明日に向けて(1673)貧しい人が希望を持てる社会を作らんと!(白坂ゆうこさんインタビューその2)

守田です(20190404 13:00)

統一地方選候補者インタビュー、今回は白坂ゆうこさんに聞く2回目です。ぜひお読み下さい。

● 貧しい人、苦しい人をほっておけない

白坂
でもやっぱりね、福山さんの選挙の時にね、生活保護で自死された親子の話があったじゃないですか。(守田注 生活保護を打ち切られた男性が母親を介護しきれなくなって母親と話し合って「殺害」。殺人罪で服役しのちに出獄したものの本人が自死してしまった話。もうこんなに悲しいことがあってはならないと福山さんが涙ながらに訴えた)。 それが本当に私のところに「雇ってくれ」と来はる人の話と全部つながっていくんですね。それで福ちゃんの選挙で今熊野でタウンミーティングをしたときに、やっぱりうちで働かせてくれと言ってきた人と同じような話をたくさん聞いたんです。 それだけ生活が大変な人が多いんです。普通に生きていくだけでも大変な人たちがたくさんいることを知れば知るだけ、私は「自分がもっと何かできるんじゃないの」とずっと思ってた。潜在的なところでの私の一番の出馬の動機はそこやと思うんです。

守田
すごく感動しているんですけれども。素晴らしい。

白坂
そうですか(笑)

守田
福ちゃんのときもいきなりあれでやられたものね。「ああ、これでもうこの人を絶対に支持しよう」と思って。

応援に駆け付けた福山和人さん、浜矩子さんと(白坂さんFacebookより)

白坂
それで今回の選挙戦、私は仕事もぜんぶやりながらやろうと思てフル回転してたんです。でもさすがに無理が溜まってそれで眩暈がして。階段から落ちて手を折って。

守田
ありゃあ。そうやったんや。

白坂
おかげでいまは、私は会社とノームは何も仕事ができなくなって、こっちに集中できるようになったんです(笑)

守田
怪我の功名やね。

白坂
だけど思ったのは、家族や周りの人が助けてくれたんやけど、これ、一人暮らしのお年寄りの人やったらどうしはんねんやろってね。

守田
ほんまやね。

白坂
なってみな分からんことっていっぱいあるなと思いました。

守田
経験してみないと分からんことがいっぱいあるからね。利き腕でしょう?不自由だよね。

白坂
なんもできへんし。でもいろんなことをいま勉強させていただいているなと。


折れた腕をかばいつつ左手でマイクを(白坂さんFacebookより)

● 世の中への信頼感が自分の支えになっている

守田
苦労というより、教訓として語れることはあります?

白坂
これは候補者に限ったことではないけど、私、ポジティブな性格なんですよ(笑) あまり何事も悪いように考えない性格なんです。そんな私でもふらっとビルから飛び降りようとか、それぐらいしんどかったんですね。 そやけど基本はやっぱりネアカというか、何かこの世を信頼しているというか。人も自分も含めて何かを信頼してるんやろなと。

守田
信頼というところにめっちゃ共感するなあ。 でもものすごく疲れていて、それでも「これをやらなあかん」というときに、ホームに電車が入ってくるとふと「ここで飛び込んだら楽やろな」と思うわけよね。

白坂
そうそうそういう感じ。 でもそういう信頼の気持ちがずっと私を支えてくれていたんやと思う。

守田
苦労されるなかで信頼されることのありがたさとかそれも知ってきはったんやね。

白坂
そうですねえ。分かります。
いまやはり、細かい政策とか考えてきて、結局はそやけどね、やっぱり貧困なんやなと思うねんね。みんな貧困やねん、貧しいねん、結局。だから最低賃金もあげなあかんし福祉も充実せなあかん。 でもとりあえずみんな本当に大変な状況なんやから、みんなもっと要求を出していいと思うねん。なんでみんな「なんとか食べていけてるし」とかいうことであとは「自己責任」となってね。

守田
自己責任論でみんなずいぶんやられてるよね。

白坂
そう。やられてると思う。

守田
生活保護とかね。まずこの言葉自身があかんけど、その受給資格を持っている人の2割ぐらいしか受けてない。人に頼ったらあかんと言われて。 しかし人生、子どもの頃や年老いてからは頼らないといけないのは常識なんやし、人が人に頼ることは当たり前のことなわけやんね。だから憲法で保障された権利はいろいろとあるんやけれど、みんなその行使をためらってしまっている。

仲間と共に(白坂さんFacebookより)

● 岩盤のような封建的意識があるけれどリスペクトで越えていける

白坂
そうそう。私は「日本にはまだ民主主義がちゃんと育ってへんな」と思うことがあんねんね。封建制のような考えが岩盤のようにはびこっているなと町の人と話していたら思うねん。

守田
それはどんな意味?

