明日に向けて(1488)えっ!!雨で配管が腐食?そんなことで壊れていた原発を動かしたなんて・・・(玄海原発3号機故障事故を考える―3)

守田です(20180403 11:30)

このところ玄海原発3号機の故障事故に関するウォッチを続けていますが、とんでもない事実が見えてきました。
なんと配管が雨で腐食していたというのです!雨による錆で穴が空いてしまっていた。それすら見落としたままに再稼働が強行されたのです。

これまでの「明日に向けて」の記事で、僕は原発が施設が巨大すぎて点検が仕切れないこと、また大量の水を使って冷却するため腐食しやすいこと、だから発生しやすい不具合を見つけられず、再稼働前後にトラブルを起こしやすい点を指摘してきました。
しかし今回の原因は雨水だというのです。それが配管の周りを覆っている保温材の継ぎ目から侵入し、内部の配管を腐食させていたというのです。
雨水ならこれまで何度もかぶっていることが分かっていたはずです。継ぎ目から水が浸入することも想像に難くなかったはず。それでなぜこんな初歩的な見落としをしてしまうのでしょうか。

いやなぜ見落としてしまうのかというより、ここにも明らかなことは、雨水対策さえまともにできないほどに原発は巨大すぎてとても全体の点検などできていないという点です。だから稼働してみないとどこがまずいか分からないのです。
実はこの点を今回、九電の瓜生社長が自ら述べてしまっています。かなりの重大発言です。マスコミのみなさんはこれを見過ごさず、ぜひ追及していただきたいです。毎日新聞の記事から引用します。

「(運転を)7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが、現実になってしまい、非常に残念だ」・・・。

あまりにひどい。このプラントは内部にものすごい量の放射能が入った原発なのです。ひとたび事故が起こると容易に収束ができないばかりか、どこまで被害が広がってしまうかも分からない。場合によっては破局を招くかもしれない。
そんな代物を「何が起こるか分からない」ままに運転することなど社会的に、倫理的に許されるのでしょうか。許されるはずなど断じてありません!

みなさん。何度も言いますがこれが原発の実態なのです!「安全を確保した」などというのは全くの嘘なのです。実態は「何が起こるか分からない」のです。
同じことが現在稼働している川内、高浜、大飯原発についても言えます。それらにも点検で見つけられていない不具合・・・摩耗などがあり、日々ひどくなっていて、今にも壊れるかもしれない。こんなもの、絶対に動かしていてはならないのです。

この間、繰り返し訴えていますが、福井の原発銀座で動いている高浜3号機、4号機、大飯3号機を停めるのに、いま一番の近道は4月8日投票の京都府知事選で原発稼働反対を明確に掲げている福山和人さんの当選を実現することです。
もちろん知事選は原発のことだけを問うて行われるのではありません。福山さん自身、京都府再生のさまざまな政策を発表しています。
しかしその政策も、相手方陣営の政策も、ともに深刻な原発事故が起これば土台がなくなってしまうのです。だから京都府民にとって最も重要なのは、命の根源を脅かしている高浜・大飯原発を停めることです。それは川内原発停止にも直結するでしょう。

とにもかくにも「何が起こるか分からない」のに、原発が再稼働させられているこの状態そのものが私たちの危機です。
この大変な危機をともに突破しましょう!
原発反対運動を全国で強めるとともに、京都府知事選への熱い応援を心からお願いします!

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なお重要なので毎日新聞の記事を貼り付けておきます。

<玄海の蒸気漏れ>雨で配管腐食か 九電発表
毎日新聞 04月02日 21:06
https://mainichi.jp/articles/20180403/k00/00m/020/100000c

九州電力は2日、配管の蒸気漏れトラブルで発電と送電を停止中の玄海原発3号機(佐賀県玄海町)について、「雨水による腐食が原因で配管に穴が開いた可能性がある」と発表した。
1日に始めた点検を踏まえ、直径約1センチの穴が見つかったものを含む配管16本すべてを取り換える方針。

3号機の発電再開時期に関し、九電の瓜生(うりう)道明社長は2日、「今後の(トラブル)復旧次第なので分からない」と述べた。3号機のトラブル対応が長引けば、5月中を見込む4号機の再稼働時期がずれ込む可能性もある。
九電は2日午前、今回の蒸気漏れトラブルに関して、原子力規制庁側と初めて面談。この際に雨水による腐食で配管に穴が開いた可能性を伝えた。
規制庁によると、蒸気が漏れたのは、原子炉外にある放射性物質を含まない2次系のガス除去設備につながる屋外設置の配管(直径約6センチ)で、保温剤などで覆われている。
九電が発送電停止後に点検した結果、穴が開いた金属製配管の一部に著しいサビが確認された。

九電は穴が開いた理由について「保温材の継ぎ目から雨水が浸入して湿った状態になったことで、配管の外側が腐食し穴が開いたと考えられる」と説明。
蒸気漏れへの対策として、穴が開いた配管や保温材のほか、周辺の配管15本や保温材も交換することにした。

九電の瓜生社長は2日の入社式後、報道陣の取材に応じ、玄海3号機の蒸気漏れトラブルについて「(運転を)7年間止めていたため『何が起こるか分からない』と言っていたが、現実になってしまい、非常に残念だ」と語った。
3号機は3月23日に再稼働後、同25日に発電と送電を開始。発電出力上昇中の30日に蒸気漏れトラブルが起き、翌31日に発送電を停止した。【浅川大樹】