明日に向けて(1699)政治をみんなで変えるときが来た!そんな選挙を大いに楽しもう(倉林さんインタビュー4)

守田です(20190610 23:30)

倉林明子さんインタビューの4回目、最終回をお届けします。
今回は参議院選に向けて政策合意と候補者一本化に漕ぎ着けた市民と野党の共闘の意義、そのもとでみんなで担う選挙の位置について話していただきました。
選挙をみんなで大いに楽しみましょう!


「みんなで作る未来を考えよう」と呼びかける倉林さん2019年5月19日(事務所開きにて) 2019年5月19日(HPより)

● 安倍政治を倒した後を考えよう!市民が主体の政権を作ろう!

守田
この間の京都での日本共産党・倉林事務所開所式のときの倉林さんの挨拶動画、僕がSNSにアップしたらもう1000回以上、再生されていてね。
というのは、多くの人が指摘するように安倍政権はひどすぎるよね。でもそれはその通りなのだけれども、安倍首相がいかにひどいかを繰り返しても、もうずっと続いているから人々はちょっと食傷気味でもあるのね。
それに対して倉林さんは「安倍政権を倒した後の政権を考えましょう」と言いましたよね。「原発ゼロの政権をみんなで」とか。あれ、僕はいいなあと思って。それですぐにアップしたらけっこう再生してもらえて。

事務所開きでの倉林さんの挨拶 2019年5月19日 守田敏也Facebookタイムラインより https://www.facebook.com/toshiya.morita.90/videos/pcb.10216444677927821/10216444658607338/?type=3&theater

倉林
だってね、「もう悪口はいいんだ、みんな分かってるんだ」という声って確かにあるわけよね。でも運動の側には「怒りをエネルギーに」というスタイルが染みついてもいるじゃないですか。だから叩き倒して「あれはダメだ」って言う。
もちろんそういう怒りを広げることを否定しているわけではないのだけど、でも「いまは実はもうそういうときじゃないんじゃないの」と言いたかったのね。
安倍さん実はここまでボロボロになっている。それに対して今回の参院選、政策では初めて本気の合意のもとにたたかう選挙になるわけじゃないですか。
これまでだったら選挙区で一本化して、政策で一致できなくても「候補を降ろします」というやり方だったでしょう。ところが今回は政策合意がある。これってあの希望の党ができたときに直前まで行っていたことですよね。

守田
そうだよねえ。というかあのとき、市民と野党の共闘をつぶすために希望の党が作られたとも言えるよね。

倉林
そうそう。だからできなかった。政策合意が反故になっちゃって。だからあの時も共産党から見れば候補を降ろすだけの選挙になってしまったわけですよ。政策を前に進める担保はなかったけれども一緒にやるという形だったじゃないですか。
でも今度は来週には政策合意が出るんですよ。それぞれ党首が署名するんですよ。

守田
~拍手~

倉林
新しい段階、フェーズが変わるんですよ!

守田
すごいすごい!

倉林
市民連合が作り上げて、それに対してそれぞれの党が修正を加えて「最低限これだけは一致できるよね」という項目が八つぐらい。それがまとまるんですよ。
(守田注: 2019年5月29日に「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」提案の13項目に「立憲民主党」「国民民主党」「日本共産党」「社会民主党」「社会保障を立て直す国民会議」のそれぞれの代表が署名し正式に成立!詳しくは以下を参照))

明日に向けて(1695)だれもが自分らしく暮らせる明日へ(参院選に向けて市民連合の要望書に5野党・会派が署名!) https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/04c5a48a81faa98d4cbcd7af5a25166e https://toshikyoto.com/press/3281


調印後にみんなで撮影 2019年5月29日 (しんぶん赤旗より)

守田
画期的だ。

倉林
そうなの。

守田
その点ではね、僕が今回の統一地方選で日本共産党をバリバリに応援した最大の理由は、前回、ああいう状況の中で共産党が候補を降ろしたからなんだよね。それで結果的に10名も議員を失ってしまったわけでしょう。

倉林
まあね。辛いわあ!

守田
本当にあの段階でね、さっきも触れたようにいったん成立した共闘がつぶされてしまったけれど、それに対して共産党や市民の努力でギリギリで共闘の線が守られたわけじゃない?
とくに共産党にとってはものすごく痛い、身を切る感じになりながらね。だから僕は「これは今回は自分事として共産党を勝たせないと」と思ったわけね。

倉林
うんうん。そうやってみんなの努力で新しい段階にいたって、それで初めてやれるのが今度の参議院選挙なわけね。そのことは衆議院の解散になればよりはっきりするわけですよ。
みんなで築き上げた政策を実現する政権を作れる、本当にワンステップ違う領域に入れる。とくに市民が作った政策に合意するという形になることが素晴らしくて。市民がみんなで作った政策を共通政策にできるわけですよ。主体が変わるんですよ!

守田
うんうんうん。

倉林
政党が「これどうですか?」じゃないわけ!市民が声をあげて、原発のことなんか本当にそうだったけれども、声を上げ続けて、上げ続けて、政党が変わって、はっきりと「原発NO!」と言うように変わったじゃないですか。
だから主体は本当にようやく市民になるんですよ。

守田
素晴らしい!すごく!

