2013.06.21

明日に向けて(692)この夏、子どもたちとともに放射線防護を進めよう!(夏期保養キャンプにむけて)

守田です。(20130621 18:00)

梅雨が続いていますが、各地で夏に向けたいろいろな動きが活発しています。その中の一つが夏の子どもたちの保養キャンプに向けた動きです。
このうち関西で行われている3つのキャンプから、期間中に講演を行って欲しいとの依頼が届きました。とくに一つのキャンプからは、子どもたちに憲法の話をして欲しいと依頼されています。
子どもたちにダイレクトに話をし、一緒に考えられる場を持てるのはとても楽しい!ぜひこうした試みを各地で広げていただきたいと考えて、僕が参加する取り組みについての事前報告を行いたいと思います。

ご存知のように、保養キャンプは東北・関東の広い地域が放射能汚染を受けていながら、政府の放置政策によって多くの人々が高線量地帯で生活せざるを得ない現状を少しでも改善しようと、非汚染地で、あるいは汚染の少ない地域で、子どもたちを対象に取り組まれているものです。
もともとはチェルノブイリ原発事故後に、全世界で取り組まれ始めたもので、日本にもたくさんの子どもたちが海を渡ってやってきました。汚染地帯を離れることで、放射能の体内からの排出を促し、身体を少しでも良い方向に持っていくための試みで、期間に応じて確実な効果があげられてきました。

これと同じ取り組みを、国内の原発事故への対応として行わなければならなくなったこと事態は痛恨の極みですが、しかしこれまで実に多くの人々が、それぞれの地域でキャンプを立ち上げ、たくさんの子どもたちを招いて、この困難な時代を一緒になって歩んでいます。
本来、全額を国と東京電力が負担すべき催しですが、現実にはすべてがそれぞれの地域の人々の努力・カンパによって支えられています。継続に資金的な難しさがありますが、それでも繰り返し、繰り返しキャンプが行われています。放射線の害と立ち向かう素晴らしい試みだと僕は思います。

僕も幾度かキャンプの場を訪れたり、呼んでいただいてお話などさせていただいてきましたた。初めに僕が訪れたのは京都精華大学を舞台に行われた「ゴー!ゴー!ワクワクキャンプ」(2011年5月)でした。僕はこのときに初めて自主避難してきている方とお会いしました。6月15日に発言してくださった今は京都市在住の加藤裕子さんでした。
その後、同じくゴー!ゴー!ワクワクキャンプに2012年夏に呼んでいただき、さらに、びわこ123キャンプに、2013年年頭と春に呼んでいただいて講演を行いました。

参加している親御さんやスタッフを相手に、内部被曝の危険性の話をさせていただいたのですが、2013年春のびわこ123キャンプでは、「子どもたちにも食べ物の話をして欲しい」との依頼を受けて、「何をどうやって食べることが大切か」というお話をしました。
そうしたら参加している子どもたちの反応がもの凄く良かった!驚くとと同時に僕自身もどんどん楽しくなってのってしまいました!このときのことを記事にしてあります。以下をご参照ください。

明日に向けて(659)何をどうやって食べることが大切か(一二三館で子ども達と考えたこと)1
http://toshikyoto.com/press/745

明日に向けて(660)何をどうやって食べることが大切か(一二三館で子ども達と考えたこと)2
http://toshikyoto.com/press/747

実は記事では講演部分を文字起こししたものの、その後の質疑応答がまだ完成していないのですが、この質疑応答がまたまた凄かった!
中でも僕の問いに次々と的確な答えを返す子どもたちとのやりとりの中で、小学校6年生の男の子に、反対に砂糖の化学式を尋ねられたのはまいりました。とっさにグルコースという砂糖の成分の一部の化学式が頭にあって、大人の悪知恵で?「砂糖の一部はこんなものかな・・・」とその化学式を述べたのですが、後でその男の子が「守田さん、この本には砂糖の化学式はこうだと書いてありましたよ」と文献を持ってきてくれました!

