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2017.01.27

明日に向けて(1346)放射性廃棄物問題、原発メーカー崩壊と核なき未来の展望、放射線防護の課題をお話します!

守田です。(20170127 23:00)

当面の講演などのスケジュールをお知らせします。
なお2月8日から12日には4回目の群馬講演ツアーにうかがいます!
群馬の方、近県の方、ぜひいらしてください。

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1月28日 京都市

明日28日になりますが、京都市において放射性廃棄物拡散問題学習研究会にて、講師を務めます。

この学習研究会は、福島原発事故による放射能汚染され除染作業などで集められた放射性「汚染土」のうち、8000Bq/kgのものを公共事業で再利用してしまえというあまりにひどい政策の実態を批判的につかみとっていくために継続しているものです。
主催はNPO法人・市民環境研究所。呼びかけは同研究所代表理事の石田紀郎さんと守田敏也です。
ちなみに僕も同研究所の研究員に加えさせていただいています。

今回は第5回研究会。8000Bq/kg問題の最新情報を扱います。とくに昨年12月12日に行われた「第5回中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」について分析します。
あわせて前回参加していただいた河野益近さんに守田が「放射線管理区に関する誤解」「クリアランスレベル(いわゆる100ベクレル規制)に関する誤解」を詳しく教わりましたのでその点も解説したいと思います。
なおIWJの萩崎さんが中継してくださることになりました!!

日時 1月28日(土曜日)午後2~4時
場所 市民環境研究所(京都市左京区田中里ノ前21石川ビル305)
参加費 若干のカンパをお願いしています。
連絡先 090‐5015‐5862(守田)

***** (さらに…)

2016.08.31

明日に向けて(1298)なんと6400Bq以下が法的規制対象から除外されていた!(8000Bq以下再利用問題3)

守田です。(20160831 23:30)

福島県内の除染などによって生じた8000Bq/kg以下の放射能汚染土を公共事業で使ってしまえというとんでもない悪政に関する考察の続きを書きたいと思います。

すでに論じてきたように、この問題は2011年9月に制定され一部の施行が始まった「放射性物質汚染対処特措法」を前提としています。
もともと2011年の事故後の大混乱の中で作られたこの法律によって、8000Bq/kg以下の焼却灰を、一般の焼却灰と同じように処理してかまわないことが決められ、今回の処置もまたこの延長線上に考えられていると思われるからです。
再度、同法律をここに貼り付けておきます。(「放射性物質汚染対処特措法」という名は略称で、正式名称は以下のように長い)

「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」
http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/law_h23-110a.pdf

この法律は政府や関係省庁の側からいっても急ごしらえで作ったものであり、もともと3年経ったのちに振り返りを行うことが書きこまれていました。
このため施行から3年経って「放射性物質汚染対処特措法施行状況検討会」が始められました。第一回の会合は2015年3月31日に開かれ、9月24日に行われた第5回検討会で「放射性物質汚染対処特措法の施行状況に関する取りまとめ(案)」が承認されました。
なされたことは端的に言って同法律に孕まれた矛盾の是正ではなく拡大です。今回の再利用問題につながる布石もここで打たれました。

放射性物質汚染対処特措法の施行状況に関する取りまとめ
2015年9月
http://www.env.go.jp/press/files/jp/28225.pdf

今回はこの文章を分析したいと思いますが、冒頭にこの法律の、というより日本の原子力行政の根本問題がさらりと書かれています。以下、引用します。

「事故発生当時、我が国では、原子力発電所から広範囲に放出された放射性物質による環境汚染への対処に関する法制度が存在しなかった。すなわち、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和32年法律第166号)では、原子力発電所を含む施設における原子力災害の防止は目的としていたものの実際に事故が発生して施設外に放射性物質が放出された場合の環境回復措置については規定しておらず、また環境基本法(平成5年法律第91号)を始めとする環境関連法では、放射性物質は規制の適用除外となっていた。」

引用はここまで

このため放射能による環境汚染に対する基本的な考え方や政府内の役割すら決まっておらず、それまで経験も権限も有してなかった環境省が取り組まなくてはならなかった・・・と続いていくのですが、ここに根本問題があることを何度も指摘しておきます。 (さらに…)

2016.08.27

明日に向けて(1294)原発・放射線防護問題、戦争と平和について各地でお話します-2

守田です。(20160827 00:30)

前回に続いて9月後半の講演などのスケジュールをお知らせします。

9月13日、14日、22日、23日と四国を周ります。
香川、徳島、高知、愛媛の順です。いずれもコープ自然派さんの四国の各県の主催です。
テーマは「原発と平和」です。

17日にはコープ自然派京都の主催でもお話します。連続3回講座の1回目です。
午前10時からハートピア京都にて。「原発と内部被ばくの基礎知識」のタイトルです。

19日には第2回放射性廃棄物問題学習研究会で基調提起を行います。
午後2時より京都市元田中の市民環境研究所にてです。

24日に滋賀県長浜市で小出裕章さんとのジョイント講演会でお話します。
午後1時から臨湖(長浜市港町4番9号)にてです。講演会のタイトルは「原発のうそ・ほんと」です。

25日に滋賀県大津市で行われる第108回山猫軒シンポでお話します。
大津市仰木の里の個人宅にてです。

それぞれ詳しくは以下をご覧下さい。

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9月13日 香川県高松市
9月14日 徳島県徳島市
9月22日 高知県高知市

原発と平和

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10208429226146536&set=pcb.10208429236186787&type=3&theater