倉林
そういう選挙なんですよ!今度は!だから「安倍政権を倒したあとの希望をみんなで語ろう」「そういう選挙になるよ」と言いたかったわけ。

守田
なるほどなるほど!これはもうかなり良い話が聞けたな。

倉林
ほんまに?(笑)

● 看護師としてチームで働いた経験が生きている

守田
それでね、もう少し倉林さんの人となりを紹介するために聞きたいのだけれど、やはり倉林さんがもともとナースをやっていて職業的な経験を積み上げてきたことが、こうやって人をつなぐために生きているのではないかと思うのだけれど。


ナースとして「診療報酬の改善」や「賃金の大幅アップ」を求めて奮闘していた倉林さん(HPより)

倉林
そりゃそうよ!ナースは転職だと思っていたのだけれど、そう思ったのはもちろん患者さんが喜んでくれるということがあるよね。そこに面白さがあるのだけれど、これをみんなでやるからより面白いんですよ。1人じゃ絶対にできない。
1人のエリート看護師がいても、その集団全体が同じ看護計画、プランを貫いていかないと看護が成り立たない。いい看護をしようと思ったらいい仲間にならんとあかんのです。
それで仲間の水準をみんなで常々維持し、あげようとしていかないといい集団にならないんですよ。でもそれでいい集団を作れたら最高にもう、ほら、気持ち一つにね、その患者さんへのアプローチができたりして、もう泣けるぐらい嬉しかった。

守田
ほおおおお。

倉林
おほほほほほほ。
だから本当になんて言うのかな。みんなで集団を高めていくことが結果としていい仕事につながるんだなあということが分かって、だから労働組合も必死になってやってたしね。
それに看護の現場にはいろいろな世代の看護師がいるし、子育て中だったり親の介護を抱えていたり、そうやって多様な人を抱えていた方が多面的に患者さんを捉えることができるわけ。
若い人ばっかりだったらやっぱり理解力にも想像力にも限界があるじゃないですか。それがすっごく楽しかった。天職だなあと思ったのはそれが私自身の喜びになっていたから。どっちかというと集団作りが好きだったな。

守田
そうかあ。だから議員になってもいろいろな人に対応できるわけだね。ナースはどんな人に対してもまずどうして苦しんでいるか察知してあげるわけだものね。

倉林
そうなのよ~。仲間内でもそうで、できる人、できない人、デコボコしていてもいい。それでもみんなで・・・。

守田
カバーリングしあって・・・。

倉林
うん。いやカバーリングというよりももっとお互いが考えながら、なんというか・・・。

守田
ハーモニーを奏でるような。

倉林
そうそうそう。そういう感じ。そこが面白い。だから「みんな」って面白いなと思って。人が好きなんだな。基本的に。

守田
それは僕もそうだよ。(笑)

倉林
それで例えばね根本厚労大臣とか、答弁がひどいんだけどさ、「勉強する時間がないんやろうな」とかついつい思うもんね。ぼろくそ言われているけれど。
もうちょっと、答弁書を読むだけではなくて背景とか、これは違うんちゃうかとか考えればいいのになあとか思うわけね。あ、もうこれ、看護の精神やな。

守田
わはははは。いや、僕はそれがすごく大事だと思うのね。その場では政治的に対立もするわけだけれど、そういう人間的な思いは通じるじゃない。
だから麻生さんがね、中小企業の事業者が消費税納付の延長が申請できることを倉林さんが議会で取り上げたときに、素直に謝ったけれど、それもそういうところを感じていたからなんじゃないかな。
あの人、やはりけんかはうまくて「これは謝った方がいい」と即座に判断したのでしょう。


麻生大臣が素直に謝罪(倉林明子プロモーションビデオより)

倉林
いやそこはね、実際に知らなかったと思うんですよ。だって知らせる通知はもう作っていたのだもの。それが現場でちゃんと窓口においてないことを初めて知って。

守田
それで引き下がったわけだ。でもあれはある意味、あの酷いこと連発の麻生さんでもやるべきことをやるときもあるじゃんとなって、ちょっとは彼の得点にもなったよね。

倉林
まあねえ。

守田
でも僕はそれでいいと思うんだよ。

倉林
そうそう。いいことをやったらほめんとね。

守田
なんというか。人をいい方向に持って行くと言うか。猛獣使いのようなというか。

倉林
わはははは。

● 「あなたなんだ!政治を変える主体は!」

守田
いやいや今日は美味しい話がいっぱい聞けました。これを記事にして参議院のリアリティや倉林さんがはたしている役割をきちんと伝えます。
さっきも話したように「議会で共産党の議席を一つ維持したって力にならないんじゃない」とか思ってしまう人に、人々の声を届ける意義や議事録に残すことの大切さを伝えたいな。

倉林
世論が国会に届くと、与野党を問わず議員を説得することになるわけですよ。私が国会に入る前は、経済産業委員会には9年間、共産党の議員がいなくてあまり討論がされてなかった。
そこに私が入ったことで世論が持ち込まれたわけですよ。「原発ゼロ、消費税増税はダメだ」とね。私が議席をもって委員会に入ったことで世論が持ち込めたという実感がすごくあるんですよ。
そうすると世論をみんな正面から聞いているわけだから、だんだん私の発言に拍手したりとかさ、そういうことになるわけですよ。


国会前に集まった人々に向けてアピールする倉林さん(HPより)

守田
それいいなあ。面白い!

