明日に向けて(1639)音をたてて崩壊する原発政策―経団連会長が元日に「原発 国民反対では作れない」と声明!

守田です(20190105 14:00)

● 原発は国民反対では作れない!経団連会長が声明

タイトルにあげたように経団連の中西宏明会長が「原発 国民反対では作れない」と元日に語りました。

「原発 国民反対ではつくれない」 経団連会長
テレ朝ニュース 2019年1月1日 11時52分配信
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000144312.html

これを報じたテレ朝は中西氏の発言主旨を「今後の原発政策について、国民の反対が強いのに民間企業がつくることはできないとして、理解を進めるために一般公開の議論をすべきだという考えを示しました」と報じていますがそうではないのではないか!
むしろ僕は「原発からの撤退も含めて国民的議論をすべきだ」と安倍政権に投げかけているようにも受け取れました。

● 中西氏は年末にイギリス・日本両政府に「原発輸出は無理」と表明

こう思うのは中西氏は、イギリスへの原発輸出を進めようとしてきた日立製作所会長でもあり、昨年末に「新たな原発の建設はもう限界だ」とイギリス政府に伝えたことを明らかにしたばかりだからです。
実はこれはイギリス政府だけでなく安倍政権に対しても伝えられたメッセージです。アベノミクスの柱であった原発輸出政策に日立はこれ以上、乗れないと表明したわけです。

日立会長「新原発はもう限界」 日本の戦略暗礁に
テレ朝ニュース 2018年12月17日 18時44分配信
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000143303.html

テレ朝はこのときには「三菱重工業もトルコでの建設計画を断念する方向で、日本政府の原発輸出戦略が暗礁に乗り上げています」と報じています。

● 「全員が反対するものを無理やり作るということは、民主国家ではない」(中西会長)

元日の中西会見の真意はどこにあるのか。
この点で参考になるのが日刊スポーツの以下の記事です。なお日刊スポーツは前大阪市長の橋下氏と緊密な関係にあり、その動向の記事を連発している政治通の「スポーツ紙」です。

まずは中西発言を以下のように詳しく報じています。
「お客様が利益を上げられていない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。一方で、稼働しない原発に巨額の安全対策費がつぎ込まれているが、8年も製品を造っていない工場に存続のための追加対策を取るという経営者として考えられないことを電力会社はやっている。適切な安全対策を最初から織り込んだ原発は発電コストも高くないが、国民が反対するものをつくるには、原発建設の受け入れを前提に、どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やり作るということは、民主国家ではない」。

その上で「経営者として、そして財界として総合的に「間尺(まじゃく)に合わない」と分析をしながら公開討論が必要と問うたのは政権への配慮か。・・・エネルギー政策の転換期になるか」と記事を結んでいます。

僕もこの「8年も製品を造っていない工場に存続のための追加対策を取るという経営者として考えられないことを電力会社はやっている」という発言は明確な安倍政権の原子力政策への突きつけに他ならないと思います。
「経営者としてこんなことはやっていられない!」と言っているのですから。

経団連会長の原発発言/政界地獄耳
日刊スポーツ 2019年1月4日 8時4分配信 
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201901040000142.html

続く