2015.02.01

明日に向けて(1032)後藤健二さん殺害か。責任はISと共に安倍自民党政権にある。平和の心で立ち向かおう!

守田です。(20150201 12:00)

後藤さん殺害のビデオが「イスラム国」より流されました。何らかの間違いであって欲しいですが「イスラム国」のロゴが入っているなど事実である可能性が高いです。
悲しいです。あまりに悲しい。ああ、本当に悲しい。心が散り散りになりそうです。身体がブルブルと震えます。
一方でまだ事実として受け入れたくない気持ち、まだ事実と認定してはいけないのではないかという気持ちもあります。いろいろな意味で心が乱れています。
ただ今すぐこの事態を論じなければいけない責務も強く感じています。なのでここからは後藤さん殺害、そして湯川さん殺害が事実であった場合を想定して論じていきたいと思います。

後藤さんを本当に「イスラム国」が殺害したのであれば、まず何よりも後藤さんのお連れ合い、お母様をはじめ、近親者の方々、ご友人の方々に心の底からのお悔やみを申し上げたいです。
また湯川さんもまた殺害されたのであれば、湯川さんのご家族、近親者の方々にも、心からのお悔やみを申し上げたいです。おそらく今は心が定まらず、言葉も出ない状態だと思います。何とかお二人をお救いしたいと思いましたが力がおよびませんでした。申し訳ありません。
本当にお辛いと思いますが、そんなみなさまに、お二人の死を心から悼むとともに、後藤さんが示された平和への思いを分け持って歩む決意をお伝えしたいです。
後藤さんの思いは、戦火のもと、抗争のもとに苦しむすべての人々に寄り添って平和を模索することでした。戦争による死を防ぐことでした。心に溢れているのはいつも強い愛でした。何よりそれを受け継がせていただきます。

「イスラム国」に対しては、心の底からの、腹の底からの、抗議を行いたいと思います。
後藤さんは中東の多くの民衆そばに寄り添い、米英や各国の空襲の惨禍に喘ぐ人々、武装勢力の抗争の中で信じがたい苦しみの中にいる人々に最も心を寄せてきた方でした。
後藤さんは「イスラム国」を含めて、ただの一度もイラクの人々にもシリアの人々にも危害を加えたことなどありませんでした。それどころか命をかけて、人々の悲しみを世界に伝えようとしてきたのでした。同じく湯川さんもイラクの人もシリアの人も傷つけたことはありませんでした。
その湯川さんと後藤さんを殺害したことには何らの正義もありません。まったの過ちです。暴力では何も解決しないのだということをあらためて強く主張します。

日本政府に対しては、湯川さんと後藤さん救出のための適切な行為を行わなかったこと、救出に完全に失敗したこと、自国民を守り切れなかったこと、誠実に守ろうともしなかったことを強く抗議します。説明のため時系列に沿って政府の誤りを指摘します。
後藤さんのお連れ合いへの身代金の要求が届いたのは12月2日でした。しかしそれ以前に湯川遥菜さんが拘束されていることが明らかになっていました。湯川さん救出のためのジャーナリストの常岡浩介さんらが懸命に動いていましたが警察が10月に強制捜査で潰してしまいました。
安倍政権はその中で戦後最低の投票率となった選挙をやにわに強行しました。湯川さん救出の窓口を自ら壊してしまった後にでした。今となってはこの問題が露見する前に選挙を強行したのではないかと疑われてもやむを得ないと思います。
湯川さん救出の可能性がついえてしまう中で、後藤さんは自ら湯川さんを守るために危険地帯に赴かなければならなくなりました。この経緯そのものに日本政府の重大な過失責任がありました。

年が明けてフランスで新聞社襲撃事件が起こりました。同時にイスラム教寺院への攻撃なども起こりました。襲撃されたシャルリ・エブドはイスラム教の預言者ムハマンドを侮辱する漫画で対抗しました。
世界が騒然とする中で、争いを諫めること、人々の怒りを鎮めることこそが問われていました。また湯川さん後藤さんを拘束されているのですから、私たちの国にはより慎重な態度が求められていました。
ところが安倍首相はこのような時に行った中東歴訪で、「イスラム国」への軍事攻撃に参加している国への経済援助を表明し、好戦的な言辞を何度も吐きました。極めて挑発的でした。
安倍首相はもともと今年前半から日本政府がとってきたパレスチナとイスラエルへの等距離外交を止め、イスラエル寄りの立場を鮮明にしつつありましたが、この訪問でも親イスラエル色をより強く打ち出しました。

「イスラム国」側からすれば、湯川さんをめぐる日本のジャーナリストとの交渉を、日本警察が介入して潰したこと。日本政府が交渉に敵対的に振る舞ったことが突きつけられた形になりました。
その上にシャルリ・エブド事件の中でイスラム排斥の動きも出る中で、日本国の首長が中東に乗り込んできて、自分たちを攻撃している国への経済援助をして回ることが続きました。
これに対して日本の「イスラム国」攻撃への加担に対する警告、反撃として、湯川さん後藤さんの殺害警告が出されました。
安倍首相は「イスラム国」に対してイスラエルで、イスラエル国旗と日の丸に挟まる形で「テロを許さない」と回答しました。パレスチナへの国家テロを続けるイスラエルと肩を並べて、「イスラム国」ばかりか中東の多数の人々を敵に回す最悪の「対テロ宣言」でした。

