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2016.11.01

明日に向けて(1314)沖縄から環境権の確立を!(日本環境会議沖縄大会基調講演より)‐2

守田です。(20161101 11:00)

前回に続いて日本環境会議沖縄大会における宮本憲一名誉理事長の講演のノートテーク後半をお届けします。
今回はとくに環境政策に焦点を絞ったお話がされています。
四大公害裁判以降、発達してきた人格権を広げ、沖縄から環境権を確立していこうという素晴らしい提起です。
こちらもぜひお読み下さい。

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「安全保障と地方自治」-2
宮本憲一(日本環境会議名誉理事長)

環境政策の復権について語っていきたいと思いますが、判決は環境政策の軽視と無知を表しています。
これまでの基地公害は人格権を無視したもので、高江のヘリパットや辺野古基地の判決は最高の法理としての人格権が沖縄で無視されていることを示しています。
さらに判決は環境権を無視しています。環境事前評価制度の意義を軽視していまして、埋立による環境破壊は不可逆的、絶対的損失であり、いったん破壊してしまったらもとに戻らないわけですから、環境経済学の中では最も重大な損害です。

ここで言いたいのは公有水面埋立法は、初めの法の制定の時とは社会的前提がまったく異なってきたと言うことなのです。
戦前は領土拡張のために埋立が認められました。その場合は漁業権とか権利の侵害だけを考えればいいとなっていたわけです。
ところが戦後に臨界工業地帯を作ったり港湾を作ったりして、日本の海岸は海洋国家であるにもかかわらずガタガタにされてしまったのですね。自然海岸は40パーセントも喪失してしまいました。
東京湾にいたっては自然海岸は10%です。大阪湾は5%しかないのです。もう海岸ではないわけです。
これは環境破壊と災害の増大を招いたので、1973年の改正で、法の規制の中心は埋立の奨励ではなく、規制に転換したのです。
いまの法律をみてもそうです。瀬戸内環境保全特別措置法をみても原則、埋立は禁止とうたわれています。そのぐらいこの時点において、埋立についての政策が変わったわけでして、私は沖縄でだけ埋立が続いているのは、本当に困ったことだと思っているのですね。 (さらに…)

2016.10.31

明日に向けて(1313)沖縄を「安全保障と地方自治」から観る!(日本環境会議基調講演より)‐1

守田です。(20161031 23:30)

すでにご報告したように10月21日から25日の日程で沖縄に行ってきました。
日本環境会議沖縄大会に参加し、さらに高江にも足を伸ばしてきました。最終日は平和の礎にも訪れてきました。
とてもたくさんの収穫があったのですが、帰京後、すぐに京都府京田辺市、兵庫県姫路市、東京都千代田区と講演や企画参加が続いたため、報告を出せませんでした。申し訳ありません。

大会は21日より若者たちのプレ企画によって始まりましたが、全大会は22日の一つの特別講演と四つの基調講演によって始められました。
高江、辺野古の基地問題で揺れる沖縄での開催ですから、やはりこのことが一番大きなテーマとして提起されました。以下講演のタイトルと発表者を敬称略にてご紹介します。

特別講演 「日本にとって沖縄とは何か」新崎盛暉
基調講演 「沖縄の環境」桜井国俊
基調講演 「安全保障と沖縄」我部政明
基調講演 「安全保障と地方自治」宮本憲一
基調講演 「国際人権と環境・文化―先住民族の視点から」上村英明

どれもが貴重な内容でしたが、僕はとくに日本環境会議名誉理事長である宮本憲一さんの発言にとても深く感銘しました。
9月16日に福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が行った辺野古の埋立をめぐる沖縄県敗訴の判決を批判しつつ、安保と地方自治の問題を解き明かされたのですが、あの判決が法理的にどう不当なのか、非常に分かりやすい説明でした。
また僕自身、地方自治について、というより私たちの持っている自治権について、まだまだ多くを知らなかったことに気が付かされました。
この点をもっと知り、かつこの権利を行使していかなければならないし、そのもとで環境権の確立を実現していくことが問われています。そのためにも高江、辺野古での民衆の側の勝利を実現しなければならないことが鮮明に見えました。

しかもそれはまた2014年5月によって、福井地裁が大飯原発3、4号機の運転差し止めを命じる際に掲げた「人格権」にも明確につながっていることも宮本さんは教えてくださいました。
その意味で高江や辺野古のことと、原発の再稼働を止めていくこと、さらに四大公害裁判に続いて、福島原発事故による放射能公害の補償を勝ち取り、避難の権利などの獲得していくことともしっかりつながっています。

感動が深かったので、宮本さんが提示されたスライドを現場からFacebookに投稿もしました。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10208941208425773&set=pcb.10208941212865884&type=3&theater

今回はこれをもとに宮本さんの基調講演の内容のノートテークをご紹介します。
重要な内容ですので、ぜひ今、高江の緊張が高まっているこの時期にお読み下さい!

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「安全保障と地方自治」-1
宮本憲一(日本環境会議名誉理事長)

1968年に屋良さんのお招きではじめて沖縄に入ることができました。
そのときにみた軍政下のあり方の衝撃が私をして専門ではないのですけれども沖縄の問題をいろいろと考えさせる契機となりました。
今日はレジュメに出した内容と少し話が異なりますので、パワーポイントを作りました。というのは9月16日に(辺野古の基地をめぐる)高裁の判決が出まして、これを通じて地方自治の問題を考えなければならないと思うからです。

あの裁判の冒頭陳述で翁長沖縄県知事は以下のように発言しました。本土から来た方に聞いていただきたいです。
「歴史的にも現在においても沖縄県民は自由・平等・自己決定権をないがしろにされてまいりました。私はこのことを「魂の飢餓感」と表現しています。
日本には、本当に地方自治や民主主義は存在するのでしょうか。沖縄県にのみ負担を強いる今の日米安保体制は正常なのでしょうか。国民の皆様すべてに問いかけたいとおもいます。」
この発言と全く反する判決が高裁から出たわけです。 (さらに…)