明日に向けて(1683)おかしいことをほっとかない(佐々木まゆみさんインタビュー1)

守田です(20190418 23:30)

統一地方選候補者インタビュー、今回は宇治市議選にたっている佐々木まゆみさんにお話をうかがいました。お読み下さい。(なお選挙戦中のため連投させてください。よろしくお願いします)


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● 宇治市嘱託職員として働いて市政を変えねばと思った

守田
まずはなぜ立とうと思ったのかをお聞かせください。

佐々木
市の嘱託職員として14年間、男女共同参画の専門員という形で働いていたのですね。駅前の「ゆめりあうじ」にセンターがあるのですけれど、その立ち上げの準備期間から関わっていたのです。いろいろな事業をライブラリーをしたりしましたが、私の主な仕事は相談に来られた方と最初にあって話を聞くことでした。
家で困っていること、子育ての難しさ、せっかくここで人とのつながりができたのに、夫の転勤でまた違うところにいかなくてはならないとか。
そういう相談や、自分の思うような生き方をできていないとか、「女性はこうするものだ」と自分自身に縛りをかけて選択肢を狭めている場合など。そういう話を聞いて、「このもやもやはどこから来ているんだろう」という思いを一緒に解きほぐしていったりしていました。

守田
その話を聞いて、専門的な部署につなげるわけですか?その入り口だと。

佐々木
そうなのですけど、けっこうこういう相談の場がないんですよ。宇治市だけでなく。相談窓口はあるけれど、相談するほどのことでもないと自分で決めていらっしゃる。分かります?

守田
ああ、なるほど。

佐々木
下手に相談すると自分の「いたらなさ」を責められるのではないかと思われるのですよね。そればかりか「子育て相談」とかも福祉課の中にあるのですが、実際に「お母さん、それはもっとあなたがちゃんとしないと」などと責められ、泣きながらうちに来るお母さんがたくさんいました。

守田
へえ~。そうなんだ。結局、自己責任論でみんなやられているのですよね。

佐々木
そうなんですよ。まさに自己責任論。こうなってしまったのは自分がいたらなかったからだとか自分の努力が足りないだとか。だけどそう言うけれど、自分は100%自分の力だけでやってきましたなんて言える人、一人もいないでしょう?それなのに全部を自分のせいにされてしまってたまたま介護の必要があったから、子どもに障害があって見なければならなかったから、仕方がないとか思わされている。
でもそういう状況の人はたくさんいるし、政治の問題なんですよ。いまある制度の中でしか人は生活できまないのですから。そういう話をいろいろと聞く中で制度を変えなあかんなと強く思いました。でも市の嘱託職員というのはどこでもそうだと思いますが、一番市民の近い所にいながら意見を求められないのですよ。

守田
市からですね?

佐々木
そうです。市の政策やプランは正職の人が作ってそえぞれの審議会に降りてくるんです。いろんなことが決定事項として降りてくるだけで創る側には回れないのです。
象徴的なできごとがありましたね。ゆめりあうじは駅前の便利の良い場所で保育所もある。だから小さな子どもをもって働いているお母さん方が来るわけです。とくに夕方仕事からバタバタっと戻ってきて、私がカウンターに座っているライブラリーで、少しだけ読みたい本を見たりするのですね。それが一日の中で、唯一自分が自分のために過ごせる場所だと言うんですよ。それでちょっとインターバルをとって、気持ちを落ち着けて、子どもを迎えに行くんです。そこからはまた戦争じゃないですか。晩御飯を作って家事をして子どもを寝かしつけて。

だから「本当にここがあって良かったわ」とおっしゃるお母さんたちがたくさんいたんですよ。そういう場こそ男女共同参画支援センターにはなくてはならないんだと私は思ってました。夜にその場があるからこそ、そうやって子どもを抱えながら働いている女性たちを支援できるわけです。ところが経費削減の関係でそこが5時で閉まることになってしまったのです。それまでは8時まで開けていたのに。あんな駅前の場所で5時に閉めるというのですよ。それで「働いている女性とつながりたい」なんて市は言うのですよ。

守田
そうかあ。それはひどい。残念でしたねえ・・・。

佐々木
それが決定事項として降りてきたときにはね。もう本当に、なんて言ったらいいのか。人件費が足りないとか、行政の都合ですよね。私にはあのセンターで何をしようとしているのか、全く見えなくなりました。そんなことが「これは上の決定事項だ」と伝えられた時に、「ものを言える場に行きたい」ととても強く思いました。そういうことが幾つかありました。

街宣中の佐々木さん 20190418 守田撮影

● 目の前で困っている人を助けられる行政に変えたい

佐々木
それで市の嘱託職員を辞めて、女性ばかりで会社を立ち上げたのです。「はたらく・くらす@よりあい商店」という名の会社です。
行政の就労支援って就業のためのアドバイスをあれこれするとか小技はできるけれど、実際に人を雇えるわけではないじゃないですか。それでどんな事業でもその人がやりたいことを実現できるような入れ物を作りたいと思って、女性ばかり6人で集まって、わずかながら出資し合って合同会社を立ち上げたのです。

守田
いつ頃のことだったのですか?

