2013.02.05

明日に向けて(617)福島原発事故の影響から心臓を守ろう!

守田です。(20130205 23:30)

1月31日の東京新聞に、東京都江東区に、福島県郡山市から避難していた49歳の男性の孤独死が報じられていました。原因は心疾患と思われるとのことです。ご冥福を祈りたいと思います。
東京新聞の取材によると、この方は震災直後から新潟、山形県で避難生活を送った後に、東京でのホテル暮らしを経て、2011年11月に、江東区にある国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に入居されたそうです。
発見されたのは1月5日で、死後1ヶ月程度経っていたと思わるとのこと。記事のURLを以下に紹介しておきます。

原発避難の男性孤独死 東雲住宅、死後1カ月
東京新聞 2013年1月31日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2013013102100005.html

この方が亡くなった要因は何でしょうか。推論になりますが、まず考えられることは、避難生活による大きな心身のストレスがあったということです。「孤独死」とはなんとも淋しく、悲しい響きですが、辛く不自由な避難生活が心身にダメージを与えたと思われます。その点だけも福島原発事故の犠牲者です。
二つ目に放射能の影響があったのではと思います。ベラルーシー・ゴメリ大学にいた医師のバンタジェフスキー博士が、チェルノブイリ原発事故の犠牲者の遺体を解剖したところ、心臓にセシウムが蓄積し、心不全などを引きおこしていたことがわかったと伝えてくださっていますが、同じような影響があったのではないでしょうか。
無論、避難生活の心身へのストレスと、放射能のストレスの割合は、まったくわかりません。しかしこうした複合的な影響のもとで、心臓に深刻なダメージが与えられたと考えられるのではと思います。

実はこのところ、僕の下に、心不全による突然死の情報がたくさん寄せられてきています。例えばこのお正月に、福島市で20代前後の若者が、やはり心臓疾患によって突然亡くなってしまったことが伝えられました。
この悲しい知らせは、その若い方を直接に知っている方の娘さんからの情報で、信ぴょう性が高いです。また福島市内から関西に避難してきた女性からも、もといた町でお年寄りの突然死が多く、40代の方の死亡の情報も入ってきたとお聞きしました。
ただ僕はこうしたことに敏感なので、そうした情報が集まりやすい立場にもあります。それで数的にこうした心疾患による死亡が増えていると言えるかどうかを調べたところ、次のような記事を見つけました。

タイトルは「福島で心臓病患者が急増 狭心症は1.6倍に!」。「税金と保険の情報サイト」というところに2012年11月2日付で載せられたものです。
重要な情報なので、全文を引用したいと思います。

*****

福島で心臓病患者が急増 狭心症は1.6倍に!
税金と保険の情報サイト 2012年11月2日
http://www.tax-hoken.com/news_anuLQq9TpK.html

疑われる放射性物質の影響
福島県で心臓病患者が増えている。心筋梗塞(こうそく)などの心疾患全般に増加がみられるが、狭心症では特に1.6倍のペースで増加がみられる。内部被ばくの専門家、ユーリ・バンダンジェフスキー博士はセシウムが心筋を破壊する、としており影響が心配される。

福島市の病院で心臓病入院が急増
心臓病の増加を指摘するのは、福島市にある大原綜合病院付属大原医療センターの石原敏幸院長代理(57)。同センターで心疾患の入院患者数などを分析したところ、震災の前後で明らかな増加がみられたという。
震災前の2010年には、心不全143人、狭心症266人だった。2011年には心不全が199人に、狭心症は285人に増加した。さらに2012年は6月までの半年間で、心不全184人、狭心症は212人に達した。

国の対策からは漏れるセシウム禍
被災地などで死亡する人が増えていることは、国や県も把握している。復興庁では30日、国と県による震災関連死の検証・対策チームを立ち上げる方針を示した。
ただ同プロジェクトが想定する震災関連死の原因は、被災や避難によるストレスのみ。セシウムが心臓に与える影響は調査対象になっていない。

セシウム137が心筋に影響
世界的な内部被ばくの権威であるベラルーシのユーリ・バンダンジェフスキー博士は、セシウム137が心筋に蓄積することを発見。チェルノブイリ事故で汚染されたベラルーシで、その影響を調査した。
同氏の研究によると、20~30ベクレル/kgの内部被ばくで、不整脈の発症がみられるという。日本政府や福島県では、セシウムが心臓に与える影響を認めていないが、同様の大地震でここまで心臓病が増加したケースはない、とする報告もある。

