明日に向けて(1618)安倍政権の女性差別体質を「セクハラ罪はない」閣議決定から考える~そもそもセクハラとは? 守山市でお話します(17日)

守田です(20181114 23:30)

● 17日(土)午後1時より守山駅前コミュニティホールでお話します

表題のタイトルで講演します!「市民の会しが」主催の「政策フォーラム」の一環です。1時間僕が話してからワークショップが行なわれます。
チラシを紹介します。「安倍政権はなぜ女性への犯罪をとりしまらないのか。首相側近記者による詩織さんへのレイプ事件と官邸によるもみ消し、福田元事務次官のセクハラ発言。
また「たかがセクハラごときで」という麻生大臣による擁護発言や日常におこるセクハラ問題などからひもときます」。

「『セクハラ罪はない』と閣議決定したり、杉田議員の『LGBTには生産性がない』というひどい差別発言を放置する安倍政権の女性差別体質は何を意味するのでしょうか」
「世界各国と比較して女性議員が圧倒的に少ない日本(衆院で約10%、193国中158位) この恥ずかしい状態を変えるため今年の5月に『候補者男女均等法』が成立したことをご存じですか?
そんなことを考えながら、政治にも強く反映しているジェンダーギャップを考えます。セクハラとは?ジェンダー問題とは?なんとなくしかわからなくても大丈夫!ぜひ一緒にいま知って学びましょう」

● 女性への犯罪やセクハラ、性差別発言がことごとく容認されている!

この間、起こったことを振り返ってみましょう。最も許しがたいのは伊藤詩織さんに対する山口敬之元TBS政治部記者のレイプ犯罪とそれが官邸の指示でもみ消されたことです。
レイプは2015年4月3~4日になされました。詩織さんは9日に警視庁高輪署に相談し、捜査の後に逮捕状が出されて2016年6月8日に実行されようとしましたが、直前に中村格警視庁刑事部長が停止を命じました。
この部長は2015年3月まで菅官房長官の秘書官でした。明らかに官邸に近い人物の独断で逮捕が反故にされてしまったのです。あまりにひどい。

財務省福田事務次官のセクハラ発言は2018年4月12日発行の『週刊新潮』で曝露されました。このとき麻生大臣はこのように言い続けました。
「相手(被害を受けた女性記者)の声が出てこなければ、どうしようもない」(産経ニュース) 「こちら側も言われている人の立場も考えないと。福田の人権はなしってわけですか」(テレ朝News)
「そんな発言されて嫌なら、その場から去って帰ればいいだろ。財務省担当はみんな男にすればいい。触ってないならいいじゃないか」(『週刊文春』)。これまたあまりにひどい。

さらに詩織さんへのセカンドレイプであるバッシングも多発しましたが、悪しき典型が自民党杉田水脈議員の発言でした。
彼女は「訴えられた男性側のほうが被害を被っている」「理不尽な、被害者に全く落ち度がない強姦事件と同列に並べられていることに女性として怒りを感じます」と述べましたが、これも本当にひどい。
杉田議員はその後、7月に『新潮45』誌上で「LGBTには生産性がない」と発言し、9月に同誌が杉田論文擁護特集を断行。さすがに大きな批判が起こり同誌は廃刊となりました。
しかし山口記者、福田元事務次官、麻生大臣、杉田議員らは謝罪の一つも行っていません。辞任したのも福田元事務官のみ。結局、ひどいことがまかりとおったままなのです。

● 背景にあるのは日本社会の深刻な女性差別構造だ!

これらの背景に僕は日本社会の女性差別構造があると感じてきましたが、今回、あらためてデータを調べて、僕が考えてきたよりもっと差別の根が深いことが見えてきました。
チラシにもあるように下院議員に占める女性の比率で日本は193か国中158位。閣僚の中の女性比率は世界の主要国35か国のうちの30位です。ただし今は女性閣僚は1人ですから最下位になっている可能性が高い。
これに対し閣僚の女性比率のトップはフランスの52.9%ですが、この国で女性参政権が認められたのは1943年のこと。日本と数年しか違わないのにこれほどの開きができてしまっています。

教育・学問の場でも惨憺たるデータが出てきます。女性の研究者比率は15.3%、大学の女性教員の比率も25.2%でOECDの中でともに最下位です。
中学校長の女性率も6.1%と低く、調査参加国平均の49.4%をはるかに下回っています。教員に占める女性比率も39%で参加国平均の68%の半分強です。
全国の医学部及び付属病院における女性教授率にはもっと驚きました。なんと2.6%です。教授の97.4%が男性でこのもとで受験の際、成績のよい女子を落とす不正が行われてきているのです。
学会の評議員や役員でも女性医師の少なさが目立っています。日本外科学会の2008年の調査では、94の日本医学会分科会の評議員に占める女性の割合は6%(外科系11学会では0.6%)、女性役員が1人もいない学会が98学会中54学会だそうです。
女性管理職の割合を見ても日本は調査参加102か国中95位。もう本当にあらゆる社会生活の場において、女性比率が世界の中であまりに低いのです。

男性のみなさん。あるいは自らを男性と認知しているみなさん。これではあまりに恥ずかしい!そう思いませんか?
私たちは国際水準からみたらなんともひどい性差別の上にあぐらをかいており、残念ながら激しく劣っているのです!この状態を変えなくてはいけない!
もちろんそれは女性・男性・あらゆる性のみんなでなすべきことですが、しかし男性こそが率先して努力する必要がある。

● 『部長、その恋愛はセクハラです!』(集英社新書)を手引きに

私たちがいま認識すべきことは、安倍政権の女性差別体質はなにも安倍首相の個性としてだけあるのではなく、この国の差別構造の上に乗っているということです。
また私たちは日本社会ではあらゆる場面で女性がひどく不利な状況におかれていることに着目しなくてはいけない。とくに何らかの上下関係にあるときに、不利な状況にある女性は不愉快なことがあっても拒否しにくくましてや告発しにくい。
セクハラもそういう構造を背景に繰り返されているのですが、この点をしっかり把握しないと問題が十分に見えてこない。そもそも女性にとって嫌なことを断ることそのものが容易ではない構造がある点がつかまれなくてはなりません。

これらを頭に入れた上で、セクハラについて理解する上での最良の書をある弁護士から教えていただいたのでこの日もご紹介しようと思います。
ここから、いったい何がセクハラにあたるのかを学び、またその点の理解が不十分であるがゆえにこそ、しばしば二次的被害が起こっていることも紹介したいです。
女性差別が強いこの国では被害女性の立場への無理解もまた強いがゆえに、プライバシーの保護がなされないまま勝手な対処が本人の合意なく進められたり、挙句の果てに「男女間のもめ事だ」などとセクハラがもみ消されてしまうことも横行しています。

それらの結果、セカンドレイプ・セクハラもしばしば起こっており、意図せずに多くの人がそれに加担もしてしまっています。そんな負のスパイラルも断ちきっていきたい。
そのためにぜひ一緒に問題を掘り下げていきましょう。僕自身、この本を読んで目からうろこが落ちたことがたくさんありました。けして「分かっている側から講釈を垂れる」のではなくみんなで考えを深めたいです。
性差別、セクハラへの見識を深めることの中から、この情けない現状を一緒に変えていく糸口をつかんでいきましょう。ぜひご参加下さい!