この男の子の例は、ちょっと飛び抜けていたかもしれませんが、ともあれ子どもたちは全体としてとてもレスポンスがよく、本当に的確で楽しい答えをポンポン返してくれました。その答えの中に「お母さんから教わった」などの声も多く混ざっていました。
ここから垣間見えたのは、保養に出した子どもたちの親御さんたちが、子どもたちを守ろうと、さまざまに食べ物の選び方、食べ方について工夫を凝らしていること、またそれを子どもたちがしっかりと受け止め、自らの問題として実践していることでした。

その後にこんな話も聞きました。この講演会に参加して、幾人かの活発な子どもたちの発言に刺激された他の子どもたちが食べ物の問題についてより考えをめぐらせるようになり、家で親に「マクドナルドは危ないよ。行くのをやめようよ」などと語るようになったというのです。
素晴らしい。子どもたちはすぐにいいものを吸収してくれます。もちろんそれはこの講演だけの成果だけではなく、毎食の料理に、味の面でも栄養面でも安全面でも、かなりの工夫がこらされていた、このキャンプ総体の成果としてあったことだと思います。子どもたちは実際に真心込めて作られた良いものを食べて、良いものを食べる大切さを学んでくれたのでした。
こうした子どもたちの姿に触れて僕が思うのは、子どもたちは、ただ単に私たち大人によって、放射線から守られようとしているだけではなく、大人たちの真剣な様子を受け止め、吸収し、自ら放射線の害に主体的に立ち向かっているのだということです。

福島原発事故以降の子どもの主体性を僕に初めに気がつかせてくれたのは、事故直後に福島市から京都市に母子避難し、今はお父さんも一緒になって兵庫県篠山市で家族で暮らしているある女の子でした。事故当時5歳でした。
彼女は、家族にとって、とても淋しくて厳しい京都と福島での別れ別れの生活の間、お母さん、お父さんに励ましの手紙を書き続けました。その手紙を、篠山で行われた企画のときに、お母さんが読んでくださったのですが、会場にいた誰もが彼女の人間的な力に深く胸を打たれました。
お母さんの発言を載せた以下の記事をお読みください。

明日に向けて(468)子どもも大人を支えて放射能とたたかっている!
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/b62a5df0a63f97763f060b8acfeda070

こうした経験の総体から、僕は子どもたちと一緒になって、健康被害に立ち向かっていくことの重要性を感じてきました。子どもたちはこの大事な問題を自らのものとして受け止めている。その子どもたちと一緒に、放射線のこと、内部被曝のこと、そして「何をどう食べるべきか」をもっと学んでいきたいと思うのです。
子どもたちは、この厳しい時代を、自らの力で主体的に、前向きに生きています。この中から新たな世代が育っていくのでしょう。そうした子どもたちと共に、明るい未来を築いていきたい。そのために今、大人として話せることを精一杯伝えたいと思います。

そんな僕にとって、この夏、3つのキャンプから声がかけていただけたのはとても嬉しいことです。ぜひ子どもたちと一緒に、放射線防護を進める、豊かで、楽しく、素敵な、学びの場を実現したいと思います。
詳しいことは今後、打ち合わせますが、先にも述べたように、ひわこ123キャンプでは、子どもたちと憲法について考えたいと思っています。とくに子どもたちに伝えたいのは、放射線に被曝されないことは、大切な人権の一つなのだということです。
そのために多くの大人たちが、「子ども支援法」の実現などに向けて動いていること、またまさに子どもの権利を守るために、こうしたキャンプなども行われていることをお話したいなと思います。

他の2つのキャンプでは、内部被曝の恐ろしさと身の護り方、食べ物の食べ方、選び方などについてお話しようと思っていますが、主催者のみなさんのご要望にあわせて、いかようにもアレンジしたいなと思います。
いずれにせよ、できるだけ子どもたちにも発言してもらい、双方向のやりとりの場を作るつもりです。

東北・関東の放射線の高いところに住まわれていて、お子さんのおられる方は、ぜひこうした保養キャンプにお子さんを送り出してあげてください。またキャンプを計画している各地のみなさんも、それぞれの場で、ぜひ子どもたちとともに放射線のことなどを学ぶ場を作り出されてください。
この夏、各地で、子どもたちと共に、放射線防護を推し進めましょう!