*****

僕がこの情報に信ぴょう性を感じたのは、なんといっても市内の病院の院長代理の方が、実名で登場していることです。またこの病院をネットで調べたところ、僕が講演の際によくお話するホットスポットのある地域の近くの病院であることも分かりました。
ホットスポットとは、福島駅の北側にある信夫山を越えたさきの、ヤマダ電機の駐車場のことで、2011年5月に福島大学と京都精華大学有志を中心とした「放射能除染・回復プロジェクト」の面々が、150μSv/hというとんでもない値をここで計測しました。
僕が2011年10月に訪れた時でも同じところで、まだ12μSv/hが計測され、2012年12月17日に同所を訪れた時でも6μSv/hが計測されましたが、同病院はそこからやや北北東よりの北東方面にほぼ2キロ行ったところにあります。(福島市鎌田字中江33)
ただしこの「福島で心臓病患者が急増、狭心症は1.6倍に」という事態についても、僕はすべての要因を放射能に求めるのでは妥当性を欠くと思えます。やはりこの地域でも、いやこうした高線量地域こそ、そこに住まわれている方々には、耐え難いほどの心的ストレスが押し寄せています。それが心臓にとってダメージになっていることも間違いないです。

こうした心臓疾患をめぐる情報では、年頭に取手の子どもたちの心臓検診で、「要精密検査」との判断が多数あったことも報告されています。これについては以下の記事を書きました。

明日に向けて(603)取手の子どもたちの心臓検診で要精密検査が多数・・・健康被害との対決が問われている!
http://toshikyoto.com/press/563

ともあれこれらから明らかなように、今、あちこちで心臓への負担が増えています。考えてみれはある意味では当然のことだとも言えます。未曾有の大震災が起こり、なおかつ原発大災害が起こってしまったからです。
しかもそれに対する対処が本当に酷い。そのことによって、私たちは誰もが傷ついているし、心を激しく痛めているし、心身に不調をきたしているのです。
そしてそれにプラスして放射能の深刻な害が襲ってきていると、そう捉えるべきだと思います。僕はそれもあって、低線量の被曝の危険性はさらに大きいものになっていると思います。

これはあらゆる化学物質の被害を考えても分かることです。例えば化学物質過敏症の場合、コップから水が溢れ出すのと同じで、最後のほんの一滴の化学物質が大きな作用をもたらしてしまう。
まったく同じように、さまざまなダメージを複合的に受けていればこそ、放射能の害もより深刻に私たちに襲いかかってくるのです。事故後の政府や東電の開き直り、繰り返されるデータ隠しなどの一つ一つが私たちの心を苦しめ、放射能の害をより強いものにしているのです。

ではこれに対してどうしたらいいのか。僕が常に頭においているのは、尊敬する肥田舜太郎さんの次の言葉です。
「そういう被害をもう受けてしまったのなら、腹を決めなさいということなのです。開き直る。下手をすると恐ろしい結果が何十年かして出るかもしれない、それを自分に言い聞かせて覚悟するということです。
その上で、個人の持っている免疫力を高め、放射線の害に立ち向かうのです。免疫力を傷つけたり衰えさせたりする間違った生活は決してしない。多少でも免疫力を上げることに効果があることは、自分に合うことを選んで一生続ける」(岩波書店『世界』2011年9月号、守田のインタビューに応えて)

心臓疾患の可能性についても似たようなことが言えると思います。まずは腹を決める!ここが核心です。私たちの心臓が、福島原発事故によって・・・精神的にであろうと、放射能の影響であろうと・・・ダメージを受けていることをしっかりと見据えて腹を決め、覚悟を決める。だからくよくよせず、疾患に立ち向かい心臓を守るあらゆることをするのです。
この場合も、トータルには免疫力を上げることが核心ですが、同時に僕は、私たちが、心臓疾患そのものへの見識を深めていくことが大事だと思います。
心臓の病はある意味ではガンよりも恐ろしい。ガンで明日、死ぬことはありませんが、心臓ではすぐに死が訪れてしまいます。しかしその前にほとんどの場合は、予兆があるはずです。そのサインを見逃さない。自分や周りでそれをみつけたら、ただちに診察を受けて心臓発作を未然に防ぐのです。
このための知恵を紹介してくれるサイトなど、多数ありますが、とりあえず以下のものを紹介しておきます。

心臓病の症状と治療
http://eshinzo.com/

みなさん。見識を深めて、互いに互いの生命を守りましょう。
最も守らなければならないのは子どもたちですが、その子どもたちを守るには大人が必要です。だからすべての生命を守ることが大事だと僕は思います。
とくに高齢者や、何かの病をお持ちで、免疫力が下がっている方など、とくに危険です。互いに温かい心で接し合い、互いの心臓を気遣い合い、それで少しでも心疾患の発生を減らしていきましょう。一人ひとりが自分の心臓が、他の人にとっても大事なものであることを自覚し、他者のためにも自分の心臓を守りましょう。
よく何年後かに、病は急上昇していくという予想が語られます。僕もそうなってしまう可能性が高いとは思うのですが、しかし今はそれを少しでも減らすべきときです。座して数年後の結果を待っていてはならない!
私たちにはまだまだやれること、やるべきことがたくさんあります!生命を守る努力をみんなで重ねていきましょう!

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