明日に向けて(1546)九州・中国に大雨特別警報発令!各地ですでに記録的豪雨。最大限の警戒を!

守田です(20180706 22:00)

各地で豪雨が続いています。
毎日新聞の6日午後0時半までの集計では、西日本の2府20県で約37万人に避難指示、約220万7千人に避難勧告が出されたそうです。
しかも雨はさらに降り続いており、各地の危険はさらに増していてあらたな避難指示も拡大中です。午後8時現在では京都府だけで24万7千人に避難指示が出されています。

こうした中で午後5時過ぎに気象庁によって福岡県と佐賀県、長崎県に大雨特別警報が発令されました。
さらに午後7時40分には広島県、岡山県、鳥取県にも大雨特別警報が発令されました。

「特別警報」は数十年に一度の大災害が起こると予想される場合に発表されるもの。「直ちに自分自身や家族の命を守る行動をとること」を求めるものです。
自然災害が予想されるときに、危険性の小さい順に「注意報」「警報」が出されますが、「警報」の発表基準をはるかに超えたときに出されるのが「特別警報」です。

これが今、福岡、佐賀、長崎、広島、岡山、鳥取各県に出されています。
みなさま。それぞれの場で直ちに命を守る行動に移って下さい。

重要なので午後5時過ぎに九州に大雨特別警報が出されたときの発表要旨を気象庁ホームページから転載しておきます。

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・福岡県と佐賀県、長崎県に大雨特別警報を発表しました。
・これまでに経験したことのないような大雨となっています。
・重大な危険が差し迫った異常事態です。
・土砂崩れや浸水による重大な災害がすでに発生していてもおかしくない状況です。
・特別警報が発表されている福岡県と佐賀県、長崎県以外でも、西日本と東日本では記録的な大雨となっており、災害発生の危険度が高くなっています。
・地元市町村からすでに発令されている避難情報に直ちに従うなど、適切な行動をとってください。危険な場所には近づかないでください。
・すでに外出が危険な場合には、少しでも命が助かる可能性が高い行動として、家の中でも二階以上や崖の反対側などのより安全な場所に退避するなど、最善を尽くしてください。
・これから夜になることから、周囲の状況を十分に確認して行動してください。
・避難を完了している場合も油断しないでください。
・どこで災害発生の危険度が高まっているかを「危険度分布」で確認してください。

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ひとつ解説しておくと、「避難指示」が出されたからと言って、すでに足元を脅かすような水が迫ってきている中で避難所に向かうことはかなり危険です。
農業用の用水路と道路の切れ目が見えず、人が次々と流された例がありますし、水の下でマンホールの蓋が空いていて落ちた例もあります。
同様の状態では車での移動も危険で、実際に今回、京都府亀岡市の52歳の女性が、避難所に向かう途中で車ごと川に転落したとみられ、下流の大阪市で遺体となって発見されています。

この場合は無理をして避難所に向かうよりも、家の中で二階以上に上がり、崖の反対側にいた方がかえって安全な場合が多いです。
とくに夜間の避難はより危険です。これらを踏まえ、それぞれのケースで安全を確保するためにはどうしたらいいかを考えて最善を尽くされてください。

気象庁の発表の時に配られた資料のアドレスも示しておきます。

気象庁 報道発表 平成30年7月6日
https://www.jma.go.jp/jma/press/1807/06b/kaisetsu2018070617.pdf

最初の数枚で九州北部の危険度分布などが示され、6ページで全国の降水量分析、7ページに今後の見通しが記されています。
6ページを見るとすでに西日本各地で24時間の降水量が観測史上最多を更新し、7月の最多記録となっているところもたくさんあることが分かります。
この雨はすでに「記録的大雨」となっており、それが8日まで続くのです。大脅威です。

この午後5時の発表の後に、広島、岡山、鳥取の各県に特別警報が発令されたわけですが、その後のNHKニュースで広島市ですでに土砂災害が複数発生したことが伝えられています。
安佐北区など複数の地点で「人が埋まっている」という情報が寄せられ、救助要請も相次いでいるそうです。
一方で福岡県筑紫野市からは「消防団員が60歳の女性を救助中に共に川に落ちて濁流にのみ込まれた」との報も入っています。危険地帯に赴いている救助隊のみなさんはどうかご自身の安全をしっかり確保して活動にあたられてください。

中国地方に激しい雨を降らしている雨雲は今後南下すると予想され、すでに大量の雨が降った高知など四国にさらに激しい雨が降る可能性があります。
他方で京都市内を流れる桂川で、上流の日吉ダムが限界を越えて放流を開始したことから水位が再度上がり、下流の多くの地域に避難指示が追加で出されています。
それらから「特別警報」が出ていない地域もかなり危険な状態にあることが分かります。「特別警報」が出ずとも必要に応じて「直ちに命を守る行動」をとってください。

なお「特別警報」は「数十年に一度の大災害」の予想で出されるとされていますが、九州北部にはちょうど1年前の7月5,6日の「九州北部豪雨」の時にも出されていたのでした。
ここに現れているのは私たちを取り巻く気象状況が激しく変動し、むしろ過去「数十年」の経験から今を考えることができなくなっていることです。

その点で「数十年に一度の災害が迫っている」というNHKなどが繰り返している言い方は僕は間違っていると思います。
自然災害の危険性も頻度もこの数十年の間に経験したことのないレベルにまで強まり、だからかつては「数十年に一度」とカウントされたものが毎年のように来ているのです。
だからこそいま、全国的なレベルで災害対策を強化しなければならない。僕はそのためには自衛隊を災害救助隊に改編することが急務だと思っています。

このことは、この豪雨災害がおさまったあとにまた論じたいと思いますが、ともあれ私たちは本当にもっと災害対策を強化しなければなりません。
その点で豪雨の中にいるみなさんだけでなく、それほど危険が迫っていない地域のみなさんにもぜひともこの豪雨の推移にご注目いただき、この中でこそともに学び、逞しくなっていくことを訴えたいです。

みんなの力で互いの命を守りあい、災害に強い市民力を培いましょう!