佐々木
2014年です。前回の市議選の一年前なのですけどね。そのときはまだ京都府から補助金もとれたので人も少し雇って、商店街の中に「あきないカフェ」という名前の仕事に関する情報提供や日ごろの悩みの相談をする場を作りました。

守田
悩みを聞いてどうするのですか?

佐々木
つながるところがあればつなげる。解決方法を探す。どうしようもできないことはどうにかできるような働き方を作っていく。
「はたらく・くらす@よりあい商店」という名をつけたのは、働くことが生きることと密着したことだからなんです。緊急な支援が必要な場合は専門機関につなげますけれど、働くことでの相談に来られたり、仕事をしたいのだけど見つからないというときは、その人が何をしたいのか、より具体的にはどういうことなのか、それならどんな方法があるのか。どんどん話を聞くのだけれど、そうするとほとんどの場合はご自分が答えを出されるのです。

守田
なるほどなあ。

佐々木
話すことはそれ自身が力があると思うんですよ。言葉にすることが大切なんですね。自分一人で考えていたらグルグルまとまらないことが、話すことで整理に向かう。それでいろいろなことを自分で解決して自分の足で歩いていかれます。

守田
すごい!

佐々木
その前に市の仕事を10年以上やっていたときに「話すこと」のもたらす力を実感していたのです。必ずしもこちらがアドバイスをしたからではなく、自分で解決できていく。むしろそういうことを安心して話せる場がないのだろうなと思いますね。

守田
まさにそうですね。でもそれを1年間続けて、それでもう選挙に立とうと思ったのですね。早かったですね。

佐々木
会社を立ち上げる前から選挙のことは射程の中にあったのですよ。でも行政の中にいて見えないものを民間でやって見えて視野が広がりました。やはり行政のカウンターに座っていると、市民の人からはあくまでもこちらは行政の人なんですよね。

守田
具体的にどんな違いがありますか?

佐々木
行政は「自分はこう考える」という答え方をしないんですよ。主語が「宇治市」だからあくまでも組織としての対応しかできないし、制度に決められた範囲でしか対応できない。いくら制度があるといってもその人が救えないなら制度がないのと同じだと感じることが何度もありました。
生活支援なんて最たるものです。制度があるけれど「これを使えるのはこういう方だ!」と決まっていて、ほんまにぎりぎりまでいかないと使えないのですよ。通帳もコピーして出させるし、所持金も見させますし、そんな状況でないと救ってもらえないのが本当にひどい。そうなる前に救っていたら、その人がまた力を持って頑張れるのに、そこまでコテンパンにやられてからでないと支援制度が受けられないのが驚きでした。14年間、「今日は仕事に行きたくない」という人は1人もいなかったし、みんな意欲はあるのですよ。でも救えないし救わない。

守田
もっと早く救った方が誰にとってもいいのに。

佐々木
そうなんですよ。税金を使って「あんなこともこんなこともやってますよ」と言いながら、実際には目の前の人を救えない無気力感を支援制度の中で何度も味わされてきました。
DVへの支援とか一時は脚光を浴びたじゃないですか。それで「逃げて下さい」という制度も少しはできました。でもあれって「逃げるのも地獄、とどまるのも地獄」なのですよね。危険を感じて逃げ出してきはってこちらに来るのですけれども、子どものことや生活のことを考えて帰られたりするのです。平均でも3回、4回と。そうなると行政は受け入れるのを嫌がるのですよ。「前に帰ったから」と。

守田
困っている人に寄りそう視点があまりに乏しいですよね。

佐々木
本当にぜんぜん寄り添ってないんですよ。一人の人間が生きるか死ぬかの選択をしているときに。だから男女共同参画の職員の方って、どこでもうたい文句と実際の施策の間でずいぶんと無気力感を持たれた方が多いと思います。
それを思うと私が議員になろうと思ったのはこうした理不尽なあり方に対する怒りですね。一生懸命に生きようとしている人をこれだけたくさんの職員がいて何で救えないんだろうという思いかな。

守田
なるほど。すごく共感するな。それで行政の仕事を辞められ、会社を立ち上げながら選挙も目指したのですね。

続く

応援に駆け付けた西郷南海子さん、守田、佐々木さんの3人でポーズ 近鉄大久保駅前にて

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