張るところもあって。

井坂
初めて聞いたわ(笑)

守田
大将は職人としてのプライドがありますよね。そのプライドを持っている大将がどう井坂さんを評価してはるんですか?

大将
もちろんありますよ。それにけっこう私、人気があるんです(笑)それでいろんな人とお付き合いさせていただいてきています。その道を究めはった方も多い。それで私なりに人を見る確かな目が磨かれてきたと自負しています。 その私から見ると井坂さんはいまの共産党を変えてくれる人なのです。イメージ的にいうと共産党はかたい。ぜんぜん柔軟性がない。そんな中で井坂さんは自分個人のファンクラブをつくらはった。党内で「スタンドプレーはダメや」と言われているのに。こんなん日本で初めてなんとちゃいますか?

守田
井坂さん、そうなん?

井坂
日本で初めてかどうかは分からんけれど京都では初めてやね。といってもクラブは僕が立ち上げたのではなくて、当時の子育て仲間が「井坂を応援しよう」と立ち上げてくれたんやけど、それでもそのときは「後援会は党を押しだすものであって個人を押しだすものではない」という意見がけっこう強くてね。

守田
うん。そこは知ってるよ。やっぱりその辺は限界やと僕も思うんやけど。

大将
でもそのあかんはずの「ファンクラブ」が今でもあるということは、党の側も井坂さんらに説得されたわけやね。反対に一般の人にとってもまずは党ありきではなくて「この人が共産党なんやったら共産党を応援しよう」と思える。井坂さんはそんなんを作ってきはった。だからある意味で新しい道を開ける人なんやと思うんですわ。 偉い議員さんの人はいっぱいいてはるし、いっぱいお会いしてきたけれど、なかなかこの一歩を踏み出せる人がいない。そのままのところにいた方が楽やからね。だから井坂さんを応援するんよ。
  井坂ファンクラブの集い 2019年3月10日。発言しているのはパートナーの洋子さん(井坂さんFacebookより)

井坂
大将はそこを分かってくれるんよね。お互いに認め合ってリスペクトしあって。お互いがほんまもんやと思える。

大将
この人はね、絶対に京都市議会の議長にならなあかんのですよ。京都で革新から議長が出たとなったらすごいニュースやと思いますよ。 その人間がファンクラブを持っていて、誰とでもイデオロギーでの隔たりなく活動ができて、せやけどイデオロギーもしっかりしている。ほんまに柔軟にいろんな人の意見が聴けるし、それをとりいれて柔軟に変わっていける。相手を大切にしはんねん。いいじゃないですか。
これからの、共産党の勉強だけを勉強してきた人に新たな道標になりますよ。

守田
うーん。これが職人さんの目なのですねえ。職人さんはその世界しか知らないと思ってはる人が多いけれど、でも自分の道を究めた方は他の方のこともよく分かるのですよね。その意味で僕も社会運動の職人やという自負があるな。だからなんだか大将の感覚がよくわかるな。

大将
私からするとそもそも「そういう目をもった人が互いにリスペクトし合う社会が共産主義の中軸なんと違うの」と思うんですよ。その点、井坂さんはまだまだ京都の中でも異色やと思いますよ。共産党のもっと偉い方たちはその辺を分かってへんのと違うかなあ。だからまだまだ共産党はていたらくなんや。

守田
僕もそう思うな。

井坂
大将、でも共産党の中でもみんなでどんどん変わってきてるんやで。

大将
井坂さん、いまは党をかばわんでいいねん(笑)そんなん知ってますがな。私がこれで共産党の支持をやめるわけやないし。でももっと変わって欲しい。そこを言うてんねん。

井坂
はい(笑)
そうやね。僕らはそういう風に党を見なあかんね。正しいことを言っているのになんでもっと党が伸びないのか。そこをもう一歩引いて市民と一緒に考えるようにしないと党は発展しない。ほんまにそう思うな。そのために僕自身がもっと変わらなあかんし、それでみんなで変わらなあかんということなんやな。守田さんとつきあっていてもそういう思いが強まったね。

守田
それはありがたいなあ。

井坂
僕は自分で言うのもなんやけど、自民党を含めて他の会派の議員ともけっこうつながりがあんねん。変な意味やないよ。党の隔たりを越えて本音で相手の立場をリスペクトして話をしてきたから言葉が通じるところがある。 僕はそんな風に自分の党のポリシーを語りながら他の党のポリシーも聞けてそれで生産的な話ができるような議員集団に僕の次の世代の人たちがなっていって欲しいと思うねん。それにしても守田さんと大将の言うことはほんまに一致しているね。

大将は店の壁にこんな看板を貼りだしてくれている!(井坂さんFacebookページより)

