守田です(20170205 23:30)

明日に向けて(1347)~(1351)で東芝の崩壊過程についての分析を行い、原子力産業が世界的に大きく衰退しつつあることを明らかにしました。
福島原発事故の当事者でもある東芝は、事故を反省し、原発建設をもうこれ以上進めてはならないこと、また進められる展望もあまりに薄いことをつかみとるべきだったのに、主観的願望を捨てなかったため、あたら傷口を広げ続けて今日に至りました。
この点では、三菱重工も日立製作所も、原発セールスに走り回ってきた安倍政権も同じ穴のむじなです。

日本の原子力村の、このモラルを欠いた無謀な流れになんとしてもとどめをさしていきたい。
そのための一環として僕はこの3月末から4月にトルコに7月末にドイツに行ってきます。ぜひみなさんの支援をお願いします。

トルコには、三菱重工がフランスのアレバ社と組んで黒海沿岸のシノップに原発を作ろうとしています。
これにはたくさんの問題がありますが、重要なのはトルコが日本と同じく地震大国であることです。しかも黒海沿岸に沿うように大きな断層帯が東西に走っており、これまでも大きな地震が起こっています。
そんなところに原発を輸出することなどあってはならない。日本人としての責任にかけて止めたいです。

しかも今年になってなんと日本政府の委託を受けた調査会社が、原発を襲う地震の想定を最大加速度400ガルと小さめに評価していたことが明らかになりました。
日本での想定よりかなり低いのです。そもそも日本での想定だって、昨年の熊本・九州地震での揺れからみても数倍は低いものでしかないのに。
なぜ小さくしたのか。明らかに建設費を安くするためです。営業の苦しさがにじみでていますがだったら作らなければ良いのです。原子力産業は本当にモラルを欠いています。

以下、記事をご紹介しておきます。なおスクープしてくださったのは共同通信の記者さんです。

輸出原発、揺れ小さめ想定 トルコに建設、コスト減狙いか
共同通信 2017年1月7日
https://this.kiji.is/190423758017644029

川内620ガル、大飯856ガルなのにトルコ400ガル 輸出原発 揺れ小さめ想定
東京新聞 2017年1月8日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017010802000122.html

同時に見過ごせないのは、この事業が、東芝よりも一足先に崩壊を強めているフランスの原子力産業のアレバ社を救済する位置も持っていることです。
アレバもまたこの間、建設中の原発の安全対策費がかさみ、巨額の赤字を出して倒産し、フランス政府に救済のために国営化されています。
三菱重工はフランス政府からさらに出資を要請され、昨年12月に受けてしまい、自らも苦しくなっています。

ちなみに三菱重工は米サンオノフレ原発へ輸出した蒸気発生器が致命的な事故を起こし、同原発が廃炉になって9300億円という巨額の賠償を請求されてもいます。
その点ではトルコへの輸出は三菱重工事の救済の位置もあります。

だからいま、トルコと日本とフランスで反対運動が活発化すれば、安全対策を今以上に重ねなければならなくなることも含めて、三菱重工もアレバも必ず経営的にもたなくなります。
地震の揺れを小さく見積もろうとしたことなど、これを象徴しています。三菱重工もアレバもすでに疲弊を強めているのです。
さらにエルドアン政権が、政情不安の中での人気取りのために電力料金をかなり低く設定しようとしているとも伝えられており、この面でも採算が立たなくなることが懸念されています。

だからこそ国境を越えた民衆の運動を大きくしていけば、この計画は必ず止められます!
そうすれば美しいシノップとトルコの人々を守ることができるし、日本とフランスの方向を変えて、世界から核の火をなくす可能性をさらに大きくすることができます。
展望はいま大きく開けてきている!だからこそできる限りの力を注ぎたい。ぜひ支援をしていただきたいです。

今回のトルコ訪問にはフランスからもアクティヴィストを招請するそうです。
この方がアレバの矛盾を語るので僕に三菱重工の矛盾を語って欲しいと言われています。
このためトルコの地でフランスの方ともがっちりと結合し、三菱・アレバ連合と立ち向かってきます。

さらに7月末にはこうしたトルコでの活動の成果を携えてドイツに行ってきます。ドイツで開かれる「反核サミットキャンプ2017」に招請を受けてのことです。
主にヨーロッパ各地から原発反対を担うアクティヴィストたちが呼ばれるとのこと。もちろんフランスからもトルコからも参加するでしょう。
僕はここで可能な限り、日本からの原発輸出計画のある他の国々の方とも結びつき、連携を強めてくるつもりです。

もちろん核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部の方達など、これまでドイツやトルコ、ベラルーシで行動を共にしてきた方たちとの旧交もしっかりと暖め直してきたい。そのことで世界的な連帯をしっかりと強めてきます!

まだ細かいところまで詰まってはいないのですが、トルコへもドイツへも渡航費をこちらで工面することになります。
またできるだけ多くの人と交流するために、可能な限り日数も採りたいので、その分の経費も可能な限り用意したい。このためぜひお力をお貸しください。

以下、振込先を記しておきます。
みなさんの温かいご支援を心からお願いします!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
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