2014.03.31

明日に向けて(809)トルコ(シノップ)への原発輸出を止めよう―記者会見での発言から

守田です。(20140331 21:30)

昨夜、トルコ(シノップ)への原発輸出に反対する緊急署名と行動へのご協力を呼びかけました。たくさんの方が応じて下さり、かつ情報を拡散してくださいました。どうもありがとうございました。緊急行動を組織してくださったみなさまにも深い感謝を捧げたいと思います。

本日、この行動の一環として、お昼よりFOE JAPANの方たちなどが、記者会見を行いましたが、僕もそこにスカイプを媒介して参加させていただきました。
7分ぐらいの短いステートメントですが、シノップで見てきたことの一端をきちんとお話しできたかと思います。
文字起こししましたので、みなさんにもシェアしていただければと思います。

以下、お話した内容を貼り付けます!

*****

シノップを訪れて
2014年3月31日 守田敏也

守田敏也です。京都からスカイプで参加させていただいています。
私はこの3月にトルコを訪れてきました。どういう企画であったのかというと、ドイツを中心にヨーロッパ・アクション・ウィークという企画がありました。とくにチェルノブイリとフクシマの経験をみんなで共有しあおうという企画です。
私はこの企画に招かれ、特にトルコを訪れて、福島原発事故のことなどをお話してきました。
3月10日にイスタンブールで講演させていただき、3月11日、ちょうど福島原発事故の起こった日にシノップに行って講演させていただきました。また3月13日にイズミールに行ってそこでも講演しました。

その中でとくにシノップのことについてお話したいと思います。
私が行った3月11日は、夜に福島原発のことなどを話させていただいたのですけれども、この日はシノップの労働組合の方、環境問題で動いている方、あるいは一般の市民の方が、緊急の集会だったにもかかわらず、200人近く集まってくださいました。
非常に熱気のある集会で私自身、とても感動しました。

実はトルコは、前の方のお話にもあったように非常に政情が不安定で、民衆の行動に対してわりとすぐに警察が出てきて、ガス銃をどんどん撃つというひどいことが起こっています。
その中である町であったデモのときに、デモに参加していたのではなくて、たまたま買い物に来ていた10歳の少年の頭に、警察がガス銃で直撃弾を浴びせてしまいました。少年はそのまま昏睡状態に入っていたのですが、ちょうど私が訪れた10日から11日にかけて、この少年が亡くなってしまいました。
そのため3月11日にはこれに抗議する街頭行動、デモンストレーションが各地で行われていて、実はシノップの町でも若い方を中心に抗議のデモンストレーションが行われていました。
したがって一方では抗議デモが準備されながら、私の講演が行われるという感じで、参加者は二つに分かれることになったわけですが、その中でも200人近い方が集まってくださったことに、シノップの町の方の、原発建設を許さないという気持ちが表れていたと思います。

発言の中でも、先ほどもお話に出ましたが、「私たちがこの町で集めて日本政府に送った署名はどうなったのか。日本の人たちには届いたのか」というものがあり、「自分たちは反対の声を届けているのだ。それを日本政府は聞いてくれているのか」という質問が私に対しても寄せられました。
私は「日本の中でも行動している人々がいるので一緒になって、原発を止めていきましょう」と応えました。

その翌日に、シノップ原発の予定地に案内していただきました。そこはちょうど黒海に張り出している小さな半島にあたります。場所的には、その黒海を隔てた真北が、今、大変なことになっているクリミア半島です。クリミア半島に向かい合う位置にあるのがシノップの町で、そこに突き出た小さな半島に原発が作られようとしているのです。
ここは訪れると大変、きれいなところです。どういう形になっているのかというと、まずは非常に広い牧草地が広がっています。またこの半島に周囲から川が流れ込んでいて、半島の付け根のあたりに河口があるのですが、この川が豊かな栄養を運んでくれるそうで、農地としても潤っているところです。
また非常にきれいで風光明媚なところですので、リゾート地にもなっていて、夏には多くの方が訪れているそうです。
シノップ全体がそうなのですが、黒海の豊かな海産物を前にした漁港になっていて、しかもここは大きな船が入れないようになっており、わりと小さな船を主体にして漁業が営まれています。
漁民の方は非常に気が良くて、近づいて手を振ると、船の上から、みなさん、手を振ってくださるのですね。とても穏やかで豊かな生活が営まれています。

さらにこの半島は、生態系もとても豊かで、さまざまな動植物に溢れています。そのことを図示している表示板などもあるのですけれども、いろいろな動物や草花、貴重種の宝庫だそうです。
案内していただいた環境団体の方は、この半島の自然がどれほど豊かなのかということをずっと私に語ってくださって、どうしてこんなに豊かに自然の恵みを受けて潤っているところを切り開いて、原発を作らねばならないのかと、切々と語りかけて下さいました。
私も、本当にあまりにも美しいところなので、現場にいるときに、安倍首相の顔が浮かんできて、こんなところに原発を押し付けようとするのかと考えたときに、怒りと何とも言えない感情が湧いてきて、なんというか、泣きたくなるというか、涙が浮かぶ思いがしました。
こんなところに原発を押し付けてはいけない。事故を起こした私たちの国が、こんなところに原発を持ってきてはいけないのだということを本当に強く感じました。

地元の方たちも、私が日本から来たということで、「福島の事故は大変でしたね。守田さん。ここの魚は汚染されてないですよ。汚染されていない魚を楽しんでください。日本ではそういう魚はもう食べれないのでしょう」と、みなさん、口々に言うのですね。
そして「私たちもこの海を守りたい。この町を守りたい。原発なんかとてもではないがごめんだ」と強くおっしゃっていました。
労働組合の方やいろいろな形で動いている方たちとお話したのですけれども、確かに先ほどからお話が出ているように、トルコではツイッターが禁止されているとか、私の下に入ってきた情報ではどうもユーチューブの閲覧も禁止されようとしているようです。
しかしその中でも「私たちはそうしたことに屈しない。私たちは私たちの町を守るためにできることをする。そのことを日本に帰って伝えて欲しい」と私は聞いてきました。

トルコはそもそも1990年代から原発建設に反対する運動を積み上げてきて、私が聞いたところでは、前の政権は原発建設をもうやめると公言したそうです。
そこで一旦、原発反対を訴えてきた方たちも、「やれやれ、これで原発は止まった」と思ったそうなのですが、今の政権に変わったら、再度、原発を作るという話が出てきたのだとおっしゃっていました。
なので「私たちは一度、止めているので、今度も必ず止める。この私たちの行動を日本で支持して欲しい」ともおっしゃっていました。

以上、シノップの町は・・・原発が作られるところはある意味ではどこも似ているかと思うのですが、とても美しい町です。
私たち日本人はそんなところに絶対に危険な原発を送り込んではいけないと思います。
ぜひそのことを多くのみなさんに伝えていただきたいと思います。私の話しはこれぐらいにしたいと思います。

*****

なおシノップで撮った写真を僕のFACEBOOKのページに載せましたのでよければご覧ください!
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10202488530112848&set=pcb.10202488555633486&type=1&theater

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