倉林
消費税ももっと早く10%にあげようとしていたのに2回も延期したじゃないですか。そういうときにも「凍結しろ」とか「延期しかない」とか言うようになるわけ。世論を国会の中で可視化させてまっすぐ届けることはそれだけ大きいことなのですよ。
私も世論の力ってきちんと届けたら「ああ、こういう変化を起こせるのか」と分かって「もっと届けよう」と思ってきたわけ。

守田
素晴らしい。

倉林
それらからすると、この間、原発ゼロ法案が出てくるとか、隔世の感があるなあ。私は直接に係ったわけではないのだけれど、まさに世論が届いて国会議員を変え、動かしてきた。そういうことなんだあとあらためて実感できて。


立憲民主、共産、自由、社民の4党で「原発ゼロ基本法案」を提出 2018年3月9日(YouTubeより)

守田
倉林さんはそうやって「下からの民主主義が国会に影響を与えている」ことから話をしてくれるよね。だから一人でも民衆の側にたつ国会議員がいることに意義があるとね。すごく共感するなあ。 その上に、さっきいまは「もう主体が違う」って言ってたじゃない。政党が「こうだ」と言ったことに集まるのではなくて、「われわれ」が主人公で政策を作っているとね。

倉林
本当にそうなの。そこでね、「主体の力」をみなさんに実感して欲しいと思うわけよ。「あなたたちがいま、政党を動かしているし、あなたたちの声はいま政策で野党をまとめた」と言いたい。

守田
ああいい、それいい。

倉林
「あなたたちの声が政治を作る時代になるんですよ!」「この構造変化の中で主人公として声を上げたらそれが生きる時代になるよ」って伝えたい。

守田
それ「ラディカル・デモクラシー」と僕は呼んでいるんですよ。「どういう政権がその座についていようとも民衆がその政権を規定している状態」ということなんだよね。

倉林
そう!本当にね。そもそもこれまで安倍政権がさんざん民主主義を壊してひどいことをやってきたわけだけれど、それで逆に民主主義が育ってきたじゃないですか。

守田
そうそう。成熟してきた。

倉林
そう。成熟してきた!「政党に言われて動くんじゃない、僕たち、私たちがこうしたいんだ。それに政党は力を合わせてやってくれ」という声があってそれで政党が手をつないだ。本当に戦後の民主主義の大きな転換点が今なんですよ。

守田
素晴らしい!そこだあ。

倉林
やったあ(笑)

守田
そこを一緒に作ろうと。今度の選挙で。

倉林
だから私が行く、行かんという範疇を越えてね、「こういうチャンスに今あるんだよ」と言いたいわけ。だってさんざん諦めさせられてきたじゃないですか。政治に。何を言ってもしょうがないと。野党が政権獲ってもダメだったと。

守田
そうそうそう。

倉林
そういう閉塞感をみんなで越えて作った野党のまとまりは、いったんつぶれかかったけれどもいま再生して、新たな政策の一致での選挙まできたわけだからね。過半数割れに追い込むまではまだ一歩あるかもしれないけれど、政権を変えることが現実のものになりつつある。

守田
すごい。これ、みんな元気が出るわ。というかここで元気をださないとね。 日本の多くの人はまじめすぎてあんまり自分を誉めることをしないけど、でも与党があれだけ議席を獲っているのに原発だってそんなに動かせてないわけでね。今でも民衆の反原発運動が政府を規制している。

倉林
そうそう。憲法だってけっきょく変えられないじゃないですか。三分の二をとってこのザマ。そこに民主主義の水準がある。どっこい力があるんだ、みんなに。それが新たな段階を迎えている。 だから「楽しい選挙にしよう」と言っているのですよ。実際、こんなに楽しいことない。

守田
潮目が大きく変わろうとしている。本当に民衆が主人公で、下から政権に影響を与えられる流れが始まりつつある。

倉林
だから「共産党さん、よろしくお願いします」ではなくてね。

守田
ああいい、いい。倉林さん、そこがいい!「だから一緒にやろう!」だよね。

倉林
そう。だから私は言いたい。「あなたなんだ!政治を変える主体は」「私たちが代弁者になって国会にあなたの声を届けあなたの願いを実現するから」と。

守田
かっこいい!

倉林
やったあ(爆笑)

守田
ぜひみんなで一緒に勝ちにいきましょう!

倉林
そう。本当にみんなでね。それが楽しいのよ。

守田
今日はありがとうございました!

倉林
こちらこそ!

連載終わり

みんなで未来を作る選挙を大いに楽しもう!