その後も安倍首相は「テロに屈しない」と強硬姿勢を見せるだけで、何らかの有効な手を打とうともしませんでした。
安倍首相は後藤さんらの命をめぐる交渉の最中に、「邦人救出のために自衛隊を投入できるようにする」ことすら口に出しはじめました。対話ではなく武力での解決をめざすことの表明でした。
結局、安倍首相はアメリカの方にばかり目を向け、アメリカが主導する「有志国連合」に加担する中東政府とのみ対話し、最後まで「イスラム国」にとどまらず、米英の暴力に怒れる中東の人々に向かって発言することはありませんでした。中東の人々との対話的姿勢を示しませんでした。
こうした流れの中で、湯川さんの救出にも後藤さんの救出にも完全に失敗してしまいました。ここにあらわれたのは安倍首相が、国民の救出をまったく行う意志のないことでした。対話で紛争を解決する意志も能力もないことでした。

このように湯川さんと後藤さんの死の直接的責任者は「イスラム国」であっても、自国民を守らず、命を危機にさらし、かけがえのない二人が殺害されるにいたった大きな責任が日本政府にあります。
何よりもこのことをしっかりと見据える必要があります。マスコミのみなさんは安倍首相を恐れることなく全面的な批判を行って下さい。
さらに一歩、大きな視点から見れば、私たちの命が危機にされされる事態は、イラク戦争への日本政府の加担より続いてる流れによって作られてきたことです
イラク戦争への全面的支援を表明し、自衛隊をサマワに出撃させたのは小泉元首相でした。このとき内閣副官房長官であり自民党幹事長として小泉元首相をサポートしたのが当時の安倍晋三議員でした。そこからの10年で私たちの国の中東における安全性は根底的に崩されてしまいました。

私たちが今、しっかりと心にとめおかなければならないことは、この日本政府が作りだしている私たちの危機、戦争への加担にますます流れるこの状態に私たちがいかに立ち向かうかです。
何よりも大事なのは今こそ平和の心を世界に向けてアピールすることです。そのために後藤さんの思いを私たちが広く受け継ぐことだが大切だと思います。
繰り返しますが、中東の混乱を作り出してきたのは大国による軍事介入の繰り返しです。湾岸戦争、イラク戦争などでアメリカを中心とする欧米連合軍が、大量の殺人を犯し、社会的秩序を目茶目茶にする中で、現下の大混乱が起こっているのです。
そこにさらなる軍事攻撃を繰り返しても、より一層、憎しみを駆り立て、戦乱を拡大することにしかなりません。攻撃を激化させる中で世界各国から若者が「イスラム国」に参戦する事態も生み出されてきたのであって、暴力では戦乱が拡大するばかりです。喜ぶのは武器商人のみです。

この悲惨な事態の中で、私たちの国は幸いにもまだ自国軍隊が一人も中東の人を殺していません。すでにサマワへの駐屯という形で出兵はしてしまっていますが、まだ正しい道に戻ることはできます。
そのために必要なのは、私たちの国の中で「中東での戦争を止めよう」「アメリカの空襲反対」「イスラエルのパレスチナ侵攻、ガザ封鎖反対」「暴力ではなくて対話で解決しよう」との声を強くすることです。いわゆる「過激派」にも「暴力を止めよう」と呼びかけることです。
戦争と抗争の中でたくさんの命が日々、奪われている事態にもっともっと注目し、事実を明らかにし、この惨劇に私たちが心を痛めていること、解決のために行動していることを世界にアピールすることです。
そのために日本政府に対するきちんとした批判を行うことはとても大事です。今こそ、イラク戦争への加担以来の自民党のアメリカの戦争政策への加担の総体への批判を強める必要があります。

とくに私たちが警戒しなければならないのは、安倍首相の「逆切れ」体質です。安倍首相はいつも自分が不利になると逆切れする。失敗を指摘されるとしらんぷりを決め込んで回答をはぐらかすか、それができなくなると猛然と相手を責めます。
このために湯川さん後藤さん殺害の責任をほっかむりするばかりか、「イスラム国」への敵愾心を煽り立て、ますますアメリカを中心とする有志連合の側に私たちの国をひっぱって、この国を危険な戦争に近づけてしまう可能性が大きくあります。
安倍首相のこの動き方を喜ぶのはアメリカであり、さまざまな戦争推進勢力です。武器商人たちです。その道を絶対に避けなくてはいけません。
私たちは今までもよりもさらに強い決意で平和を掲げましょう。もっとも平和を愛した後藤さんの死を利用して、戦争への道が切り開かれるなどということはあってはなりません。
湯川さん。遥菜さん。あなたがどのような思いで中東に赴かれたのかよくは分かりません。
しかし多くの人があなたを救出しようとする中であなたもきっとたくさん苦しまれたのだと思います。
とくにあなたを救うために後藤さんもが拘束されてしまったことはどんなに辛かったでしょうか。
苦しかったですね。辛かったですね。あなたが感じ続けた生きることの苦しさの総体を受け止めたいと思います。

後藤さん。健二さん。これまでたくさんの取材をしてくださってありがとうございました。
日々、失われゆく命に寄り添ってくれてありがとうござました。真実を伝え続けてくださってありがとうございました。
あたなは述べました。「何があってもシリアの人々のせいにしないでください!」。あなたは「戦乱にあえぐ中東の人々に罪はない」と伝えたかったのだ思います。その言葉を受け止めます。あなたの愛を受け止めます。
憎しみの心、報復の心にけして絡めとられず、暴力的な立場からではなく、道義的にアメリカの戦争政策やそれに加担する日本政府をただし、平和の方向に歩んでいきます。

ただお二人に「どうか安らかにお眠りください」とはまだ言わないことをお許しください。
何よりもお二人にまだ生きていて欲しいからです。その可能性をなお考えたいからです。どうかそうであって欲しい。殺人は見せかけであったと今なお信じたいです。
そのことを踏まえて、あなたたたちの苦しみを受け止め、その中から平和の心、平和の流れを紡ぎ出したいと思います。
どうか私たちと一緒にあってください。すべての人々を戦乱から解放するために、これからもともにあってください。

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