明日に向けて(1634)映画「ほたるの川のまもりびと」超おススメです!ぜひ観て下さい!(京都は28日まで!)

守田です(20181223 10:30)

● 素晴らしい!まずは予告編を観て下さい!

映画「ほたるの川のまもりびと」、ようやく観てきました!
すごく良かったです。といっても僕の感想は他の方たちとちょっと離れるかもしれない。僕には一言で「すごく懐かしい」映画でした!

説明する前にまずは予告編をご覧ください。僕はここにこの映画のエッセンスがぎゅっとつまっていると思う!

劇場版「ほたるの川のまもりびと」 予告編
https://www.youtube.com/watch?v=rk5fz8002Tg

この映画は国と長崎県によるダム建設に対し、現地で身体を張って抵抗している長崎県川棚町川原(こうばる)地区の人々のお話です。
ダム建設が出てきたのは1962年。だからえんえん56年も抵抗していることになる。すごい!半世紀以上たたかっている。

● 「殺されてもよかって覚悟をしとります」

僕がとても共感し「懐かしく」感じたのは、この予告編にも出てくる地元のおばあさまたちの次の言葉です。

「くよくよしてもはじまらんですもんね」
「機動隊からもやられたけんですね」
「殺されてもよかって覚悟をしとります」

そして彼女たちは「はははは」と笑う!
うーん。良いなあ。

いま残っているのは13家族54人。そのそれぞれの家族が映像に登場するのですが、映画の中で古い運動の動画も出てきます。1980年代です。
その中にはいまは古老となって頑張っているある方の30歳の時の姿が出てくる。今はお父さんになっている男性の7歳の時のデモの姿も出てくる。
「ああ、なんだあ。この時代じゃないか。だったら一緒に闘ってきた人たちだよなあ」と僕はそう思い懐かしさを覚えたのでした。

● 三里塚闘争もこんな感じだった!

というのは僕が社会運動に参加したのは17歳のとき。高校3年生になったばかりの初夏でした。
僕が向かったのは成田でした。「三里塚闘争」です。航空需要の増加とともにベトナム戦争のときの軍事空港の必要性からはじまった「新東京国際空港」の建設に、農民と日本各地から集まった人々が反対していた。
僕ははじめ実力で抵抗することに消極的で、この運動に参加することをかなり躊躇しました。でも1977年5月に機動隊のガス銃で東山薫さんという「野戦病院」の運転手だった方が殺されて、国家権力の暴力に反対するために集会に行くようになった。

そうしたらそこには全国のさまざまな住民運動の方たちが集まっていたのです。
集会ではそうした人たちが次々と発言するし、ビラもたくさん撒くので、僕はそこではじめて日本中の住民運動、労働運動を知ることになりました。
たとえば水俣の運動。患者さんたちの先頭に立っている方たちがいつも三里塚に来ていた。あるいは障害者解放運動の方たちや被差別部落解放運動の方たち。本当に多様な方たちがいました。

おそらく川原の方も参加されたことがあったのではないでしょうか。というのは映画の中に写る80年代の姿の中で出てくる鉢巻が、もう三里塚のものとウリ二つだったからです。
あるいは「ダム建設絶対反対」と畑の中に建てられた看板やおそらくは監視用もかねたヤグラなども、三里塚で見たものと似ていました。1962年からの運動ですからきっと相互に影響し合ったのではないかなあ。

そして何よりあのおばあさまたちの笑い声と「殺されてもよかって覚悟しとります」という言葉。
うーん。三里塚のおっかあたちもいつもそういって笑ってたし、実は僕らだってそうだったのです。「殺されてもいいって覚悟している」。まさにそうなのでした。僕が参加した運動体は当時「死をも投獄をも恐れず」を合言葉にしていました。

● 身体をはってたたかうのは気持ちいい!

ぜひみなさんに知って欲しいのは、それって悲壮でもなんでもないということです。もっと清々しい気持ちなんです。
「自分たちは世のため、人のため、美しい大地のために頑張っている。身体を張ってる。だから例えここで人生が終わっても悔いない」・・・。そう思うとき、少なくとも僕は自分の胸が大きく膨らむことを感じました。
だってそこには国家権力を相手に一歩もひかないなんとも頼もしい自分がいるのです。もちろんそんな仲間もいる。「俺たちって、思ってたよりもかっこいいぜ」なんて僕は思ったなあ。
うぬぼれといえばまさにうぬぼれです。でも少しはうぬぼれたっていいじゃないですか。

映画では川原の風景の美しさと共に、そうやって清々しく頑張っている方たちのそれぞれの家庭生活も写しています。そこにあるのはまさに普通の生活ですが、実はそれだって三里塚と変わらないし、実は全国どこの運動とも変わらないと思うのです。
僕が見てきた限り運動を担っているのはどこでも大半は「普通の人」でした。当たり前なのですがどこにも普通の暮らしがあった。「闘争」と名がつくとこの普通の暮らしが見えなくなってしまいがちなのですが、映画はそこをゆったりと写してくれている。
その点でここに写された姿は日本の各地で行われてきた住民運動のある種の典型の姿であるようにも僕には思えました。

続く

● 各地のスケジュール

京都市では「京都シネマ」で28日(金)まで上映しています。
毎日18時45分から20時15分までです。
http://www.kyotocinema.jp/index.php

大阪市では第七芸術劇場で2019年3月16日(土)~3月25日(金)までです。
http://www.nanagei.com/movie/next.html

その他の各地での上映情報を記したページを記載しておきます。
https://hotaruriver.net/theaters/