地震帯に多くの原子炉がある日本。福島原発事故という悲痛な経験を経てなお、九州で大地震が起きても川内原発は止まりません。動き出した中央構造線の上には伊方原発が、高浜・美浜には40年を越えた老朽原発が建っています。
福島原発ではいまも収束作業が続けられ、大地も海も食品も汚染され、内部被ばくはこの国に暮らすすべての人の問題です。そして、原発事故子ども・被災者支援法に基づく支援策は放置されたまま…。
私たちに何ができるのでしょう。絶望して立ちすくんでいても子どもたちは守れません。「いまそこにある危険とどう向き合うか」を学び、私たちの命を私たち自身で守る力を強くするために、何ができるのかいっしょに考えましょう! (さらに…)

2016.08.22

明日に向けて(1291)8000Bq/kgという数値はどこから出てきたのか(8000Bq/kg以下再利用問題2)

守田です。(20160822 23:30)

8月17日から19日まで琵琶湖の周辺で行われている二つの保養キャンプに参加し、福島をはじめ東北・関東から訪れている子どもたち、親御さんたち、スタッフのみなさんと濃密な時間を過ごしてきました。さらに20日には宇治市で講演を行ってきました。
この数日間で実にたくさんのことを得てきましたが、それはおいおいご報告するとして、今回は「8000ベクレル問題」の続きを書きたいと思います。

8000ベクレル問題を考察する上で、次に私たちは「放射性物質汚染対処特措法」においてなぜ8000Bq/kg以下の放射能汚染物を一般廃棄物として埋め立ててよいとされたのか、8000Bq/kgという数字がどこから出てきたのかを探っていきましょう。
といっても、これまで僕が文献を調べた限りにおいて、8000Bq/kgとする明示的な根拠が示されたものは見つけられませんでした。ですからここからは推論になります。
まず重要なことはこの国にはある濃度以上の放射性同位体の管理についての「放射線障害防止法」があり、そこで管理を必要とする「放射性同位元素」の定義が行われていることです。

原子力規制委員会のホームページにある説明をご紹介しておきます。https://www.nsr.go.jp/activity/ri_kisei/kiseihou/

「放射線障害防止法は、放射性同位元素や放射線発生装置の使用及び放射性同位元素によって汚染されたものの廃棄などを規制することによって、放射線障害を防止し、公共の安全を確保することを目的に制定された法律です。なお、放射性物質の規制は、同法のほか、原子炉等規制法、医療法、薬事法、獣医療法等においても行われています。」

引用はここまで

放射性物質ごとに管理対象となる総量と濃度の双方が規定されており、その値を越えると管理すべき放射線同位元素とするとされています。
具体的なことは「放射線を放出する同位元素の数量等を定める件」で規定されており、セシウム134と137に関しては10000Bq/kgベクレル以下のものは「放射線同位元素」とみなされないとなっています。

放射線を放出する同位元素の数量等を定める件      http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/04/02/1261331_15_1.pdf

セシウムだけでなく他の多くの放射性物質についても、かなり緩い設定が行われており、この基準自身、非常に問題の多いものですが今はその内容には立ち入りません。 (さらに…)

2016.08.17

明日に向けて(1290)原発汚染土8000Bq/kg以下再利用問題について-1

守田です。(20160817 02:00)

「原発汚染土8000Bq/kg以下再利用問題」について解説していきたいと思います。
この問題は1キログラムあたり8000ベクレルの放射能を含む除染などで生じた「汚染土」を、全国の公共事業で使ってしまおうというものです。
毎日新聞の報道記事をご紹介しておきます。(全文を資料として保全するため末尾に添付します)

原発汚染土 「8000ベクレル以下」なら再利用を決定
毎日新聞2016年6月30日 20時30分(最終更新 6月30日 21時23分)
http://mainichi.jp/articles/20160701/k00/00m/040/063000c

記事の重要なポイントを抜粋します。
「福島県大熊、双葉両町にまたがる中間貯蔵施設に保管される除染廃棄物は最大2200万立方メートルになると見込まれる。国は2045年3月までに県外で最終処分する方針で、できるだけ再利用して処分量を減らしたい考え。 」
2200万立法メートルとは東京ドーム18個分だそうですが、国は福島県に30年後までに県外で最終処分する約束をしています。この実現が危ぶまれる中でとにかく処分量を減らそうというのが狙われているところです。
端的に本来、放射性物質の最終処分場に持っていくべきものを公共事業で使ってしまおうというものですから、公共事業の場を最終処分場に変えてしまう恐ろしい方針です。

さてこの問題をきちんとおさえるためには、前提となることがらを踏まえておく必要性があります。
最も重要なことは、福島原発事故が起こり、膨大な放射能が原子炉から環境中に飛び出してしまったとき、この国にはこの事態に対処する法的な枠組みがなかったことです。
なぜかと言えば、原発敷地外への重大な放射能漏れは「絶対におきない」と強弁してきたため、これに対応する法律も作られていなかったのです。
放射性物質以外のさまざまな汚染物質に対しては、環境保護の観点から幾つかの法律が作られ、規制が実行されてきたのですが、それらのどれも放射性物質を除外しています。

この「無法」状態の中で膨大な放射能が飛び出してきてしまったわけですが、当初政府は、主に放射能がたっぷり降ってしまった福島県内の災害廃棄物(=放射性廃棄物)をどう扱うのかに関心を寄せていました。
ところが先に顕在化したのは福島だけでなく各地の下水汚泥の問題でした。放射性物質が下水を通して集められ、汚泥に濃縮されてしまったからですが、深刻だったのはこれらの汚泥がそれまでセメントに混ぜるなど建築資材として利用されてきたことでした。
福島原発事故後も、この汚泥流通システムにストップがかけられなかったため、放射能に汚染された汚泥が建築資材にまわってしまったのです。 (さらに…)

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