以下、関西の3つの取り組みをご紹介しておきます。(なお3つのキャンプには交流もあります)

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「2013.夏 びわこ☆1・2・3キャンプ募集要項」

期間:7月22日(月)~8月22日(木)

宿泊先:
7/22(月)~28(日)・・・白藤学園マキノ研修センター(滋賀県高島市マキノ町新保1132)
7/28(日)~8/5(月)・・・有限会社アグロス胡麻郷(京都府船井郡日吉町字上胡麻小字口仏原5-1)
8/5(月)~8/14日(水)・・のらねこ軒(滋賀県大津市北比良964-29)
8/14(水)~8/22(木)・・・白藤学園マキノ研修センター

※白藤学園研修センター…マキノの別荘地。芝生の広い庭で自転車に乗ったり、スポーツしたり思いっきり遊べます。
※アグロス胡麻郷…田んぼと畑が広がる山あいののんびりした所で、虫取りや魚すくい、森の冒険など思いっきり自然を満喫できます。 
※のらねこ軒…びわ湖も山もすぐそばにあって、おまけにプールも歩いて行ける所にあり、宿には卓球台もピアノもあります。       

対象年齢:小学生・中学生・高校生(子どもだけの参加OK)、未就学児(必ず保護者同伴)、その他ご相談ください。
定員:30名
参加費:500円/日 (例:全日程参加の場合500円×32日=16,000円)
途中参加もOK。ご相談ください。

交通費:片道5,000円の補助をいたします。
7/22(往路)、8/22(復路)は人数によっては貸切バスを用意します。
貸切バス利用の際は片道5,000円をいただきます。
人数が少ない場合は他の交通手段、送迎方法を考えます。

食事:一から手作りの安心、安全な素材にこだわったおいしいご飯を用意致します。
キャンプ中の生活:一言で言うとおとんがいて、おかんがいて、お兄ちゃんお姉ちゃんがいる大家族のようなキャンプです。1か月という長期になりますので、夏休みの宿題ももちろん持ってきてください。勉強の心配をされている親御さんも、塾講師(京大生、滋賀大生、教育学部の学生)、もと教師もいますので安心して参加させてください。勉強時間、本を読む時間、お手伝いをする時間をしっかり決めて、おうちで過ごすような毎日の生活を大事にしたいと思います。お出かけ日もただ今計画中です。もちろん、びわ湖やプールにも泳ぎに行きます。尚お出かけ、イベント参加は自由です。
検診:希望者には甲状腺エコー、心電図、血液検査、尿検査が受けられます。費用は6,000円で、医師に検診の結果について個々にご相談いただけます。

お申込み・お問合せ:事務局 暮らしを考える会
℡077-586-0623 fax077-586-1403 Mail:kurashi2005@mail.goo.ne.jp

主催:びわこ☆1・2・3キャンプ実行委員会
後援:滋賀県、高島市、大津市、日吉町
協力:よつ葉デリバリー京滋

びわこ123キャンプ Facebook
https://www.facebook.com/Biwako123camp

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ゴー!ゴー!ワクワクキャンプ

■2013年夏キャンプ概要
期間:2013年7月24日(水)~8月31日(土)
場所:NANTAN 交流の家 (NPO法人 使い捨て時代を考える会 所有)
〒622-0056 京都府南丹市園部町埴生垣内14
参加定員:30名前後
http://55wakuwaku.jugem.jp/

ゴー!ゴー!ワクワクキャンプとは
http://55wakuwaku.jugem.jp/?eid=56

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やんちゃっ子in枚方

日時  2013年7月31日(水)~8月5日(月)
場所  誓願寺(枚方公園駅から徒歩5分、大阪府枚方市伊加賀本町5-8)
対象  子ども10人程度(原則、福島在住の小学4年から6年)
※保護者同伴の場合は、年齢を問いません(近隣の県の方はご遠慮下さい)
参加費 子ども交通費無料(参加費5000円)
※大人は交通費半額負担

希望者には甲状腺を含む医療検査(健康相談会ではありません)を受診できるように準備します。
希望する保護者には、関西の避難者ネットワークとのお話会をすることを考えています。
講師をお呼びして、内部被曝についての学習会を考えています。

主催:やんちゃっ子 ひらかた
後援:枚方市、枚方市教育委員会、枚方市社会福祉協議会(申請中)
協力団体:『放射能から子どもたちを守る枚方の会』『放射能おことわりの会』『ひらかたAKAYの会』

お問い合わせ
やんちゃっ子ひらかた事務局 TEL&FAX 072-807-7995
Email info@akari-nono.com

詳しくは以下より
http://yancyakkohirakata.blog.fc2.com/blog-category-1.html

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