● 京都市議会第一党に日本共産党がなることから京都を変えていける

守田
それで次の選挙の話やけど、今回、共産党市議団は第一党になることを目指していますよね。なぜそれを目指すのか。何を変えようとしているのかを教えてください。

井坂
第一党になったら議長を出すことになるんやね。選挙で第一党になったということは選挙民の審判を得ているわけやからそこが議長を出すべきやというのはむちゃくちゃ分かりやすい民主主義のルールなんや。だからそれを主張するし、他の会派もむげにはできないと思う。だって有権者の意志に基づくことなんやから。

守田
そこをもっと聞かせて下さい。「京都はオール与党の力が強すぎる」と良く言われるよね。共産党の力がどこよりも強いから反対にオール与党になってしまうわけなんやけど、それで議会で共産党が出した意見がたびたびオール与党の力でねじ伏せられてきた。だから「共産党の議員を幾ら増やしても京都を変えられない」という意見もあるし、そんな閉塞感を持っている人もいるわけですよ。

井坂
そこなんよね。そのこれまでのあり方を日本共産党市議団が議会の中での第一党になれば大きく変えていける可能性が出てくる。というか今でも一議席の差で肉薄していてだからぎりぎりのところでおさえていることもたくさんあるわけなんよ。いまの自衛隊の宛名シール問題にしても、京都市はもっと前にやると言っていたのに、選挙を前にまだできてないしね。市民と第一党に肉薄している共産党が連携して反対していることの力はとても大きい。
その上でさらに有権者が共産党を第一党にしてくれたらその提案のすべてを否定するわけにはまったくいかなくなる。それをやったら他党の人々も民主主義も選挙も否定していることになってしまう。そうしたら何かに抵抗して反対するだけではなくてもっと市民と一緒に建設的な政策を京都で進める可能性が開けてくる。 だからこそ与党の人たちは共産党に第一党になってもらったら本当に困ると、向こうは向こうで必死になっているわけやね。

8期目に向けて熱弁する井坂さん(井坂さんFacebookページより)

守田
さきほど大将が井坂さんこそが京都市議会の議長にならなあかんと言っていたけれど第一党になったらそうなる可能性もあるのかな。

井坂
それはすべて選挙後になってみな分からん話しやけど、とにかく共産党が第一党になったら議員団から議長を出せる可能性がとても高い。議長は本来の役割はまとめ役やけど大きな権限を持っているからねえ。

守田
井坂さん、そうなったら議長をやりますか?大将は井坂さんのような他者を尊重できる人こそ、京都市の三権の長にふさわしいと言ってはったわけやけど。

井坂
でもなあ、議長は権限はあるけれど、中立性を理由として委員会での発言を控えることが暗黙のルールになっていてねえ。僕はもっと現場からがんがんやりたい思いもある。

守田
ほんならもっと今の形でない、何らかの形でがんがんやる議長をやったらいいやん。議長職を革命したらいい。

井坂
なるほど。そうか!それはそうやね。 でもまあそれはすべて選挙で第一党をとってから考えること。いまはとにかく第一党になることで、京都市政を大きく変えていける可能性を作りだすことこそが大切やね。 でも第一党になったらそれで良いのかと言うとそこまでいってもそれは所詮まだ形だけ。それからの4年間で「共産党を第一党にして良かった」という実体を作らなあかん。
共産党から議長を出して、市議会のまっとうな運営をすれば、これまでなら「共産党の提案だからほかそう」となっていた点をぐっとおし戻して、第一党の共産党が出している提案やからもっときちんと考えよう、場合によっては賛成しようと思う他会派の議員も増やしていけると思う。そうなるかどうかが議長の運営にかかっていることなんやったら僕は議長をやりたいと思うし、議会をまとめていける自信もあるな。

守田
確かにそのためには他党の意見も聞ける度量のある人が必要やしね。それにそうやって第一党になった共産党が議会のこれまでの閉塞したあり方を変えていくことに呼応して、僕らが議会の外から運動を作っていったらなんか京都市を大きく変えられるような気がしてくるよね。そう考えるとワクワクしてきますね。市民と共産党、あるいは野党の議会内外の豊かな共闘の発展が作りだせるし、そうしたら京都から新たな何かを発信できる。

井坂
ほんまにそうやね。「共産党に投票しても変わらない」という声があることはもちろん僕らも知っている。だから今回は「共産党に投票してこれだけ京都が変わった」といえるものを作りたい。自分の一票で政治が変わっていくことを有権者が感じられる選挙にしたい。大将や守田さんのような応援団もいるしね。それは「必ずできる」と確信しています。

守田
そうですね。本当に一緒に閉塞した京都の政治を変えていきたいですね。僕も豊かな共闘があればどんどん変えられる気がします。そのために僕もいまは共産党の議席を守り、増やし、第一党を目指すことが大事やと思うな。だから今回は最後まで自分事として選挙運動を頑張りますよ。 井坂さん、大将、今日はどうもありがとうございました。

井坂
ありがとうございました。

大将
ほんまに頑張ってください!ほんまにやで!

北区の集会に応援に駆けつけました!(井坂さんFacebookページより)4日夕方にも応援演説に駆けつけます。

終わり