白坂
そやなあ。例えば町内とか自治会とか、それが一番身近な政治やけど、そういうのって町の有力者とか地元の旧家の人とか、そういう人がやってるわけよね。おかしいでしょう。その発想から変わらんといけんと思うし。 たぶん私が市議会に出たときも「どこの誰やねん」と言われるんとちゃうかな。でも「どこの誰でもええやろ」と言いたいよね。町内会とか身近なコミュニティの中での政治がね、ぜんぜん自分たちの手につかめてないし。そこをつかまないとほんまの草の根なんてないですよ。そこんところをもっと見ていかなあかんと思うねん。そういう意識を持っている人たちが本当にビックリするぐらい多い。 でも私はね、いま保守の人たちからもけっこう支持されてるんですよ(笑)

守田
なんで?

白坂
たぶんね、そういう人たちも住環境や自分たちの暮らしを良くしたいと思う気持ちは同じなんですよ。みんな有権者です。

守田
そうです!!

白坂
みんな生活者です。だから私はそういう人たちともどんどん喋ってるし、共感しているし。

守田
素晴らしい!

白坂
それでそういう中で自民党のポスターと私のポスターを並べてはってくれたりとか。

守田
わあ。良いなあ。

白坂
そんな「異常事態」が起こっていて。生活者として手をつなくというのは同じことやし。

守田
それはたぶんね、白坂さんが身に着けているものとして、人をすごくリスペクトしはるんやと思うんですね。

白坂
そうやな。自分以外みんなリスペクトですよ。私。

守田
さっき「私のいいところをみんなが見てくれようとしている」と言ってはりましたよね。「私に魅力があるからみんなが私を見ている」というのではなくて、相手の能動性としてそれを捉えている。そうやっていつもちゃんと相手を見てきはったから、逆に相手も「この人はちゃんと自分を見てくれる」と思えるんちゃうかな。そう思うんですよね。

白坂
ああ。お互いさまかもしれないですね。

守田
僕は篠山市で原子力災害対策検討委員会で活動してきたけれど、めっちゃいい経験で。保守の人たちもたくさんいて一緒にやってるからなんよね。市長も保守の方たちに推薦されている人で。 それで保守の人たちの思いや考え、積み上げてきたことを学ばせてもらうことができた。リスペクトできることがたくさんあった。そしてそこを踏まえたら、多くの方たちが反対に僕を尊重してくれて。

白坂
そうですよね。私自身はぜんぜん保守じゃないですけどでも人の大切にしているものをちゃんと見ないとね。何が必要なのかということは見えてこないと思うのですよ。その人がなんでそれを大切に思っているのか。その人が大事にしたいのは何かと、その価値観をまず認めること。それをしないと本当にその人に対して提案なんてできないですよ。それはね、企業経営として当たり前ですよ。

守田
なるほど!

白坂
顧客対応とか取引とか売り込みとかね。

● 共闘関係を豊かに広げていくために

守田
この白坂選挙は一番新しい形だと思うのですね。共産党の支持があり、社民党の支持があり、新社会党の支持があり。いわゆる「新左翼」の人々の支持もある。その上、保守の人たちからも応援を集めている。 でも僕も新しいことにチャレンジしているんですよ。

白坂
そうなんや。それはどうな風に?

守田
今回の選挙で、僕は共産党の応援を市民の側がどう能動的にできるか、いろいろなことを試みているんですよ。 共産党はすでに多くのものを積み上げてきているから、選挙になるとカチっとした行動ができる。反対に言うと、外からはどうしてもすでに出来上がったものをお手伝いする形にしかならない面がある。
それに対して無所属でたちあがった人を応援する場合は、自分たちでいろんなことを決めて行動していく楽しさがある。もちろん「あれもない、これもない」という大変さとセットだけれど、でもこの楽しさは大事なものだと思うのですよ。 それをすでに選挙においてさまざまなノウハウを持っている共産党の応援の中で、いや応援というよりもっと自分の選挙として担う場合にどうすればいいのか。
実はインタビューもそれで始めたんですよ。共産党がやってないことをやろう、候補者の個性をみんなの前に引き出させてもらおうと思って。僕は前から共産党の人たちはもっとそれぞれの個性を出した方がいいと思っていたんですよ。

白坂
そうやね。党派選挙、とくに共産党の選挙の面白くないところは、みんな横並びに見えるんやね。同じ政策を言う。共産党の政策なんやから当たり前なんやけど、そうしたら失礼やけど「わざわざあんたから聞かんでもええわ」ともなってしまう。
それがとても強いように思うんよね。でも若い議員さんでもずいぶん工夫して自分なりのやり方を試みようとしてはる。そういう方もいますしね。なんかそれを見ていると期待できるなあと思うのですよね。
それに経験を積んだ方の中にもすごく柔軟な人たちがいて、その人らがどんどん中心になってきてはる。そういうところから変わりはりつつあるのかなとも思いますね。

守田
僕がそうやってなんとか共産党の選挙を市民が能動的に担う回路を切り開こうとすることに対して「京都では共産党の議員が増えてもオール与党でなにもかも否決されてしまう。だからなんとしても無所属議員を作る可能性を追求しないと」という方もいます。その思いもよく分かるのですよね。
それで今回の連続インタビューの中で井坂さんと話していたら、その点を日本共産党京都市議団が第一党の立場になることで越えていきたいと言われてました。「第一党からは民主主義の常識から言えば議長も出せる。それだけ民意が集まっていることがはっきりしたらそうそうすべてを否決することなどできなくなる」と言うのです。なるほどなあと思いましたね。

僕の戦略は災害対策をみんなで進めることなのですよ。だって災害対策には右も左もないからです。それで北区や左京区で共産党の方と一緒に災害対策の企画を開いているのですけれども、そのときに「ぜひ共産党から保守の方たち、とくに消防団の方たちなど災害対策を担っている方たちに声掛けして欲しい。ダメもとで良いから」と言っているのですよね。そうしたらこれまで共産党などの企画に一度も来たことのなかった地域の方が参加してくれるようにもなった。それだけ北山がひどいことになっているからでもあるのですけれどね。

白坂
私も年末に東山区の消防団分団を全部回ったんやけどね。どこも保守の方たちばかりで。でも分団長さんとかみなさん本当に真剣に考えてはってね。いろいろと意見が合うのですよ。それでツーショットを撮ってもらったりね。

守田
いいですねえ(笑)。まずはそこからですよ。すぐに支持してくれなくても、「ああ、この人はちゃんと考えてはんねんな」と思ってもらえたら次の可能性が開ける。

白坂
そのときは共産党の方と一緒にまわったんやけども、私は無所属でそれはすごくやりやすいなと思ってね。無所属やからこそ、代々、自民党支持の方からも応援してもらえるのですよ。 もちろん私は共産党にシンパシイも強く感じているけれども、それでも共産党がもたれている偏見をなくすためには市民の力が必要やと思うのね。それに私自身、組織がすごく苦手やし。

守田
でも組織を作ってはりますやん。会社を作って。だから組織のことはよう知ってはる。

白坂
それはそうやね。でも私は組織に入って組織のために動くとかは苦手なタイプやと思ってます。そういうことはできないかな。

それでこの間、訪ねていったところは代々の保守で安倍さんのポスターも貼ってあって。「うちは代々の保守や」とおじいちゃんが言わはんねんけども「せやけど今回は市議はあんたに絶対に入れる」と言ってくれはったんです。

守田
おおおお。すげえ!

白坂
すごいやろ(笑)
他の方でもあえて自民党のポスターと私のポスターを並べて貼ってくれてたりするんですよ。

守田
面白い!むっちゃ面白いですね。

白坂
やっぱりね、何かを大事にしたいと奥底で思っているところに触れればどんな人とでもつながっていけるし、そこんとこをみて、すべてを再編していく形ができたら面白いなと思うんですよ。

守田
そういう時代なんちゃうかな。


にぎやかな街頭行動(白坂さんFacebookより)

続く